映画 「襤褸の旗」 上映 神戸映画資料館
1974年、その上映運動が三里塚反対同盟の故・戸村一作委員長の参議院選挙出馬を応援する大きな力となった三国連太郎主演の映画「襤褸の旗」。明治30年代、富国強兵の柱として足尾銅山が古河市兵衛の手によって飛躍的な増産が図られ、その結果は渡良瀬川流域の悲惨な鉱毒による被害を生み出した。政府は、谷中村を廃村、鉱毒の貯水池の底に沈めることで、事態をすり替え、富国強兵策を守ろうとした。義人、田中正造は、自らの政治家としてのすべてを谷中の村人、農民たちとともにかけて、闘いぬき、敗北した。その田中正造の闘いの映像です。
この映画の製作に、三里塚芝山連合空港反対同盟は全面的に協力し、当時まだ御料牧場の原野や、豊かな農地があった三里塚の地が、多くの撮影の場所として使われたそうだ。反対同盟と支援が数百の規模で、映画のエキストラとして協力した。北原さん(事務局長)によれば、警察(権力)側の役をやるか、農民側の役をやるかで当然のことながら悶着も起こったとか。その北原さんと、故・副行動隊長の宮本嘉さんが農地を収用する側で出演しておられるのがわかる。
そんな縁から、この映画の35ミリフィルムの1本が、反対同盟に寄贈され存在していたのです。制作して36年を経たそのフィルムを預かり、今回、専門家の手で洗浄などを行い映写できるものに復元するとともに、DVDによる保存を行いました。そして神戸映画資料館のご協力で、明日から3日間、同館での上映が実現しました。是非、一度、ご覧ください。
俳優は、三国連太郎、荒木道子、志村喬をはじめ、田村亮、中村敦夫、西田敏行などのほんとに若いころの活躍が見られ、その点でも興味深いものとなっています。監督は吉村公三郎、撮影は宮島義男などです。
【上映期間】 10月29日(金)~31日(日) 各13:30から(115分)
【上映場所】 神戸映画資料館(JR新長田駅より南へ徒歩5分。アスタくにづか1番館北棟2階。右図参照)
【料金】一般・1200円、学生・シニア1000円
【解説】明治時代の栃木・群馬の渡良瀬川周辺で起きた足尾銅山の公害事件「足尾鉱毒事件」に材をとった作品。農民の苦しみを体感し公害と環境破壊に対して闘った田中正造代議士の半生を描いた本格的な劇映画で、実際に臭い土を食べるなど三国連太郎の熱演が語り草となっている。三里塚の農民と支援の労働者・学生が大挙出演協力したことでも知られる。公開は劇場でなくホールで行われたため、見た人も少ないだろう。今回、公開から三十有余年を経て、三里塚芝山連合空港反対同盟の協力で35ミリ版の上映が実現した。(「神戸映画資料館」ホームページhttp://kobe-eiga.net/program/より)
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コメント
http://satomi-heart.cocolog-nifty.com/blog/
JR西日本の契約社員である里美さんという女性の障害者(脳性まひ障害1級)が上司によってレイプされるという事件が起きています。里美さんは会社のセクハラ相談室に訴えましたが、会社は上司をかばいセクハラはなかったという結論を出しました。里美さんは単独で裁判に訴えました。ところが地裁はレイプではないというとんでもない結論で、原告敗訴の判決を下しました。上司の提出したメールのやり取りのみを証拠採用し、里美さんの提出した日記や、里美さんの介助者の証言は一顧だにしないというとんでもない判決です。
里美さんは大阪高裁に控訴して闘っています。高裁に事実調べをさせることが勝利の要です。そのため公正で丁寧な審理を求める署名運動を始め大衆的に訴えていくことにしました。
その一環としてネット上で訴えるためにブログを立ち上げました。上にあるアドレスがそれです。
署名用紙もダウンロードできるようになっています。
ぜひ一度お立ち寄りください。
投稿: ゲン | 2010年10月28日 (木) 10時54分