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2010年10月30日 (土)

10・29 伊波洋一さんを励ます集い

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 昨日、10月29日、大阪中央区民センターで「普天間基地即時撤去! 辺野古新基地建設反対! 伊波洋一さんを励ます集い」が開かれました。会場を埋め尽くし、後ろの方には立っている方々が何十人も出るという、500人を超えるみなさんの「沖縄県知事選挙」に向けた熱気が会場に溢れていました。Photo

 ちょうどこの日、台風14号が沖縄周辺に直撃し、知事候補予定の伊波洋一さん(右写真、宜野湾市ホームページより)は来ることができず、また国会報告などが予定された服部良一衆議院議員も、国会の議運の審議で間に合わないという中での開催でした。

 101029_3 集会は、冒頭 「母子三代民謡ショウ」が伊佐光一座によって行われました。可愛い少女の沖縄の歌と踊り、そして迫力満点の太鼓は、一気に集会を盛り上げました。101029_4

 集会実行委員会を代表して開会あいさつに立たれた京都沖縄県人会会長の大湾宗則さん(左下写真)は、伊波さんが台風のために来れないことなどを紹介されたうえで、「知事選は沖縄の闘いの一つの大きな天王山になる」「(沖縄県人会の自分として)会長職をかけて闘う闘いだ」と決意を述べられました。101029_5

 伊波洋一さんの知事選後援会の共同代表である社民党参議院議員の山内徳信さん(元読谷村村長、右下写真)が、この知事選のもつ意味、位置づけを、そして伊波洋一さんの決意と想いを、「沖縄県知事選についての訴え」として語られました。

 山内さんは、「沖縄で勝つことが日本の未来を明るくする」とこの選挙戦の意義をまず明らかにされたうえで、1965年6月11日、読谷村でパラシュートで投下されたトレーラーによって小学生の棚原隆子ちゃんが死亡した事件などを紹介しながら、読谷村出身の沖縄教職員会会長だった屋良朝苗さんのアメリカ軍の弾圧に屈せず、沖縄の自治と人権を勝ち取ってきた闘いを語られました。101029_6 そしてこの屋良さんを初代公選主席に、そして復帰後初の県知事としていった沖縄民衆の闘いを振り返りながら、今回の知事選挙を「沖縄の新しい風を起こす第2回目の壮大な闘いにしたい」とその想いを語られたのです。

 来られなかった知事選候補予定の伊波洋一さんからメッセージが寄せられ、全港湾関西地本書記長から紹介されました。「沖縄の未来を決する最大の政治決戦」だとし、「民意が直結する県政」を実現し「若い人たちに明るい未来と可能性を示そう」と呼びかけられた。そしてこの選挙を「基地の沖縄、そして日本の活路を開く」ものとし、「この知事選に勝利し、度重なる琉球処分というべき基地の固定化を強行する5・28日米共同発表を葬り去る決意です」と明快に宣言されたのです。101029_7

 集会では、この後、伊波さんに代わって、山内さんが激励の花束を受け取られました。そして全日建運輸連帯労組関西生コン支部と大阪・平和人権センターの代表から、闘いの報告と沖縄知事選に向けた連帯の挨拶が行われました。続いて、実行委員会を代表して関西2府4県の後援会の立ち上げに向けた「行動提起とお願い」が行われました。

 集会の最後に京都・沖縄県人会の大城敏信さん(左写真)が、三線と沖縄の唄をうたいながら沖縄への思いを語られました。

 集会は、「主のいないまま」でしたが、沖縄県知事選に勝利しようという熱い思いに支えられ、実行委員会を代表した平安名常徳さんのお礼のあいさつで閉じられました。

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2010年10月29日 (金)

ある日のおっちゃんとおばちゃんの会話

Jpg_3  なあなあ、えらい関空(関西空港)てがんばってんねんなあ?

Jpg_4 え?そうか?借金だらけで毎日沈んでんのに、何か?社長が海の底もぐって支えてんのんか?

Jpg_5 何いうてんの。アジアの拠点にとか24時間フル活用とかLCC(格安空港)の拠点にとか報道されてるやん。安いのはええなあ。国内旅行より安いもんなあ。
Jpg_6 そやなあ。そやけど、なんでそんなに安いか知ってるか?

