南労会闘争への不当判決を許すな!
昨日、大阪高裁で港合同南労会支部によって闘われていた「解雇・退職組合員の12回の未払い一時金の一部請求(5500万円)事件」裁判で、組合の請求を棄却する不当判決がありました。断じて許されません。(右写真は、南労会松浦診療所前で、12月18日開かれた「団結餅つき大会」を準備する港合同南労会支部と支援者のみなさん。)
医療法人南労会は、労働者の解雇や賃金不払いなどの労働組合潰しのための不当労働行為を、すでに20年の長きにわたって行ってきました。南労会支部と港合同の20年にわたる不屈の闘いは、南労会による不当・違法な「減額条件」に対して、中労委命令、行政訴訟判決、2007年9・26大阪高裁判決において不当労働行為、違法性が認定され、08年4月には東京高裁から緊急命令が出されるに至り、従わない南労会に対して、今年5月、5百万円の過料が科せられ、南労会は過料を国に支払いながら、組合との妥結妨害を続けているのです。
そして南労会は昨春、すり抜けようと新たな減額の口実をつけて約3分の2の額を示した『一覧表』だけを提示しました。
労働基準法23条2項には、「前項の賃金または金品に関して争いがある場合においては、使用者は、異議のない部分を、同項の期間中(7日)に支払い、または返還しなければならない。」と、係争中の労働者を保護する立場からの規定があります。
これに基づいて、南労会が09年春に出してきた『一覧表』に基づいて組合が提訴したのが、今回の「請求事件」裁判でした。しかし、一時金や賃上げが通常は「協定書の成立をもって初めて具体的な賃金請求権、支払義務が発生する」ことを背景に第1審は、「協定書が成立していない」ことなどで、組合の請求を棄却しました。昨日の第2審の判決文を見ていませんので詳しくは不明ですが、これまでの南労会をめぐる全ての司法判断がこの点で進められてきたことを踏襲し、棄却の不当判決を出したと考えられます。
これは、「争っているから協定書は存在しない」という現実を逆手に取り、労基法23条2項の労働者保護の精神を無視したものであり、断じて許されません。
裁判が終わっての報告会で、大和田幸治港合同事務局長は、「賃金は支払われるべきものだ。裁判所にお願いするのではなく、元旦闘争をはじめ、闘いによって社会問題とし、南労会、裁判所を包囲し、追い詰めていこう」と話されました。
港合同南労会支部の不屈の闘いは、この秋、ついに南労会経営陣の中に勢力争いによる明確な分裂を引き起こすまでに追い詰めています。
南労会は、50億円もの借金経営をし、労働者の賃金の源である診療報酬債権の将来にわたって全額をメインバンクの三菱東京UFJ銀行傘下のノンバンクに譲渡するという許しがたいことをやっているのです。
港合同南労会支部と港合同は、元旦1月1日、和歌山県かつらぎ町にある佐藤雅司新理事長(紀和病院副院長)自宅に糾弾のデモを行うことを決定し、1月1日(土)午前10時15分、和歌山県かつらぎ町町役場裏手に集合するよう呼びかけておられます。集まろう!(右写真は、今年1月4日の、三菱東京UFJへの弾劾デモ。)
この同じ日、同時に大阪地裁では、関西合同労組潰しを狙って「暴処法違反・詐欺罪」をデッチ上げた沼田さんへの弾圧裁判の結審の公判があり、報告会が終わってからそちらにも駆けつけ、ちょうど弁護団のデッチ上げを断罪し、沼田さんの無罪を明らかにする弁論と沼田さん本人の断固として無罪を主張し弾圧を許さないとする陳述を聞くことができました。判決公判は、2月2日(水)午後3時から大阪地裁503号法廷で行われます。結集しよう。
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