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2011年1月19日 (水)

沖縄についての訴え (被災地反失業総行動集会より)

 集会としてこの局面で沖縄のことを聞きたいということで、沖縄戦体験者でもある上江洲清さんが快諾していただいていたその想いに応えたいということで、主催者の一人として沖縄についてしっかりと確認したいということで、しばらく時間をいただきたいと思います。時間もありませんので、今の局面での沖縄への想いに絞って話させていただきます。

 10425 まず最初に確認したいのは、沖縄の「民意」です。1月24日、国挙げての選挙妨害をはね返し、基地反対派の稲嶺進市長の誕生。県議会で全員一致による「普天間基地の県外移設」の決議。これはヤマトの議会ではありえない事態です。そして4月25日、県知事以下、各自治体の長が壇上に並んだ9万人の県民大会。そして菅政権の日米合意の圧力のもとで、これまた選挙妨害が行われる中で9月名護市議選で、27名の議員の中で、自民党も含めた16名の当選を市長派(与党)が勝ち取る。そして県知事選で残念ながら伊波さんは破れましたけれども、仲井真県知事が「普天間県外移設」を言わざるを得ず、「関空を見に行きたい」とか「アメリカに行きたい」とか「基地撤去のために動くんだ」と言わざるを得ない状況を生み出しています。

 民主主義が言われた戦後の日本の歴史でもこんなことはなかった。これを国政の中で反映できなければ、それはもはや民主主義ではない。「琉球処分」と言われる130年にわたる差別の歴史と、今に至る戦後の65年の米軍支配のもとでの形だけの「祖国復帰」。このことへの沖縄のみなさんの「もう我慢できない」という想い。沖縄をを切り捨てて作った日米安保のためになぜ0.6%の国土に75%もの基地が押し付けられるのか。農地も家も奪われていった歴史を子供たち、孫たちに残すのかという切実な思いの中から、あの70年代の祖国復帰をめぐる闘いを超えるものとして勝ち取られました。

 ところが菅政権は、民主党政権として当初は「少なくとも県外移設」と言いながら、その約束を反故にし、まったくこれらを無視して日米合意を押し付けようとしています。いろいろありますが、一つだけ言いたい。

 今、防衛大綱の見直しが行われました。そこで2万数千人の自衛隊を、「中国の脅威」「北朝鮮の脅威」の名のもとに南西配備するというものです。もともと沖縄には日本軍はいなかった。しかし、1944年に「本土決戦」の名のもとに中国戦線から数万の日本軍が沖縄に入り、沖縄県民の3分の1が死ぬという悲惨な沖縄戦がありました。この沖縄に、これまでの人口比率での配備という慣例を無視して、2万数千の配備、家族を入れれば10万近い人間を送り込む。県民の1割近い人間を送り込むというのは、沖縄の「民意」を変えるという大変な攻撃でもあります。軍隊は住民を守らない、衝立にするということを体で感じ、そのことを沖縄の皆さんは訴えてこられました。

 これはヤマトが、われわれがこんなことを許していいのかということだと思うんです。沖縄の人たちにこうした事態を押し付けるということを本当にやっていいのだろうか。戦争を許すのかどうか、沖縄の人たちの想い「二度と嫌だ」、この想いを我々は受け止められないのか。沖縄の犠牲の上に、「防衛」を語るのか。絶対に許してはならないのではないでしょうか。

 09523 具体的なことを一つだけ申します。ジュゴンが棲む辺野古の海と並ぶ大切な自然を残すやんばるの森、辺野古からさらに車で1時間半ほど北へ行ったところに高江という小さな部落があります。住民が150人ぐらいの小さな村ですが、若い夫婦が入って日本の農村では稀な平均年齢が若い、パイナップルを中心にした農業を営んでいる村です。この村に新しいヘリコプターの着陸訓練基地「ヘリパッド」を作ろうという攻撃がかけられて、住民の人たちがテントに座り込み阻止し続けています(左写真は、その4番ゲートのテントで、三里塚の萩原さんと市東さんが訪ねた折のものです。09年5月)。

 高江から北側、国頭にベトナム戦争の頃、ゲリラ訓練をやっていた演習場があります。80年代から、もう使われなくなっているので、返還する代わりに、そこの7つのヘリパッドを返還するのだから、高江周辺に6つのヘリパッドを作らせろというものです。その新しいヘリパッドは、MV22オスプレイ、「未亡人製造機」と言われているほど事故の多い、そして離着陸の時に大変な爆風と爆音が起こる輸送機のためのものです。そのヘリパッドがなぜ作られようとしているのか。辺野古なんですよ。辺野古の新基地は、このオスプレイを50機ほど収容するために作られようとしている。しかし、その新基地は立ち往生している。101222 つい先日も「普天間基地、棚上げ」などと日米で言っている。高江にヘリパッドを作る理由は何もない。しかも、このヘリパッドをめぐって裁判も行われており、裁判所も「住民と防錆施設局で話し合ってくれ」と言ってるのです。

 ところが昨年末12月22日、未明、午前6時ごろ、防衛施設局は100人ほどで現場を襲い、重機を入れ、フェンスを作るという形で工事を強行したのです(右上写真)。

 翌日、23日の午後7時半ごろ、住民が座り込みを続けている第4ゲートのテント(左上写真)の上空15メートルに、米軍ヘリコプターが1分間とどまってホバーリングを続け、大変な爆風がテントを襲ってテントが吹っ飛んだ(左下写真)。101223 ここは米軍演習場ではなく、県道ですよ。もしテントの中に人がおれば、また道路を人が通っておれば、大変なことになっている、殺人行為です。これは明らかに、そこで座り込みを続けている人たちに対する殺人行為です。米軍がやってるんです。

 つまり防衛施設局が前の日、夜中の3時に突っ込んで、翌日には米軍が。これが先月の末の話しです。今、その工事が続いている。こんなことが、この国で平気で行われている。菅政権の名のもとに。

 少女暴行事件だとか、沖縄国際大学への米軍ヘリの墜落事故、一昨年末の読谷での米軍兵士による男性ひき殺し事件だとか、これが沖縄の現実です。米軍占領下と何も変わっていない。

 米軍自身が「世界で最も危険な基地だ」と認める「普天間基地」を、平然と「棚上げだ」と言い切る菅政権。そして高江に襲撃する菅政権。そして2万数千の自衛隊を押し付けようとする菅政権。これを我々はヤマトとして認めるのか。安保体制を絶対につぶさなければならない。このことをどうしてもやらなければならない。

(最後の2枚の写真は、ブログ「やんばる東村 高江の現状」 http://takae.ti-da.net/ より無断で転載しました。)

 

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