Jpg_7いや、知らん。

Jpg_8LCCいうのはなローコストキャリアーの略称やねん。ローは低い、コストは経費、キャリアーは運送会社っちゅうこっちゃ。ほんでな、コストが低いいうことは人件費も安い言うことや。機内サービスも縮小や。安全面を心配する声もある。そういう航空会社がわんさか来てもなやあ、関空も何考えてんのか、それを受け入れるために専用のターミナル作るとか、着陸料も抑えるとか、今やってる新規就航便や増便分の実質着陸料無料化の制度を3~5年延長するとか言うてんねん。
Jpg_9 なるほどなあ。また借金が増えるわけやな。24時間使用できるからてLCCの拠点になっても、うちらにとってはあまりええことないわけやね。それに一日中騒音があったらかなわんがな。そや借金いうたら 税金からかなり出してたなあ。
Jpg_10 そ。1兆3千億円の負債があって、毎年75~90億円の補給金を国が支給してるんや。03年以来705億円も国税を投入してるんやで。2010年3月期が経常利益で9億円黒字になったんやが、それも国からの補給金90億円があったからや。しかも二期島建設で有利子、無利子合わせて5000億円借金が増えたんや。
Jpg_11 えーっ、たいへんやん。やっていけるんかいな。

Jpg_12 やっていかれへんさかい政府は関空と大阪空港を持ち株会社方式で経営統合してから、2つの空港の事業運営権をセットで民間企業に売却しようとしてるんや。まあ、どうなるかわからんけどな。統合すれば大阪空港の利益(06年度80億円)で関空の負債を少しでも解消できると踏んでるんやな。それにな、二期島を全部完成させてしまうと固定資産税を払わなあかんから、わざと完成させへんねん。完成したら年40億円くらい悪化して赤字転落は必至やて。二期島の一部237ヘクタールは最後の約60cm分の土盛りを残してるねん。
Jpg_13 はあ、そらまたえらい空港やなあ。
 そやけどあれやねえ、関空て作るときは地元が潤うとか、民間活力でうまくいくとかいうてたのに、今度は売るんかいな?それで借金がほんまに減るのかな?いつまでも税金を投入せんとあかんような空港はかなわんで~。こどもに残されへん。Jpg_32

Jpg_31 なんや、関空で働いてる人の間では関空は“獄門島”て言われてるねんて?

Jpg_16 そやがなあ。あんまりひどいので何度も管轄の岸和田労働基準局から注意されてるいう話やで。そもそも関空を開港するときに、コスト削減のために新しく別会社をつくったんや。そやよってにどういうことになるか想像つくやろ?そういう会社の一つでは関空での要員を大阪空港より減らすために、勤務パターンを30分刻みで最短3.5時間から最長10.5時間まで、明けと夜勤を含めると461通りにも細分化したんやと。(大阪空港では18通り)
 それでフライト時間の変更にあわせて、勤務時間を勝手に縮めたり伸ばしたり、残業をしても、長い勤務をしたことにして残業代をつけへん、フライトがキャンセルになると早よ退社させて、短い勤務をしたことに代えるということをやっとるんや。(しんぶん赤旗日曜版,1997.8.3参照)
Jpg_17 ひゃー、えぐー! そしたら全日空が関空拠点の格安航空会社を作って、関空ー成田、関空ー福岡を5000円前後、関空ー那覇を8000円前後ていうてるけど、働く人はたいへんやなあ。
Jpg_18 そやがなあ。スカイマーク知ってるやろ?あそこもなギリギリの要員で飛ばしてるから、2008年6月に、2名の機長が体調不良で欠勤したら乗務員のやりくりが付かんと、168便が運休したんやで。2006年には、亀裂の入った機体を修理しないまま飛ばし続けていたことが発覚したし、2008年3月には、機体に搭載されていた気象レーダーが故障しているのに修理しないまま運行を続けていたこともわかったんや。
Jpg_19 いやあ、恐ろしいわあ。なんぼ安うても事故はいややで。なんでそんなことになってんの!?乗務する人も命が惜しいやろ?

