芦原の住宅追い出し阻止裁判(結審)闘争
一昨日、西宮・芦原の住宅追い出し阻止裁判が結審を迎え、猛暑の中、芦原支部を先頭にした部落解放同盟全国連合会のみなさんや支援、50名が結集し、裁判前の集会とデモ、そして裁判所への申し入れ行動を闘い抜き、法廷では寺下さんからの断固とした最終意見陳述が勝ち取られました。山本善偉関実世話人もお元気な姿を見せて参加されました。
裁判所近くの石田公園で裁判前の集会です。芦原地区自治会連合会長の東口博さんが基調報告です。
――まず冒頭、良いニュースをお伝えします。この間、住宅と一緒に駐車場も明け渡せと言ってきた西宮市に対して裁判をやってきました。裁判所は私たちの訴えを認め、駐車場はこれまで通り使っても良いと決定を出しました。2010年6月30日のことです。これに対し西宮市は、今度は「停めている車が許可している車と違う。事情が変わったから出て行け」とまたもや裁判を起こしてきました。車検で車を乗り換えることはよくあることです。これに対して、先の7月7日、裁判所は、「判断するまでもなく、西宮市の訴えには理由がないから、これを却下する」と決定を出しました。私たちの100%の完全勝利です。 この勢いで本体の住宅裁判も必ずや勝利しましょう。――
全国連中央本部を代表して中田潔書記長は、「各地で住宅家賃値上げ反対の闘いは、行政が住民と話し合いに応じざるを得ない地平を勝ち取ってきた」「しかし、西宮市は芦原の住民の差別に対する闘いそのものに対する敵対と憎しみに満ちた対応をしている」と弾劾し、裁判勝利に向けて闘うことを訴えると共に「裁判に私たちの未来を委ねるのではなく、自らの力で、自らの生活や権利を守っていこう」と提起されました。
集会後直ちに裁判所までのデモです。「裁判長は差別に向き合え」「追い出しを許さないぞ」と怒りのデモが貫徹されました。裁判所前で、シュプレヒコールを上げたあと、裁判所への申し入れを読みあげました(左下写真)。
そのあと、裁判所2階で、裁判長に対する全国連各支部や関西合同労組、高槻医療福祉労働組合などからの申し入れが行われました。
開かれた法廷では、芦原地区自治会連合理事の寺下眞治さんからの最終意見陳述が行われました。寺下さんは戦後の国の都市計画・土地政策・住宅政策によって土地の価格が異常なスピードで上がり続けたことによる住宅家賃が高すぎること自体を弾劾した上で、西宮行政の差別による住宅追い出しの現実を弾劾しました。そして「差別と闘うから部落民なのです」と自らの差別と向き合う想いを語られて、裁判所に「責任をもって答えを出せ」と迫られたのです。
判決公判は11月15日(火)です。西宮行政による歴史的経緯を一切無視した差別的な改良住宅からの追い出しを絶対に許さないために、のこされた3ヶ月を、芦原の住民と共に闘い抜きましょう。
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