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2011年5月 5日 (木)

自民党の原発推進への新たな蠢き

1155_2  今朝の朝日新聞が、自民党が「原発を守るためにつくった」と公言して「エネルギー政策合同会議」を発足させたと報じています(左記事)。

 委員長には甘利元経産相、中曾根元首相を押し立てて原発推進を進めてきた議員たちや加納東電顧問(元東電副社長)などが居並んでいる。

 アメリカの水爆実験によってマグロ漁船の第5福竜丸が被曝し、深刻な犠牲を生んだ。これを契機に日本中、そして世界にも波及する「原水爆禁止」の大きな声と運動が広がった。これに危機感を持ったアメリカ政府を後ろ盾に、中曾根や正力などを先頭に、「毒をもって毒を制する」と原子力の平和利用の一大キャンペーンを自民党は繰り広げた。これは当時の米ソ冷戦の中でのアメリカの核戦略を支えるとともに、原子力発電を国策とするだけでなく、「六ヶ所、もんじゅ」に見られる日本自体の核武装化への道をこじ開けたと言っても過言ではない。

 そして「原発推進」を「国策」として僻地の農漁村、とりわけ今日「限界集落」といわれるような地域に54もの原子力発電所を、「絶対に安全」とカネをばらまき押しつけてきた。多くの地域で、反対の声はねじり伏せられ、地域の人間関係をも破壊して進められた。

 今、福島第1原子力発電所の事故を前に、自民党は一言の謝罪をもすることなく、朝日新聞さえも「収束のメドが立たない中」と書かざるを得ない状況で、自民党が「原発を守る」「推進する」としてこの「エネルギー政策合同会議」を発足させたことに満腔の怒りを込め弾劾する。

 すでに「原発震災」の指摘をされて今日の事態を予言されていた石橋克彦さん(神戸大学名誉教授)は、阪神淡路大震災が起こる5か月前に「大地動乱の時代」(岩波新書)を著し、警告を発しておられた。その中に以下の一節がある。

― (1923年関東大)震災後、これを天罰だとする「天譴(てんけん)論」が広く唱えられた。大戦景気で贅沢三昧の成金、暴利をむさぼる悪徳商人、政争に明け暮れる政治家などに鉄槌がくだったというものもいたが、相次ぐ戦勝で日本人全体が傲慢になっていたからだとするものや、大正デモクラシーの中で花開いた芸術や思潮も槍玉にあげて、人々が奢侈隠逸に堕したためだと説く者もいた。(2か月後の)11月には、贅沢や危険思想をいましめ質実剛健の気風を発揮せよという「国民精神作興ニ関スル詔書」が発せられ、精神主義が強調された。(同書 79ページ)―

 この翌年、治安維持法が制定され、世の中は一気に全体主義、戦争へと雪崩をうっていったことは言うまでもない。

 石原慎太郎が3月に「天罰」発言をしたのもこの1923年と同じ趣旨だったのだろう。批判の声に石原には珍しくてこの言葉を撤回をしたが、「堂々」と都知事に再選された。本質的には石原は何も撤回をしていないことは衆知の事実であろう。そしてこの自民党の動きである。

 私たちは、今、あらためて全ての原発を停止させ、原発に頼らない世の中を作るということは、こうした蠢きを断じて許さない世の中を、こうした蠢きをはね返して作ることであるということを石橋克彦さんの指摘に学ばなければならないのではないでしょうか。この自民党による蠢きと、民主党による日米合意の流れをはね返すには、私たちにほんとうにそれをはね返す大きなうねりを生み出すことが必要です。

 石原の「天罰」発言と前後して、民主党が米軍に対する「おもいやり予算の特別協定」の改悪を、1900億円をこれから5年にわたって拠出するという法案をなんの審議もなく3月30、31日、正に震災のどさくさにまぎれて衆参両院を追加させ成立させていることなど、正にそうした事態ではないでしょうか。

 「原発反対」「すべての原発の即時停止」を実現するために、全力で取り組もう。

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