Jpg_20 1998年から運賃自由化が始まったんやけど、その第1号がスカイマークやねん。ほんで、既存の大手航空から客を奪うために運賃を大手航空会社の40%~50%にしたわけやね。全日空が作る格安航空会社もそういう運賃設定にする言うてんで。で、スカイマークに話を戻すと、採算ラインが搭乗率80%言われてるから、飛ばすことが最優先になってんねんな。ギリギリの運行体制、過酷な労働条件、危険を顧みない運行第一主 義は運賃自由化の「成果」なんや。 (2009年3月25日「地域と労働運動」第114号参照)
Jpg_21 そんな「成果」はありがたないわ。うちらの息子・娘がこき使われたあげく事故 に遭うて死ぬかもしれんて話やろ?乗客の安全も無視!そんで24時間うるさいなんて、労働者にとっても大阪湾岸住民にとってもありがたないわ。Jpg_33 Jpg_34 おまけに橋下大阪府知事は沖縄の米軍の訓練を一部関空で引き受けると言うてるやろ?

Jpg_36  そうそう、まあそれは仕方ないんちゃうの?沖縄の人にばっかり負担を押し付けられへんやろ?

Jpg_25 けどな、管制官の海泉悦治さんいう人は、「関西の空を考えるシンポジウム」(2010年9月2日大阪市北区住まい情報センター)でこんなこと言うてはったで。「関西3空港に加え(管制エリアの)八尾、徳島にも空港がある。これだけ密集している状態で(米軍の)普天間(を関空に)持って来ると言った橋下知事の案は(管制官の立場からすると)とんでもない話です」と。(PJニュース、2010年9月4日参照)
Jpg_26 なるほどなあ。軍事使用以前にとんでもない話やねんな。さっきは橋下知事の発言もしかたないみたいなこと言うたけど、やっぱりやめとくわ。
Jpg_27 そやそや。

Jpg_28 それに、軍事使用はやっぱりいややわ。橋下知事の発言を「パフォーマンスや」いう人もいるけど、そんなふうに軽く見てええんかなて思うのよ。かつての戦争で大阪港から兵隊や軍事物資を送り出したために大阪市一帯が大空襲を受けて焼け野原になったわけやから。そういう過去は忘れたらあかんと思うねん。大阪港もよう自衛艦が来てるけどきな臭い臭いがしてかなわんねん。大阪港も関西空港も軍事使用に反対していかなな。
Jpg_29 ええこと言うな、おばちゃん。ほしたら11月21日(日)午後1時半に浪速公園をのぞいてみよか? 関西空港反対集会があるさかい。

Jpg_30 そやな、それがええわ 。

―― 「大阪の海と空を戦争に使わせない会」会報第5号(2010年10月発行)より転載。

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2010年10月28日 (木)

11・5天神峰現闘本部控訴審闘争(東京高裁)へ

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 上写真は、この6月27日の三里塚現地での緊急闘争で、天神峰現闘本部前をデモする関西実行委員会の隊列ですが、その翌日未明、この団結街道が閉鎖され、今では近寄ることもできなくなっています。空港会社NAAが、この天神峰現闘本部の明け渡し、解体(仮執行宣言)を求めた天神峰現闘本部裁判の控訴審、第2回口頭弁論が、11月5日午後2時より東京高裁(第15民事部、井上繁規裁判長)で開かれます。

 第1審が、仲戸川裁判長による不当、違法な訴訟指揮によって、絶対的に必要な現場検証が行われず、偽証証人にたいする反対同盟の反対尋問が簒奪され行われなかったなど、とんでもない裁判によって、この2月25日、明け渡しを認める反動判決が強行されたのはご存知のとおりです。

 当然にも反対同盟の弁護団は、現場検証とともに偽証の反論の証人採用などを求めていました。ところが、反対同盟ブログhttp://www.sanrizuka-doumei.jp/home/index.htmlに掲載されたように、東京高裁・井上裁判長は、不当にも、弁護団が求めた証人調べなどのための進行協議を拒否しています。Photo

 現在、民主党政権と日本帝国主義は、この21日から供用が開始された羽田空港の第4滑走路による羽田ハブ化を水路として、世界・アジアから取り残され、2回りも3回りも立ち遅れていると言われる航空政策の立て直しのために「羽田・成田の一体運用によるハブ化」を必死で追い求めようとしています。それは、「羽田ハブ化」に「成田転落」、利権喪失の恐怖におののく千葉県をはじめとした地元自治体、財界の必死の蠢きをも奇貨として、反対同盟の存在と闘いの解体を通した「30万回化」の実現、暫定の3500メートル化(二期の完成)、ひいては横風滑走路の復活、そして空港そのものの拡張をも視野に入れた「成田空港の完成」を必死で追及しようとするものです。

