尼崎・伊丹実行委 「抵抗の旗」 第250号より
沖縄との絆を強め市東さんの農地を守ろう!
第3誘導路許すな!
新たな関空闘争で橋下反動政治を打倒しよう!
謹賀新年
中国漁船衝突事件や朝鮮半島をめぐる緊迫した情勢の中、新年を迎えました。ふりかえれば昨年は三里塚と沖縄が固く結ばれた一年でした。まさに農地死守、実力闘争の三里塚と基地撤去を闘う沖縄が共通の目的を持った闘いとして飛躍していくような時が到来しようとしているのではないでしょうか。
今年も尼崎・伊丹実行委各人、深酒を慎み、体調を整えて頑張りますので、一層のご指導よろしくお願いいたします。
叩き出しが狙い
今三里塚現地ではNAA(成田空港会社)が第3誘導路工事のために、市東さん宅すぐ横の県道(取香2号線)の切り回し道路(右写真のA-Bの間の下側)への切り替えをこの1月と通告してきました。従来の団結街道を通ればすぐに自分の畑に行けるのに、NAAは昨年6月28日に闇討ち的に閉鎖を強行し(左下写真)、今度は危険な迂回道路を通ることを強制してきたのです(右写真矢印)。工事の騒音や振動だけでも大問題なのに、この仕打ちは市東さんに対するまさに営農破壊、人権侵害以外の何ものでもありません。断じて許されません。
それにこの第3誘導路は仮に完成したとしても、第1誘導路の「への字」を通らねばならず、誘導路としての欠陥はそのまま残り、空港機能が「改善」されたことには全くならないのです。先の第2誘導路も距離が長すぎるという欠陥と滑走路上空の直下を2回も潜らなければならないという危険極まりない代物のためほとんど使い物になっていないのが現状です。 結局は東峰部落の生活の糧であった東峰の森を破壊し、住民を部落から追い出すことがその目的であったことが明らかになりましたが、この第3誘導路も市東さんをたたき出すための工事であることは明白です。こんな理不尽をどうして許せるでしょうか!
関西の私たちもこの第3誘導路阻止を反対同盟と共に闘いましょう。そして多くの裁判闘争も可能な限り結集を勝ち取り、実力闘争として闘いぬく1年にしましょう。
新たな関空闘争がスタート
昨年11月21日、一昨年秋に発足した「大阪の海と空を戦争に使わせない会」と兵庫の住民3団体が主催して、大阪の中心部で久しぶりに関西空港反対集会とデモが勝ち取られました。この間、組織的な混乱もあり闘争が取り組めませんでしたが、ついに新たなスタートラインに立つことができたのです。結集した皆さん、そして発言者もそれぞれ意気揚々、この再出発を喜びました。とりわけこれからの関空闘争が「橋下打倒」の大きなカギとなる闘いであることが確認されました。
橋下知事の暴走許すな
関西空港は「軍事使用はしない」という約束で建設されました。(無論その約束の信憑性に疑問を抱き長年闘ってきましたが・・)しかし、残念ながら幾度か自衛隊員の海外派兵などに使われ、私たちはそのつど弾劾してきました。これからも軍事使用されないよう監視しなければなりません。
そんな緊張関係で推移してきたにもかかわらず、今回の普天間の基地機能の一部移設に関して橋下知事はいの一番に手をあげ、「沖縄の痛みを関西も分かちあうべき」といとも簡単に表明しました。彼には「軍事使用しない」ことの重みなどはなから念頭にないのでしょう。しかし知事のどんな権限でそんなことができるのか全く理解できません。さも沖縄の負担軽減のポーズをとっていますが、事実は莫大な借金を抱える関空の帳尻合わせがその狙いです。その証拠に、伊丹との統合案が現実味を帯び、伊丹の黒字が利用できる可能性がでてくると、仲井真沖縄県知事の移設要請にも「神戸空港がよい、私も一緒に行ってあげる」ところりと話をすり替える始末です。戦争(大量無差別殺人だ!)に直結する基地問題をもてあそぶ橋下は絶対に許せない。
そもそも橋下には知事という役職が、府民の生活を守るべき最大の責任者であるという自覚など全くなく、「私が大阪府の社長だ。その私の方針に従えないものはやめてもらって結構」とまさに公僕とは思えないとんでもない発言をして平然としています。一般社会の社長でもこんな発言をすれば大問題です。しかし、そのタレントとしての知名度を背景に支持を拡大し、暴言暴走を繰り返しています。
私たちは、今こそこのような独裁政治を徹底弾劾し、新たな関空闘争の発展と大阪港軍港化阻止の闘い、そして差別教育反対の闘いなど様々な分野で反動攻撃を強める橋下と対決していきましょう。
(2011年1月1日)
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