10・9三里塚 主催者あいさつ 北原鉱治事務局長
全国から集まられた共闘関係のみなさん。いつも10月は、萩原さんの畑で集会を開くんだけどあまり天候のいい日がなかったんですよ。ところが今日は晴れてる。三里塚闘争の勝利が見えてきている。
今日の集会は、この1年間、とりわけ全国の労働者のみなさんにとってみれば、大変な年月だったと受け止めております。
3月11日、天変地異が起きて大地震がやってきました。それと同時に各原発の破壊が起こったわけです。そして大量の原発の放射能が、日本列島を縦断するほどの大きな被害がでております。
ここで私たちは何をすべきか。それを見たとき、ここに集まったみなさんは、ほとんどが日本の将来について、日本の国が太平洋の中において生き続けられるのだろうかという疑問が湧いていると思います。そのとおりです。
今の情勢を見たときに、彼らは権力争いばかりで、国民の命などはまったく念頭にありません。これはどういう現象でしょうか。
反対同盟は足かけ46年にわたりみなさんと共に、若いものの未来、幼子たちの生命、こういうものを気遣いながら闘ってこれたと思いますけれども、今の政治を見ると、彼らの頭の中には労働者や農民の命などなんら考えてはおりません。いつも消耗品として彼らは見ているわけです。
「他力本願」という言葉がありますが、「他力本願」の時代は終わりました。そして日本の国の人たちが本当に生き残れるのかどうなのか、よく見てみると日本列島に将来はもうありません。台風、津波、地震、そして原子炉の再稼働、これらが先行している限り我々の未来はない。
反対同盟は46年間にわたり絶えずここまで闘ってまいりました。とりわけ8・6の政治があります。その日に夜討ちをかけて、全国の人々が心のよりどころであり、自分自身が生きるための闘いである、そういう場であった現闘本部を撤去するという暴挙に出てきたわけです。今日は弁護団も来ておりますが、あの8・6の現闘本部。封鎖されてから21年になります。ところがそれを破壊、撤去するという国家暴力ではなくて陰謀によって彼らは破壊、撤去したわけです。
あの建物の中には、当時、1966年、みなさんの浄財によって建てられた、意見・交流の場であった初めての団結小屋をすっぽりとかぶさっていたんですね。それがマスコミや大衆に判ってはまずいということで、マスコミも入れないで、最も当事者であります反対同盟の立ち会いも求めることなく、彼らは根こそぎ破壊してもっていきました。
しかも破壊した後、1時間ぐらい経ったら私のところに空港会社から通知が来ました。「裁判所によって撤去した建物がある。従って取りに来い」ということなんですね。こんなふざけた話はない。法律に照らしても、代執行をやるときには関係者の立ち会いが必要なんですよ。それを省略している。そして跡形もないのに、その物件を取りに来いという。我々はそんな物件は受け取らない。元の現状に復しなさいと言ってやりました。
こういうようなことがあるからこそ、46年間も闘ってきたということなんですね。彼らは、人間は相互不信だと、こういう風にしか受け取っていないわけですよ。もう今の政治はダメだ。
人たちが本当に信じ合って、そして未来のために生きている限り戦わなければならないのではないでしょうか。
反対同盟はそんなことには挫けません。何とかして勝利を握るまでは絶対に屈しないという信念はこれからも続きます。反対同盟は健在です。従って、未来を変えるために私たちは、1億3千万の人たちを安全な地平を築くよう総員が立ち上がるよう私は全国に訴えております。
どうか若い労働者、学生の諸君。君たちの未来のために、君たちは闘わなければならない。大学で学ぶことも必要だ。だが社会がどうなっているかということをやはり考えてもらいたい。君たちの未来のために、闘いには年齢の差はない。生きるために闘いましょう。そして三里塚は必ず勝てる。その大きな展望を持って労働者のみなさんと国際連帯を作り、そしてまた日本中の国民が「他力本願」ではなく、ひとりひとりが闘ったら世の中は変わり始めます。
どうか今日一日、天候もいいけど、まあね、今度は汗が出るかも、寒いよりはいいから頑張ってもらいたい。あいさつに代えます。
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