« 今週の産直野菜(3月19日) | トップページ | 2011とめたいんや戦争!守るんや命!3・21行動 »

2011年3月21日 (月)

「想定外」のデマゴギーを断じて許すな!

 連日、テレビ、マスコミに御用学者、「専門家」と称する連中が物知り顔に「まだ大丈夫だ」と登場することに辟易する。なぜか? それは彼らの論理のすべてが「想定外」というデマゴギーを根拠に裏付けられているからだ。

 デマゴギーである第1の根拠は、多くのテレビや大新聞で、これまで「反原発」、あるいは少なくとも「脱原発」を訴えてこられた学者や専門家、あるいは市民運動家を登場させることができないということに何よりもそのことが現れている。ひとたびこうした人々を自由に登場させるならば、日本の原発政策の根幹にある誤りと歴代の政府の責任が問われ、全国の原発を直ちに停止しなければならないという事態を恐れるからだ。

 原発は「絶対に安全だ」「日本でチェルノブイリのようなことは起こらない」と断言してきたのは誰だ! 今、テレビやマスコミに登場している御用学者や「専門家」と称する連中ではないか。その連中が、10日前までは「安全だ」と言い続けてきたことを、「自らの不明」としてひと言でも謝罪したか。この厳しい現実の中でもなお、「原子力政策は間違っていない」ということを主張するために、政府の責任を隠ぺいするために、恥ずかしげもなく無内容なことを放言しているだけではないか。

 デマゴギーである第2の根拠は、今回の震災のでっかさが「想定できなかった」ということ自体に含まれる「安全」ということに対する科学的な根拠のなさだ。

 1975年、神戸では大阪市大や京大の地震の専門家による調査が神戸市の依頼で行われた。結果は「震度6以上の直下型大地震の起こる可能性があり、準備せよ」だった。しかし、依頼した神戸市は当時進められていたポートアイランド2期の工事が、あるいは一部でひそかに進められていた神戸空港計画が破綻するとして、神戸大学の当時の工学部の学部長であった某(震災当時もいくつもの神戸市の審議会で大きな顔をしてのさばっていた)をして「千年に1回あるかないかのことだ」と否定させ、震度5強の防災対策でお茶を濁させたのだ。結果があの1995年の阪神淡路大震災の酷い被害だったのだ。私たち神戸市民は、この犯罪を、悔しさを絶対に未来永劫忘れない。

 映画で「日本列島沈没」や「東京・・・」と描かれたということは、少なくとも一部の学者やちまたでは、こうした地震が想定されていたのだということなのだ。それを御用学者や「専門家」と称する連中が「原子力政策」擁護の立場から「一笑」に附していただけではないのか。それはとても科学的と言える論理ではなかった。また、この10日近くの彼らのおしゃべりの無内容さがこのことを立証しているではないか。

 デマゴギーの第3の根拠は、そもそも原子力発電所の立地が、すべて今回の福島原子力発電所と同じ、過疎化してきた農漁村の海岸に強行されていることだ。各地の原発に対する反対運動の中で、常に言われてきたのは「本当に安全なら、消費地のど真ん中、東京のど真ん中に作れ」という言葉だった。

 そもそも現在当たり前のように言われる「農村の過疎」「限界集落化」はなぜ起こったのか。戦後一貫した自民党政治による農業破壊の農政のせいではないか。1960年イギリスのカロリー自給率は42%、穀物自給率は52%だった。アメリカ依存以外に道はなく、必死で農業復興への舵を切って2003年、カロリー自給率は70%、穀物自給率は99%に回復した。他方、日本は戦後の農地解放によって1960年にはカロリー自給率は79%、穀物自給率は82%を達成していた。しかし1950年代後半からの自民党農政によってアメリカからの輸入に依存する政策が1954年の「学校給食法」を手始めに始められ、2003年にはカロリー自給率40%、穀物自給率27%に転落しているのだ(数字は集英社新書「食料自給率100%を目ざさない国に未来はない」より)。今、菅政権は、TPPによって、さらにこれ自体を根底的に破壊しようとしている。こうした農政によってイギリスやヨーロッパの国々とは対照的な「農村破壊」「限界集落」の現実が起こっているのではないのか。