 こうした民主党政権の攻撃は、正に、これまた立ち遅れたEPA、FTAにかけた必死の攻撃、それは同時に農業破壊、農民殺しの攻撃をも併せ持ったものですが、こうしたものと一体のものとして進められようとしているという点で、まったなしの強暴なものとなっています。それは正に2006年、安倍政権の下で「アジア・ゲートウェイ構想」として打ち出された、日本帝国主義の存亡をかけた悲鳴ともいえる攻撃をそのまま引き継ごうというものです。

 しかし、今年前半の三里塚をめぐる決死の攻防に見られるように、まさしく天神峰現闘本部裁判で「仮執行宣言」を実現できなかったように、また市東さんの実力決起によって、その後の闇雲な道路閉鎖などの攻撃が、その根幹のところで突き破られているように、民主党政権や日本帝国主義の思うようにいくものでないことも明らかです。そしてなによりも、先日、10月18日の市東さんの耕作権裁判後の報告会で萩原進さんが語られているように、そもそもこうした日本の航空政策の立ち遅れを強制し、成田空港のハブ化を破綻させてきたものこそ、成田空港の完成を阻んできた反対同盟のたたかい、三里塚闘争44年の歴史なのです。

 今回の東京高裁・井上裁判長の進行協議拒否の姿勢こそは、東京高裁が、こうした民主党政権と日本帝国主義の日本の航空政策にかけた反動的な目論見を体現したものとして進められようとしているということ以外の何物でもありません。

 そこには「拙速審理」などというレベルではなく、「仮執行宣言」、現闘本部解体強行に向けた明確な国家意志であり、第3誘導路建設、「へ」の字問題解消、市東さん叩き出しへと突っ走ろうとする意図がむき出しにされていると言わなければなりません。

 すでに現地では、支援連を先頭に東京の人々の力で東京高裁への反撃が、高裁前での反対同盟の街頭宣伝という形で、この20日、25日、27日と連日闘いぬかれています。(反対同盟ビラ「10.10.25反対同盟ビラ.pdf」をダウンロード

 私たちも、反対同盟から呼びかけられた11・5東京高裁包囲のデモを始めとした反撃の闘いに決起しようではありませんか。

東京高裁包囲デモ

【日時】11月5日(金)午前11時30分

【場所】日比谷公園霞門結集

天神峰現闘本部裁判控訴審第2回口頭弁論

【日時】11月5日(金)午後2時から(傍聴券の関係で1時間前に裁判所前にお集まりください。)

 

 なお、先ほど現地から連絡がありまして、10月31日に予定されていた三里塚産直の会の産直消費者と生産者との交流を目的とした「芋ほり大会」(収穫祭)が、台風14号が直撃するということで中止と決まりました。関西実行委員会として計画しておりましたこの「芋ほり大会」と援農という計画を、非常に残念ですが中止させていただきます。

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映画 「襤褸の旗」 上映  神戸映画資料館

 1974年、その上映運動が三里塚反対同盟の故・戸村一作委員長の参議院選挙出馬を応援する大きな力となった三国連太郎主演の映画「襤褸の旗」。明治30年代、富国強兵の柱として足尾銅山が古河市兵衛の手によって飛躍的な増産が図られ、その結果は渡良瀬川流域の悲惨な鉱毒による被害を生み出した。政府は、谷中村を廃村、鉱毒の貯水池の底に沈めることで、事態をすり替え、富国強兵策を守ろうとした。義人、田中正造は、自らの政治家としてのすべてを谷中の村人、農民たちとともにかけて、闘いぬき、敗北した。その田中正造の闘いの映像です。Ranru

 この映画の製作に、三里塚芝山連合空港反対同盟は全面的に協力し、当時まだ御料牧場の原野や、豊かな農地があった三里塚の地が、多くの撮影の場所として使われたそうだ。反対同盟と支援が数百の規模で、映画のエキストラとして協力した。北原さん(事務局長)によれば、警察(権力)側の役をやるか、農民側の役をやるかで当然のことながら悶着も起こったとか。その北原さんと、故・副行動隊長の宮本嘉さんが農地を収用する側で出演しておられるのがわかる。

