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2011年10月25日 (火)

10・24耕作権裁判を傍聴して

 昨日、千葉地裁で市東さんの耕作が「不法耕作」だとして農地(右下図、AとCの農地)の強奪を図ろうとする耕作権裁判の口頭弁論が開かれました。

 法廷後開かれた記者会見・報告会の冒頭、市東孝雄さんは、「空港会社のずさんなやり方、原告・被告が逆になるようなこんな裁判は絶対に許すわけにいかない」と怒りもあらわに挨拶されました。 

Photo_2  結論を先に言うと、先日のお知らせの記事でも「こんなふざけた白石裁判長を断じて許してはならない」と書きましたが、弁護団の厳しい追求と、「場合によれば爆発するぞという勢いで息を詰めて見つめていた」(葉山弁護士談)傍聴席の闘いが、白石裁判長を追い詰め、「裁判に証拠として提出された書類が偽造かどうかは重大なことで、裁判長もさすがに正面から取り上げざるを得なかった」(浅野弁護士談)のです。8・30、10・18の2度にわたる行政訴訟・農地法裁判での押し返した闘いとこの日の闘いで、この間の国・空港会社による襲撃的とも言える攻撃をはね返す地平が勝ち取られつつあることが実感できました。

 111024_2 反対同盟や弁護団にとっても、なぜこのような主張を国・NAAが始めたのか当初は戸惑っていたようです(一瀬弁護士談)。ですから「不法耕作」という主張を「錯誤」と表現していました。しかし、調査を進めるうちに最大の根拠とされる証拠、市東東市さんの「同意書」と「境界確認書」がNAAによって偽造されたものであることが明らかとなり、なぜNAAが偽造しなければならなかったかを含めて追求する段階に入っています。(「偽造」の中身は、この日配布された「傍聴のために」「11.10.24耕作権裁判資料.pdf」をダウンロードに詳しく書かれていますのでご覧ください。なおこの資料の右手上、4行目の「疎外」は「訴外」、6行目の「賃借値」は「賃借地」の間違いです。)

 この「同意書」「境界確認書」は地主・藤﨑氏の名前も間違え、筆跡も違い、ハンコもないという「とんでもないものだし、藤﨑本人もまったく知らないもの」(葉山弁護士談)です。別の機会で「農業委員会に提出された書類」と何度か書いてきましたが、間違いで実際は1988年に空港会社から千葉県収用委員会に提出された書類です。 一瀬弁護士の説明を要約すれば、市東東市さんに直接尋ねるわけにもいかなかったNAAが、地主・藤﨑に市東さんに聞かせたようです。ところが現場を実際には知らない藤﨑には「よくわからなかった」ようです。Photo_3 しかし、NAAにせっつかれた藤﨑が手描きで書いたメモ(右図)が生まれ、これに基づいてNAAが「同意書」「境界確認書」に添付された図を偽造したのです。行政訴訟の方ではこの1988年に収用委員会に提出したはずの書類が千葉県では見当たらないとしています。しかし、本裁判ではNAAは今だに認否さえしていません。少なくとも、その控えなりがNAAにはあるはずです。そのことを「文書提出命令」を裁判所に要求する形で、弁護団は明らかにさせようとしています。

 多見谷、白石、そして千葉地方裁判所の「早期結審・判決」の方針が音をたてて崩れていっています。まだまだ予断は許せませんが、踏ん張りどころであることは明らかです。三里塚裁判に注目し、傍聴に一人でも多く結集しようではありませんか。

 111024 報告会で挨拶に立たれた北原鉱治事務局長は、「正義の弁論だった。このままいけば、絶対に勝てる。しかし、三里塚ではいつも判決が問題だ」と裁判そのもののあり方を含め厳しく語られました。そして8・6天神峰現闘本部破壊について「取りに来い」と言ってきたので「とんでもない。もとの姿にもどせ」と拒否したら、「撤去したガレキが7万6千円で売却した。撤去費用は1万6千円だ」という通知があったと暴露し、「そんなもんで出来る訳がないし、信憑性はない、証拠隠滅を示している」と弾劾されました。そして「TPPは日本の農業を破壊することであり、将来への戦争への道だ」と締めくくられました。

 ほかの5つの裁判はすべて火曜か金曜という出荷日に当たるため、私たち支援の発言はないのですが、この日は久しぶりに、市東さんの農地取り上げに反対する会、動労千葉、群馬の青柳さん、そして私、関西実行委員会から挨拶と取り組みの報告がされました。

 111024_3 最後に萩原進事務局次長がまとめの挨拶です。「常識を外れた裁判だ」「空港建設ということが露骨に出た裁判だ。そういうやり方しかできないということを見ていく必要がある」とされた上で、現在の政治状況を「超反動の手法しかできなくなっている。その中で三里塚の位置が決定的になっている」と提起されました。そして「市東さんを守る決戦に突入した」「裁判へのより大きな結集と、市東さんを守る輪を足元から拡大しよう」と訴え、新たな「三里塚裁判を支える会」運動を訴え、まとめられました。

 昼食をとってから、場所を変え、市東さんの農地取り上げに反対する会が主催する「勉強会」が開かれ、参加してきました。

 ホットスポットがある流山、柏、野田、松戸などで行政との闘いなどを取り組んできておられる永田研二さん(月刊ミニコミ誌「タンポポ」編集部)が講師で、「TPP(環太平洋経済連携協定)は『日本占領』計画!」と題した1時間あまりの講演でした。①TPP「開国神話」の虚妄、②「日米同盟の深化」としてのTPP、③東日本大震災とTPP、④原発とTPPに共通する思想 とレジメの見出しを見たでけで、引き寄せられました。

 111024_4 アメリカが日本の市場に介入して好き放題をするのがTPPだとは理解していましたが、「日米同盟の深化」という提起には、想いを新たにするものがありました。

 あとの討論をあわせ、3時間半はいささか疲れましたが、熱心に質疑が続けられ、講師の永田さんの魅力はもちろんでしたが「市東さんの会」のみなさんの厚味というか、力強さを感じさせられました。萩原さんが最後に熱弁をふるい、想いを語られましたが、本当に中身の濃い勉強会でした。夜行バスであまり眠れなかったため自信がなかったのですが、面白く、眠るどころではありませんでした。

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