« 5・24市東さんの行政訴訟、農地法裁判報告(その1) | トップページ | 福島被災農民の怒りを共有するために・・・ »

2011年5月25日 (水)

5・24市東さんの行政訴訟、農地法裁判報告(その2)

 昨日のブログに続き、5・24裁判の記者会見、報告会の発言より。

11524 【西村弁護士】20日の事態というのは、ほんとに裁判闘争が勝利していて、結局、明け渡しを求めて裁判がにっちもさっちもいかない、そういう中での敵の完全な焦りの表れだと思う。あそこの逮捕の場面を分析してみると、明確に完全に公安が途中から主導して、逮捕方針を強引に推し進めたという感じがある。廷吏が先ず出てきて、その後機動隊が出てきて、それがうまくいかないと見るや、警視庁公安部が大挙して前面に出て、それで後戻りが効かないような形で、逮捕に突入する。そして、北原さんや山本さんを含めて同盟を逮捕するということに何の躊躇もなくやるという、ここの敵の踏み込みというのが凄まじいものがあるんですけれどもね、完全に今、そういう事態に来ているという、敵にとってここまで国策を踏みにじられているという焦りというのがね、出てきているという事態ですね。残り38名を完全黙秘で奪還する。10日の拘留で何としても奪還したい。頑張りましょう。

11524_2 【浅野弁護士】弁護士で手分けして獄中の皆さんと面会してるんですけれども、中にいる人たちは非常に元気ですね。あらためて三里塚闘争勝利、不当弾圧粉砕、そのことを改めて貫徹していくんだと、みなさん気合が入っている、というようなことをご報告しておきます。

【市東さんの会共同代表井村さん】とにかくね、この間の拘留の仕方、裁判、裁判長というのは、ああいうことをするというのは非常に人権の問題だと思いますよ。女性に対してなんですか。ああいうふうな引っ張り方。酷いですよ。もう少し彼らにも紳士的な態度があってもいいのでは。11524_3 なんで彼らは犯罪人を何かするような、われわれは犯罪人ではないんです。実におかしい。これからも、ああいう司法の態度を改めさせるようなことを私たちはやっていきたい。おかしいです。

 

 この後、新聞記者を含む3人の方から意見や質問が出され、反対同盟の出荷作業がこの後あるということで、萩原進事務局実長からまとめの挨拶がありました。

11524_4 【萩原進さん】ほんとにみんなしゃべりたくてしょうがないと思いますよ。この間の事態の中でね。

 その上で、被逮捕者で、怒りを持って同盟で逮捕された人、起立してください(北原さんを除く7名全員が起立)。北原さんの話しが出ましたけれど、今日はちょっと充電させてくれということで欠席しましたけれど、元気で、自分は思想的には完黙だと。それで、取調官に対して、自分が書いた本の内容を得々と取り調べの間、ずーっと述べてたと。彼らの質問なんか全然聞こえない。だから完黙なんだと。闘ったと。そういう形で昨日話しました。われわれこそ正義なんだと。頑張りぬいたんだと。まあ、80歳、90歳の人たちがそういう風に闘いぬいて、同盟もほんとに元気に、これからも闘いぬくということを証明していますんで。これができるのも、取り囲む全国の人たちが三里塚闘争に寄せてくれる力だと思います。ほんとにありがとうございます。

 その上でね、29日、まあ、独りになってね、独りでもやるのかと、そういうのもありますよと。先ず何よりも残っている人たちを先ず奪還すると。そのことを一義的に考えて闘いぬいて、そのことをどうするのかということをやれることを120%やり抜く、そういう考えのもとにやっていきたいと思います。

 11524_5 先生方の分析がいろいろありました。しかし、ああいう事態が起きたというのはね、今の情勢が規定しているんじゃないか。焦り、焦りということがあります。第1点は、あんな反動的な判決はありませんよ。一審を踏まえて仮処分を付けるなんてね、最高裁まで行ったってそんなに事態は変わらないんですから。これは誰が見たって同じですよ。最高裁の判決が下りてからやったほうが、向こうにとっても社会的に見たって「当たり前だ」という風になるわけですよ。しかしここで(仮執行を)付けていく。こういう状況。要するに遅れちゃったんだと。ふざけんじゃない。40年間遅れといて、「遅れちゃった」はないですよ(会場爆笑)。破産してるんでしょう。それを「遅れた」と我々のせいにしているんですよ。とんでもない話しですよ。そんなの理由にならない。てめえらの不始末じゃないか。

