天神峰現闘本部裁判闘争と現地闘争 (2月4日)
昨日、2月4日、東京高裁で三里塚の天神峰現闘本部裁判控訴審の第3回口頭弁論が開かれ、「裁判長は審理を尽くせ」「現場検証を行え」という反対同盟と弁護団の要求に対し、井上繁規裁判長は、でたらめにも「反対同盟は弁護権を放棄した」と主張し、証人尋問、現場検証のいずれも棄却し、「審理を終了する」と聞こえないような小さな声で宣言して、次回(判決)期日も提示することもできず法廷から「脱兎のごとく」逃げ出したのです。 怒りの抗議をする反対同盟、弁護団、傍聴席に対し、廷吏が襲い掛かり、関西の仲間を始め3人が、「庁舎外退去」と暴力的に裁判所の外の拉致されました。法廷後の報告集会で、弁護団が口々に糾弾したように、そこにあるのは「3権分立」といった装いをかなぐり捨てた三里塚闘争への憎悪と恐怖に満ちた「階級裁判」でしかありませんでした。反対同盟を先頭とした三里塚闘争が、国家権力、菅政権を追い詰めたが故の結果以外の何物でもありません。この日、現地では反対同盟を先頭に同じ時刻に約60名で、切り回し道路の県道との接合を阻止するデモが闘いぬかれ「1月中の接合」と言われてきたものを実力で粉砕したのです(右写真、反対同盟ブログより)。昨夜、電話で萩原進事務局次長は、東京と現地で敵を追い詰め、気持ちのいい闘いが勝利的に勝ち取られたと言っておられました。
この日、傍聴闘争に120名の人々が日比谷公園霞門に結集しました。なんとその場には、100名を超える私服権力がいるではありませんか。「結審攻撃」をするために、必死の防御をしている惨めな姿がさらされ、私たちの闘志をかきたてさせてくれました。裁判前の集会が行われ(最初の写真)、北原鉱治事務局長から提起、そして大口弁護士から弁護団を代表しての挨拶があり、デモに出発。霞が関に怒りのシュプレヒコールを響かせました。 北原事務局長(右写真)、関西から駆けつけた永井関実代表、山本関実世話人(左下写真、お二人の前は「市東さんの会」の井村共同代表)がお元気にデモの先頭です。
法廷に入れたのは26人。100人近くが、法廷前の通路に座り込んで怒りの姿勢を示します。なんと40人近い私服権力が、それを取り巻くように廊下に陣取っているではありませんか。ここにも、裁判所が国家権力の手先としてしか機能していないことが示されています。
法廷ではまず、北原事務局長から現場検証などを強く要求する陳述が行われました(私は法廷の外で廊下に座り込んでいましたので、中にいた人からの伝聞や弁護団からの報告からです)。そして弁護団から、石橋恵美子など1審で証人とされた人々への反対尋問が要求されたのです。
ところが井上裁判長は、1審で仲戸川裁判長が、「反対同盟は、出廷を拒み反対尋問の権利を放棄した」とする判断をそのまま踏襲し、「反対同盟は弁護権を放棄した」としたのです。これは全くのデタラメです。当時、反対同盟と弁護団は仲戸川裁判長の忌避を求めて裁判所書記局に申し入れを行っていたのです。この申し入れ自体は受理されていたにもかかわらず、仲戸川は法廷を開き、ビデオリンクによる石橋恵美子への証人尋問を行うという2重、3重の違法な審理を強行したのです。反対同盟はこれの無効を訴え、抗議していたのです。そのまま法廷に出れば自ら「裁判官忌避」の権利を放棄することにもなるのです。この当然の権利と抗議を、「弁護権を放棄した」と強弁する仲戸川、そして井上高裁裁判長こそ、法理を無視し、裁判の体すらなさない審理を強行しようとするものでした。当然にも弁護団を先頭に猛然と抗議の弁論が展開されました。それに対し「時間が無くなった」ことを理由に、突然「請求の棄却」を理由もなしに言い立て「審理の終了」を宣言しようとしたのです。当然にも弁護団から「裁判長を忌避する」との申し立てが裁判長の目前に迫る勢いで行われたのです。本来なら、ここで審理はストップされなければなりません。しかし、井上裁判長は、なんと、それを無視し小声で「閉廷する」と宣言して正に「脱兎のごとく」法廷から逃げ出したのです。 こんなものは全く無効です。しかし、報告会での弁護団からの報告にあったように、今の東京高裁、国家権力は、この「忌避の申し立て」自体を弁論の記録から抹殺し、「判決」を強行しかねません。
法廷後の報告会で北原事務局長(右写真)は、「弁護団はよくやった。裁判官を追い詰めた」「現地闘争を闘う以外に勝利はないということを物語っている」と明快に語られ、参加者に決意を促されたのです。
最後に、この日の現地闘争が、工事を阻止したことが報告され、同時に闘いぬかれたこの日の裁判で勝利したことを確認して反対同盟の伊藤さんの団結ガンバローでこの日の行動を終えました。
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