 そんな縁から、この映画の35ミリフィルムの1本が、反対同盟に寄贈され存在していたのです。制作して36年を経たそのフィルムを預かり、今回、専門家の手で洗浄などを行い映写できるものに復元するとともに、DVDによる保存を行いました。そして神戸映画資料館のご協力で、明日から3日間、同館での上映が実現しました。是非、一度、ご覧ください。

 俳優は、三国連太郎、荒木道子、志村喬をはじめ、田村亮、中村敦夫、西田敏行などのほんとに若いころの活躍が見られ、その点でも興味深いものとなっています。監督は吉村公三郎、撮影は宮島義男などです。

【上映期間】 10月29日(金)~31日(日) 各13:30から(115分)

Map03 【上映場所】 神戸映画資料館(JR新長田駅より南へ徒歩5分。アスタくにづか1番館北棟2階。右図参照)

【料金】一般・1200円、学生・シニア1000円

【解説】明治時代の栃木・群馬の渡良瀬川周辺で起きた足尾銅山の公害事件「足尾鉱毒事件」に材をとった作品。農民の苦しみを体感し公害と環境破壊に対して闘った田中正造代議士の半生を描いた本格的な劇映画で、実際に臭い土を食べるなど三国連太郎の熱演が語り草となっている。三里塚の農民と支援の労働者・学生が大挙出演協力したことでも知られる。公開は劇場でなくホールで行われたため、見た人も少ないだろう。今回、公開から三十有余年を経て、三里塚芝山連合空港反対同盟の協力で35ミリ版の上映が実現した。(「神戸映画資料館」ホームページhttp://kobe-eiga.net/program/より)

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2010年10月27日 (水)

11・21関西空港反対集会のご案内

住民と労働者をギセイにするな・軍事使用反対・橋下知事発言を許さない

11・21関西空港反対集会のご案内

 「関西国際空港をアジアの拠点空港へ」「24時間フル活用生かす」「LCC(格安航空)拠点に」。これは、1兆3千億円の累積赤字をかかえた「関西国際空港会社のCM」ではありません。日本政府・国土交通省が5月に出した「成長戦略」政策のなかで使われている言葉です。そして、この赤字を関空と伊丹の空港経営を統合することによって軽減し、関空を是が非でも生き残らせようとしています。関西の空をめぐって、政府、空港会社、財界、そして地元自治体の、それぞれの利害がうずまいています。
 Photo 「関空を生き残らせる」ことだけが語られています。「民間空港」といいながら、関空につぎこんだ税金は「補給金」だけでもすでに7年間で705億円。ところで、大阪湾岸の地域住民や労働者の生活はまったく考慮されていません。関空で働くことは「獄門島おくり」(労働条件のひどいところ)といわれています。空港内に託児所はゼロです。「24時間フル稼働の空港」は「ヒトの生活」を無視して、「カネのために」がむしゃらに運用されます。空路の直下の騒音被害の拡大などは小さく扱われています。いきつくところは「人命の無視です」。
 関西空港の建設にあたってもそうでした。海と陸の生活は壊され続けてきました。いまや、大阪府・橋下知事にいたっては、「関空へ国の税金を投入せよ」と叫びながら、建設時の岸知事の「平和空港の約束」など踏みにじって、「関西空港や神戸空港を沖縄の米軍基地の訓練場に」とまで言いたいほうだいです。軍事使用を許すことはできません。
 大阪湾のあらゆるところでの住民の反対をおしきって建設された関西空港にたいしてもう一度「NOの声」をつきつけましょう。大阪の海と空を国や財界そして橋下知事の勝手にさせてはなりません。わたしたち大阪湾岸の住民はみなさんによびかけます。1121_2
 11月21日(日曜日)午後1時半「大阪なんばの西にある浪速公園(地図をみて)」に集まりましょう。そして、空港反対の声をあげましょう。

集会要項1121_3

日時・11月21日(日)午後1時半~集会、午後3時~デモ出発

場所・浪速公園 (右地図参照)

  ( JR難波駅下車[南出口]、又は環状線芦原橋駅下車[北口]なにわ筋に出て北へ)

