明日、市東さんの農地をめぐる行政訴訟、農地法裁判
明日、千葉地裁601号法廷で、午後2時から市東さんの農地をめぐる行政訴訟、農地法裁判の口頭弁論が開かれます(上写真は、10・9全国集会で壇上に上がった「市東さんの農地取り上げに反対する会」のみなさんと発言する市東孝雄さん)。
すでに前回の8・30口頭弁論を前に、当ブログで詳しく紹介しておりますが、4年にわたるこの裁判の中で明らかにされてきた空港会社NAA、成田市、千葉県、そして国による市東さんへの不当な農地強奪の攻撃に関わる様々な事実を、多見谷裁判長は、その一切を闇に葬り去って早期結審、判決を強行し、来年にも農地強奪を具体的に強行しようとする道筋をつけようと企んでいることが明らかになりました。
具体的には、空港会社による成田市農業委員会、千葉県農業会議への耕作権解除申請の不当・違法、そしてその審理過程の不当性、あるいはそもそも空港会社NAAによる市東さんの賃借地所有の経緯の違法性などを立証するための反対同盟と弁護団による21人にのぼる証人申請をことごとく却下し、萩原進さんと市東孝雄さんの2人の証人尋問だけで、多見谷裁判長はすまそうとしていたのです。8月30日に、それを強行し、明日の弁論で萩原さんと市東さんの証人尋問を行い、その上での年内結審、年明けでの判決強行を目論んだのです。ですから、三里塚に関わる千葉地裁の口頭弁論としては珍しく午後2時の開廷だったのです。これは、産直出荷日の作業への妨害ともなり、反対同盟の農民のみなさんにとっては大変な負担を強いる攻撃でもありました。
しかし、当ブログ(8月31日付 http://kanjitsu-sanrizuka.cocolog-nifty.com/blog/2011/08/post-86c8.html)に詳細に報告しましたように、反対同盟と弁護団、そして傍聴席の闘いによってひとまず押し返す勝利が勝ち取られました。
しかし、多見谷裁判長が、その悪辣な企を諦めたわけではありません。あすの法廷で、その企を手を変えて出してくることは確実です。あの許し難い8・6天神峰現闘本部の破壊・強制撤去の攻撃に続いて、市東さんの農地強奪に道筋をつけようと虎視眈々と目論んでいることは明らかです。それは、この攻撃が多見谷ひとりの判断で出されたものではなく、2013年・27万回化、2014年・30万回化の攻撃のために、成田空港の完成・拡張に向けた攻撃のために何としても市東さんをたたき出したいと願望する国家権力の意思によって出されたものだからです。(右写真は、10・9全国集会での市東さん)
「国策」を前に、原子力発電所の裁判が常にそうであったように、裁判所が、司法の立ち位置をかなぐり捨て、国家意志を体現する単なる手続き機関となるというこの国の「民主主義」「三権分立」の虚構が、ここにものの美事に示されています。私たちは、このような虚構をもはや断じて許してはなりません。3・11事態、フクシマ事態が、そして沖縄に対する「日米合意」の強制が、私たちにこのことを許してはならないことを指し示しています。三里塚こそ、正にそれを粉砕するにふさわしい戦場です。
みなさん。市東さんへの農地強奪は断じて許してはなりません。今、土地収用法の権力を奪われた国家権力は、裁判という虚構を使い切って、民事裁判でその国家意志、「国策」を強制しようとしています。
明日の千葉地裁における口頭弁論の場は、正にその闘いの帰趨を決するような場となろうとしています。全力で傍聴に駆けつけよう。傍聴券の関係で開廷40分前までに、千葉地裁1階ロビーにお集まりください。
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