 そういう判決を下しといて、われわれ帰るわけに行かないですよね。現闘本部というのは全国の人の心のよりどころと、実際の場所、そこに来て援農やったり民宿したり、そういうところで、みんな関係者なんですよ。その上で、反対同盟なんてのは関係者以上でしょ。自分の持ち物なんだから。北原さんなんてのは弁護士と一緒にあそこにいていいと裁判所も認めてるんですから。退去命令そのものが成り立たないんですよ。我々はあれに対して国賠請求でも何でもやりたいですよ。それぐらいの立場ですよ。

 11524_6 それでも彼らがやらなきゃあならないのは、今の霞が関の状況を見てください。公安がきりきりしているのは、昨日も見てください。福島の婦人方が来てね、法定の基準値を下げてさ、子どもたちのことを考えないで、自分たちの延命のために放射能基準値を下げてんですよ。

 一つの裁判で50名逮捕するなんて歴史的にありますか。やっぱり三里塚だなぁと自分は改めて感じたんですよ。三里塚がああいう形で高等裁判所を占拠して大問題になったんだったらね、こんどは東京電力でもそうなる、あらゆる霞が関の中でね、ああいう風にやった方がいいんじゃないかとなったら、たちまちどうなります。今でさえそういう状況になっててね、これじゃあ抑えきれないという状況になっちゃう。だけどもひた隠しに隠さなきゃあしょうがないという状況がいっぱいある。あれ以上やられちゃあ困る。なんとしても捕まえ、隔離してやっていかなきゃあしょうがない。だから、彼らの焦りというのもあるけれども、焦り以上にその場でこれをなんとか押しつぶさなきゃあしょうがないというね、そういう中でできた問題だと思いますよ。

 11327 みなさんがどう思われるか知りませんけれども、あの判決をブッ飛ばす闘いを闘いとして出来たんじゃないのか。これが、弁護団を先頭としながら、今もつかまっている人もいますけれども、それをまた囲む部分があるわけですよ。デモも150名いました。150名いましたけれど、逮捕者は50名です。150名全部行ったら裸になっちゃいますけれども、50名がまた150名に帰れるわけですから、千名を呼び集めることができる闘いをやったんだと、我々は自信を持って言い切りましょうや。そして本日の裁判もほんとに心配したんです。どれくらい結集させられるかと。しかし、やってみればこれだけのものが勝ち取れる。

 裁判官も今日は、会社が降ろすんじゃないかと問い詰めたらまだだという形で、「裁判官頑張れ!」と言いたいぐらいで(爆笑)、そういう状況になったんだけれども、そこまでああいう裁判の中でも、我々は闘えば勝てますよと。

 そういう中で、この震災の闘い。みなさんが、行けたら一度見てください。見てくださいというとあれだけれども、いかにして彼らと連帯して闘いぬいていくかということのためには、一度あの地に立っていただきたい。そうするとわかります。今日の新聞を見ても、来るときにちょっと話したけれども、牛を今日から競りにかけると、しかしどれくらい放射線を浴びているかとそれを検査している写真が出ていた。農家はそのままですよ。検査している人は防護服を着てこうやってるんです。これは何を意味するか。2つありますよ。1つはね、そこにいる住民は常に放射能を浴びているということを意味してるんですよ。もう1つは、牛が放射能浴びてて、それを競りにかけたらどうなると言ったら、風評被害以上に、これはもう叩かれるんですよ。農家はそこで死ねっということでしょう。それと同じように、本部に対する仮執行、今日も明らかになったけれど市東さんに対する仮執行を付けているというのは、本部をぶち壊すのは証拠隠滅になるんですから、最高裁でその中に建物があったといったって、それはもう消される。市東さんの土地を一審判決によって仮執行するということは、更地にするということは市東さんに「死ね」ということでしょう。こんなこと許していいのか。我々はほんとに怒りを持って闘いぬいていきたい。

 東北の被災地の人たち、そして我々の闘い、そして沖縄の闘い、こういうものが今こそ問われてるんですよ。その中で、三里塚が自信を持って旗を振ればみんなついてくる。そして霞が関そのものが騒然とする。日本全体がそういう状況になるんだということを、自分ら自信を持って、確信を持って闘いましょう。

 みなさん。この萩原さんの訴えに応えていきましょう。まずなによりも、5・29緊急現地闘争に全力で駆けつけましょう。

 なお、反対同盟から5月21日付けで、「5・20大量不当逮捕を弾劾する」声明(「11.5.21不当逮捕弾劾声明.pdf」をダウンロード )が出されております。

5月29日(日)午後1時半~ 緊急現地闘争(会場・市東さん自宅南側の開拓道路)、あとデモ。

|

« 5・24市東さんの行政訴訟、農地法裁判報告(その1) | トップページ | 福島被災農民の怒りを共有するために・・・ »

たたかいの報告」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 5・24市東さんの行政訴訟、農地法裁判報告(その1) | トップページ | 福島被災農民の怒りを共有するために・・・ »