よびかけ:大阪の海と空を戦争に使わせない会/淡路町空港反対同盟/新空港反対東灘区住民の会/関西新空港反対明石住民の会

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2010年10月26日 (火)

関西の空について国交省に申し入れ(10月26日)

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 今日、10月26日、淡路の空を守る会、大阪の海と空を戦争に使わせない会、神戸空港の中止を求める市民の会の3団体の代表、9人が、国交省(大阪航空局)を訪れ、それぞれの立場から、関西空港問題と神戸空港問題について申し入れを行いました。

 101026_2 関西空港については、淡路と「海と空」から、特に橋下大阪府知事がリードする形で賑やかになっている関西空港の軍事使用の問題に対して、強く反対する意志が表明されました。これに対して、関空課A課長は、「本庁からも全く聞いていない」「従来から繰り返し利用しないよう関空会社に言ってきている」とした。その上で、あくまで5月の「成長戦略会議の報告に沿ってやっていく」として、二期の滑走路も含め、LCCの拠点化、そして国際航空貨物の拠点とする上で、「(私見としながら)米軍に使える枠はないし、ありえないというのが常識だろう」と回答しました。

 また、淡路から指摘された淡路島上空の迷惑飛行の問題や東浦釜口上空の飛行ルートをメインルートに切り替えることは重大な違反行為だという問題については、事実を認め、関空会社に指導していくことを約束しました。とりわけLCCの拠点化は、こうした約束違反を始めとした問題が、経済性優先の名のもとに進むことへの懸念を指摘し、国交省の注意を喚起しました。

 101026_3 また、関空で労働者から「獄門島」と揶揄されていることなどの関空の労働条件についての指摘に対して、A課長が「関空会社も、赤字の中で気持ちはあるようだが」という開き直りに対して、「赤字と労働条件とは別次元の問題だろうが」と糾弾され、慌てて訂正する一幕も。

 神戸空港について、神戸市が市民と話し合おうとしないことについては指摘していきたいと答え、5月の成長戦略会議で神戸空港を国交省として問題にしないことが明らかになって、8月10日、矢田神戸市長、井戸兵庫県知事が慌てて国交省に申し入れを行った件について拒否すべきだという申し入れについて、15時間の運用、年間2万回を超えないという規制を外す考えはない。国際線導入に向けた規制の緩和など論外で、ありえませんと約束しました。

 全体として、国交省には、神戸空港を考えなくてよくなったという安堵感と、関西空港と大阪空港の一体化に向けた方向が国として出てきたことへの安心感がにじみ出ていたのを感じました。(ふざけるんじゃない!)

 関西空港を作るときに、地元と関西の発展、そして民間活力の導入でうまくいくと湾岸自治体の反対決議を降ろさせていった歴史を糾弾し、開港以来16年の負の歴史、膨大な国税が投入され続けていることへの糾弾を行って、この日の申し入れを終わりました。

 さあ、11月21日の関西空港反対集会とデモを成功させ、国土交通省、国の航空政策に対するあらたな段階に入った関空反対の闘いを前進させて、三里塚・沖縄の決戦とともに進もう!

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2010年10月25日 (月)

10・10三里塚 住民団体  部落解放同盟全国連

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 こんにちは。部落解放同盟全国連です。決意表明を行います。

 まず初めに、三里塚反対同盟、44年に及ぶ不屈の闘いにあらためて敬意を表したいと思います。今日、羽田のハブ空港化に追い詰められた空港会社と千葉県は、なんと年間飛行回数を30万回に、また第3誘導路計画、団結街道の廃道化、さらには多くの方から発言がありましたように、市東さんをはじめ逮捕していく。このような暴挙が起こっています。私たち全国連は、このような国家権力による暴挙を断じて許しません。

 萩原事務局次長が言われていますが、「こちらの構えで闘いは決まってくる」。まさにその通りです。この反対同盟の毅然たる戦闘精神、いかなる困難、弾圧があろうともとことん闘いぬく、この反対同盟の精神を受けて、私たち全国連は、全力で反対同盟との血盟にかけて闘いぬくと、まず初めにきっぱりと宣言したいと思います。

 私たち全国連は、来る10月31日、10・31寺尾差別判決36ヵ年糾弾、全国の統一集会を行います。今回、特に部落の大衆、労働組合、市民団体が総結集する、そういう闘いとして行います。201009101