 デマゴギーの第4の根拠は、以上の全問題点、とりわけ第3の問題の裏側としての原発を進めるための「補助金」の垂れ流しによる地域社会の破壊という問題だ。それはイギリスが進めたような農業保全、回復を目指した農業保護のためのカネの流れでは決してなかった。「東京に作ればいいんだ」という反対の声をねじ伏せ、地域の人間関係をも破壊して進められた「補助金」依存の体質を作り上げてきたことだ。また、この「補助金政治」が、原発だけでなく、瀬戸内海を始め高度経済成長の中での海岸線での埋め立て、工業立地の中で漁業者に対して最も鋭く進められ、漁師の皆さんの背骨を叩き折ってきたことは周知の事実であろう。

 こうした「補助金政治」の流れとそのおぞましさは、基地撤去を求め立ち上がった沖縄の皆さんに対して、県知事選挙や名護市議選に見られたように、民主党政権が「補助金」垂れ流しで、今また辺野古新基地建設、「日米合意」を強制しようとしていることに鋭く現れているではないか。しかし、65年の米軍支配、130年にわたる沖縄差別の日本、ヤマトに対して、沖縄の皆さんは「基地が無くてもやっていける」自信を深め、稲嶺名護市長はこの年頭に「自ら汗して稼いだお金で街づくりをする」と宣言した。ここまで名護市長に言わせるほど菅政権の「補助金」政治は、腐敗し、破たんしているのだ。今回の事態こそ、そうした政治の本質を最も鋭く突き出しているのだ。

 三里塚反対同盟は、この「想定外」のデマゴギーを糾弾し、すべての市民、労働者、学生の力で、被災者救援の闘いを起こす中からこの世の中を変えていこうと強く訴えておられます(http://www.sanrizuka-doumei.jp/home/2011/03/post-232.html)。そして、3・27三里塚全国集会を。

 本当に怒りが収まりません。みなさん。3・27三里塚現地へ全力で集まりましょう。

|

« 今週の産直野菜(3月19日) | トップページ | 2011とめたいんや戦争!守るんや命!3・21行動 »

「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

そぐわないコメントですが。

こんな時にどうかと思ったのですが、キャンセルも高いし…沖縄に行ってきました。
普天間の爆音訴訟を闘っておられる方々、高江でヘリパッド建設に反対しておられる方々、辺野古で新基地建設に反対しておられる方々にお会いでき、お話を伺ってきました。
皆さん東日本大震災に心を痛めておられました。
そして、自分達を苦しめている「思いやり予算」を被災復旧に回すべきだ、と。巨額な「思いやり予算」をなぜ被災復旧に使わないのか、と。
二重に怒りを表しておられました。
「原発にしてもそう、国策に正しいものなんてない」と断じられました。
一体感を感じ、また、重い課題を背負って、帰ってきました。

投稿: でっかい | 2011年3月21日 (月) 19時36分

放射能、遺伝子、生殖なんて言葉が飛び交うときになってきました。子ども孫、それ以降いつまで残るかわからない放射能の影響、そんなことも、聞きます。本当に、大切なときです。
いわき市などのテレビ放映がありました。ゴーストタウンです。わずかに、動けない高齢者が残るのみです。ぼらんていあ的にただ一人、20歳代の女性が残っており、世話をしているそうです。20軒で、7軒高齢者の家が残った。あとは、みんな避難です。
病者、高齢者、障害者など、その方々の家庭など、大変です。
大変な時代です。
何とかしなければ、の声を、大事にしたいです。
これは、千葉県の隣の県、茨城県の話です。

投稿: 放射能、遺伝子、生殖 | 2011年3月22日 (火) 00時13分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 今週の産直野菜(3月19日) | トップページ | 2011とめたいんや戦争!守るんや命!3・21行動 »