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2010年11月22日 (月)

関西空港反対集会とデモ (11月21日)

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 昨日11月21日、暖かい快晴に恵まれ、関西空港に反対する集会が、大阪の海と空を戦争に使わせない会(略称「海と空」)、淡路町空港反対同盟、関西新空港反対明石住民の会、新空港反対東灘区住民の会の4団体が呼び掛けて、大阪ナンバの浪速公園で開かれ、65人の皆さんが集まられました。

 101121_2 集会司会は、「海と空」の長澤さん。「大阪全体の問題として、大阪のど真ん中で初めて集会を開いた」とこの日の取り組みの位置づけを明らかにして開会。

 「海と空」代表の青木道夫さんが、主催4団体を代表してあいさつ。まず「海と空」を昨年秋に結成して以来、淡路の永井満さんを招いての関空闘争の歴史の学習、大阪大空襲の跡地の見学会、大阪港の中国人強制連行など軍都大阪についての有元幹明さん(元総評港地区協議会議長)を招いての学習会、この11月には関空二期島の見学などを行ったこの一年の活動を振り返った。その上で、不等沈下し広大な荒れ地として放置されている二期島に9千億円が投入され、関空全体で依然として1兆3千億円の負債があることを批判した。101121_3 そして民主党の成長戦略会議として、「島ができているんだから」とばかりにLCC(格安航空)の導入など、「カネ、モノ、ヒトをつぎ込んでいけば何とかなるんだ」と空港の利権に群がる連中のために、淡路の騒音問題や、泉佐野市の財政破たんに象徴されるように住民のことなど一顧だにしないで、巨額の税金が今もなお投入され続けていることを糾弾した。そして「大阪空港の廃港」を手始めに、「沖縄の負担軽減」を口実に米軍の訓練機能の関空への誘導など軍事空港への道を宣言するなど、大阪府知事橋下のこの間の言動を批判して、あらためて大阪で関空反対の取り組みをしていくことの意義を訴えたのです。101121_4

 連帯あいさつの冒頭、神戸空港の中止を求める市民の会事務局長の白石さんは、神戸空港の財政破たんと海の破壊を報告して、空港を廃港し、護岸を取っ払って元の海に戻すまで共に頑張っていきたいと訴えた。風をおこす女の会からは、女性に対する貧困と暴力が吹き荒れている現実を指摘する中から、「在特会」などに負けることなく、水曜行動、意見書採択運動を行ってきた中から、この11月25日、日本軍「慰安婦」問題を立法によって解決を求める120万署名の国会への提出行動を、ハルモニたちや韓国の国会議員とともに行うことが報告された。101121_5 続いて立った関西合同労組大阪支部からは、関空闘争は橋下打倒闘争抜きには語れない、そして橋下打倒闘争にとって関空闘争は重要な一環であると訴えられた。「大阪維新の会」の動きは、「大阪都構想」など大阪を破壊する独裁者に橋下がなろうとする策動だと糾弾した。そして真っ向からこの橋下を批判し打倒していく闘いが必要だと訴えた。そしてとりわけ教育への橋下の攻撃を批判し、12月19日、教育労働者を中心にした橋下打倒の集会が開かれることを訴えた。

 ここで、三里塚芝山連合空港反対同盟からの「三里塚と関西をはじめとした住民の力、そして闘う労働者・農民の力を結集すれば、関空、成田の軍事空港化は必ず阻止できる」との力強いメッセージが司会から代読して紹介された。(「10.11.21反対同盟メッセージ.pdf」をダウンロードここをクリックしてご覧ください。)

 101121_7 ここで、「気分転換に」と司会に促されながら、高槻医療福祉労組執行委員長の吉岡一彦さんがギター演奏と歌を披露。なかなかの熱演でした。吉岡さんは、この後、1時間余りのナンバ中心街に向けてのデモの間中、デモの最後尾で歌と演奏を続け、道行く人々の注目を集めた。その迫力に脱帽。

 さあ、リレートークです。最初に立った淡路町反対同盟事務局長の安藤さんは、「今日は関空闘争の第3ステージの初日だ」とこの日の闘いを位置づけた。第1は、1968年淡路に始まる兵庫の住民を軸にした闘い。第2は、1994年9月の開港以来の泉州での闘い。改めて、今日を起点に大阪にもう一度関空反対の大きなうねりを生み出そうと訴えた。そして私たちの「生き血を吸って」延命しようとする彼らに、私たちこそが「頂門の一針」を刺すことができる。101121_8 「絶対に廃港にしよう」と。

 続いて関西新空港反対明石住民の会のTさんから、冒頭、三里塚への連帯、そのために年末団結野菜市への協力が訴えられた。そして「自衛隊は暴力装置だ」という民主党幹事長の国会発言を「よくぞ言ってくれた」として、「自衛隊は軍隊だ」と。ご自分が幼かった時に明石、そして川崎航空への空襲があったことを引き合いに出しながら、戦争の被害者性と加害者性、その延長としての沖縄問題を訴え、「強い気持ちを持ってこの大阪湾を二度と戦争に使わせない」ように頑張ろうと訴えられた。

 新空港反対東灘区住民の会のAさんからは、この日の前日発表された関空と大阪空港の統合事業運営会社の設立問題に対して、国が100%出資して関空の借金の面倒を見ようとするものでしかないと糾弾。すでに投入された補助金だけでも705億円にもなり、この金があればどれほどの福祉ができただろうかと指摘。101121_9 そして関空で新たな利権づくりをやろうとしている、そして軍事使用への道を開けようとする橋下大阪府知事への怒りを表明した。

 最後に、この間の滋賀県警による携帯電話の名義をめぐって行われた不当な逮捕をされた障害者解放委員会のSさんから、不当な弾圧に対する怒りと支援への謝辞が述べられた。

 ここで、橋下大阪府知事への抗議の申し入れを前提とした「集会決議(案)」(「10.11.21集会決議.pdf」をダウンロード)が司会の方から読み上げて紹介され、全員の拍手で採択された。

 101121_10 最後に、淡路町空港反対同盟代表の永井満さんから集会のまとめが。冒頭、「大阪のど真ん中で関空反対の集会が開かれたことは大変な歴史的な出来事だ」とされた。その上で、大阪湾を包囲する湾岸住民の闘いを42年にわたって発展させてきた淡路の闘いを振り返られ、1971年の自らの三里塚での体験と、闘い劈頭の故・戸村一作委員長や北原鉱治事務局長をはじめとした三里塚反対同盟の多くの皆さんの力によって淡路における「一坪運動」などが勝ち取られたことを触れて、関空闘争は三里塚反対同盟が作り上げたとさえ言えると語られた。そして、「今日は原点だ」「原点から闘いは広がっていく」「確信をもってこの運動を広げていこう」と呼びかけられ、「関空を軍事使用させるなど絶対に許せない」と核心を提起された。

 101121_11 最後に「海と空」の皆さんで、一生懸命準備したカラフルなプラカードによるシュプレヒコールの練習が予定されていたのですが、デモの時間が来たということで省略。めっちゃ残念!

 本当に気持ちのいい晴天のもと、いよいよデモに出発。最初の内こそ人通りはまばらでしたが、日本橋に近づくころから歩道には休日ということもあり、たくさんの人が。101121_12 65人で、どんなデモになるだろうかという主催者の心配をよそに、人々の注目を集めながらデモがナンバまで1時間余りをかけてやり抜かれました。

 解散地点で「海と空」の代表の青木さんからまとめの挨拶があり、団結ガンバローを全体でやって終わりました。

 参加されたみなさん。本当にご苦労様でした。

 

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