耕作権裁判 第19回口頭弁論
NAAをかばう白石裁判長に怒号
去る4月18日、千葉地方裁判所民事2部において、市東孝雄さんの一部の耕作地に対し「不法耕作だから明け渡せ」とNAAが訴えている裁判「耕作権裁判」の第19回口頭弁論が行われました。約5年間も裁判が続けられていること事体すごいことで、反対同盟の正しさを証明しています。
反対同盟は、歴代裁判長の「早期結審、反動判決」の攻撃を阻止して来ましたが、裁判はいよいよ勝利に向かって核心的証拠提出がなされました。その証拠とは「NAAの証拠書類は偽造」を証明するものです。今年1月、旧地主のFさんに弁護団が面接を行い、「同意書」「境界確認書」「図面」などの裁判書類を見ていただき「この筆跡は自分のものではない。測量に立ち会ったことはない。この測量図は自分が作っていない、公団がつくったのだろう」などと証言してくれました。
このようにNAA(前空港公団)が不法と決め付けて裁判所に提出した証拠書類が「偽造」であることが判明したため、反対同盟弁護団は求釈明を求めました。ところがNAAは、この日の法廷で「釈明をしないことを釈明する」と木で鼻をくくるふざけた答弁を行い、傍聴席から怒り心頭の声が沸き起こりました。退廷命令を繰り返す白石裁判長の声、そのつど弁護団席から訴訟指揮を改めよとの発言が続き、あわてた裁判長は「一ヶ月半程度で、主張をまとめて提出して欲しい」と反対同盟弁護団に要請、弁護団から「こちらに主張の準備をさせて、NAAには何も言わないのか。その訴訟指揮は間違っている」と反論。傍聴席からも「あなたはNAAの代理人だ、公平な裁判をしろ、税金ドロボー」などの怒号がおこり、騒然となりました。そして、次回の弁論期日を6月27日午前10時半と決めて閉廷。
次回の裁判は、前述の「核心的証拠書類」に対し、NAAがどう「釈明」するのか、まさに裁判の帰趨を決する重要なものとなります。反対同盟、弁護団、傍聴団一体となったたたかいを実現しましょう。
裁判報告会でも怒り心頭
裁判後に、「きぼーる15階」で開催された「報告会、記者会見」でも、反対同盟の怒りはおさまりません。冒頭発言した市東孝雄さんは「最初から被告席の私をにらみ付けて、NAAを見ようとしない裁判長を許せない」とあいさつ。続く葉山弁護団長も「今日のやりとりで、裁判長がNAA側についている正体が分かった。原告は釈明しないと釈明している、と白石裁判長がNAAに助け舟を出している。NAAに隠している書類(藤崎との交渉記録など)を提出せよ、と裁判所命令をだすべきだ」と激白していました。
また、北原事務局長は「この裁判で勝利をかちとるために、ぜひ証人としてFさんに出廷してもらいたい、と思っている。この裁判闘争も生きがいとして取り組もう。」との強い決意表明が述べられました。
関西から傍聴闘争に参加した私からは「この裁判を第一回目から傍聴してきたが、歴代裁判長はこちらの主張を聞くふりをしたり、全く聞こうとしなかったりで誠実さや公平さがない。傍聴席からの怒りの決起を続けたい。関西実行委員会は5月20日の東京高裁判決闘争に全力決起する。また9月18日に関西三里塚集会を開催する」ことを訴えました。
事務局次長 安藤眞一
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