橋下大阪府知事の関空論議を許すな!
沖縄県知事選挙で「普天間基地の県外移設」を掲げて当選した仲井真知事が、「移設」をめぐる視察先として関西空港をさっそく挙げたといいます。
これに対して、昨日、橋下大阪府知事が、「関空は伊丹(大阪空港)との経営統合の流れが決まっており、申し訳ないがそういう状況でない」「将来性が見えない神戸空港を見てもらいたい」と述べたと新聞各紙が報じています(左は朝日新聞)。
朝日や毎日などヤマトの大新聞は報じませんが、すでにアメリカでは軍事費削減を求める声の中から「海兵隊は不要だ」とする声が大きくなりつつあります。「県外移設」を仲井真知事が、公約として掲げ、その点で選挙の最大の争点をぼかし、かろうじて伊波候補を破った以上、こうしたパフォーマンスを行わざるを得ないことは当然でしょう。しかし、今や、「世界一危険な基地」と言われる普天間基地の存在感はなく、沖縄県民の意志からも即時閉鎖・撤去しか道がないことは明らかです。
それを「関空は・・・、そういう状況ではない」が「神戸空港を見てもらいたい」などと、この時点で橋下知事が言及する思い上がりと反動性を私たちは断じて許せません。
2兆数千億円の国税を投入し、新自由主義の流れの中で「民間活力導入によって関西は発展する」(中曽根首相・当時)として建設が強行され、結局開港して16年たっても赤字が解消できず、未だに1兆3千億円の有利子負債を抱えている関西空港の現状を、何一つ政権として私たち関西の住民、国民に謝罪することもなく、国主導で大阪空港との統合などという政策に転換しようとする民主党政権の動きを断じて認めることはできません。航空政策の破綻に追い詰められ、自公政権でさえ手を付けることを躊躇してきたこうした政策に自公政権以上に住民の生活を無視し、のめりこむ民主党政権のやり方を断じて許せません。何が「事業仕分け」か!
その尻馬に乗って、橋下知事が、関空の今後でさらに一儲けしようと企むなどどうして許せるでしょうか。彼が言う「リニアモーターカー構想」や「カジノ構想」にその反動性と破綻が顕わになっていると言わざるを得ません。
しかも「神戸空港を見てもらいたい」というに至っては、何をか言わんかです。ここには、「尖閣列島」問題や「北朝鮮」問題を煽ることを通して、排外主義、軍事化への流れを深める民主党政権以上に、関西を、大阪湾を軍都として将来像を考える橋下知事の「衣の下の鎧」が丸出しになっていると言わざるを得ません。朝鮮高校に対する「助成金停止」とそれをめぐるこの間の言動こそ、こうしたことを象徴的に示すもので、到底許せることではありません。
橋下大阪府知事のこうした反動的な、大阪府民の生活を無視し、差別と排外主義を押し付けようとする政策を絶対に許さないという声を上げる中から、沖縄の基地撤去を進めようと奮闘している沖縄県民の闘いに連帯していこうではありませんか。
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