 47年間、不屈に闘う石川一雄さんを先頭にした粘り強い闘いによって、さる5月、実に22年ぶりに36点の新証拠の開示を勝ち取りました。決定的な情勢の到来です。だがしかし、検察が言うところの殺害現場での血液反応の結果など、石川さんの無実を証明する肝心な証拠は出していません。

 私たちはさる9月、東京高裁、東京高検に対して、徹底した糾弾闘争を行いました。「裁判所は事実調べを行え」「検察は、隠し持った証拠を全部出せ」と行いました。この後、ちょうど石川さんが裁判所の前で街宣活動を行っており、石川さんとの感動的な合流を勝ち取りました。

 私たちはこの狭山、47年に及ぶ闘いに何としても決着をつけるべく全力で闘います。とりわけ、三里塚、沖縄の闘いに続いて、この狭山の闘いをかって70年代、10万人を結集した、そういう闘いへと大きなうねりを、必ずや全国連が、労働者、部落大衆の団結で実現するということを最後に決意して決意表明に代えます。頑張りましょう。

(右写真は、部落解放同盟全国連ホームページより転載。2010年9月、要請行動)

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2010年10月24日 (日)

10・10三里塚  星野文昭さんのメッセージ

1010星野暁子さんの訴え 

 10・10三里塚集会に結集されたみなさん。ご苦労様です。

 三里塚と沖縄とともに闘う星野文昭は、今年、獄中36年目を徳島刑務所で迎えています。この夏の猛暑を生き抜き、300を超える皆さんからの暑中見舞いによって、全国の闘いと、労働者、民衆の生活と呼吸しながら、シューズを作り、絵を描き、学習をし、可能な限りの豊かさで、無期の日々を闘いぬいています。

 この星野文昭に対し、徳島刑務所は、3月以降2度にわたる不当な懲罰、7人の友人面会の拒否、4度にわたる私の手紙の一部削除の攻撃をかけてきました。そして9月17日には、結婚記念日に私の面会まで拒否されました。弁護士が面会しているから弁護士面会を普通面会にカウントして2回の枠は埋まるから、面会はできないというもです。84年から面会してきて、拒否されたのは初めてのことでした。

 文昭とともに無期を闘い、日々勝利し、豊かさを積み上げてきた文昭と私にとって、制約された中にあるからこそ、なおさら面会と手紙のやり取りが保障されることは不可欠のことです。また秘密交通権があり、時間制限のない弁護士面会が普通面会と見なされれば、それらが奪われ再審妨害につながります。

 文昭との対話と絆を深め、国賠を持って反撃しますが、全国からのさらなる抗議を徳島刑務所に寄せてください。また文明への激励の手紙もお願いします。

 9月30日、星野再審においては鑑定書と補充書を提出し、星野奪還必勝の新たな地平を作り出しています。

 市東孝雄さんの農地死守の生き方をかけた闘いに応え、団結街道廃止を許さず、第3誘導路を粉砕しましょう。労働者、人民の希望をかけて国鉄全国運動を広め、11・7全国労働者集会1万人結集を実現しましょう。それと一体に、11月27日、星野全国集会に結集しましょう。

星野文昭さんのメッセージ

 この10・10闘争は、三里塚闘争の全蓄積と全未来を体現した市東さんの闘いが、すべての労働者、農民、人民を総決起させる大闘争となる新たな出発点に立つ闘いです。Photo

 今、過剰資本状態を、労働者・農民・人民を無権利にし、むさぼることでのりきろうとする新自由主義が大恐慌を生み、それへの財政投入が天文学的財政赤字を生み、全世界をより深刻な大恐慌・大失業・戦争の大破局に叩きこもうとしています。民営化・解雇・低賃金・非正規化による労働者への過酷な搾取、労農人民への大増税をはじめ過酷な収奪、さらに侵略戦争・世界戦争の殺し合いを強いる以外になくなっている資本主義・帝国主義の生命力は尽きています。それへの怒り、その救済に走る者への怒りは、全世界で労働者人民の総決起となって広がっています。

 そして何より、生産を担い、社会を動かしている労働者、勤労大衆こそが一つに団結した力によって、資本・権力から職場、社会で支配権を奪い返して彼らを打倒し、社会の真の主人公となることで、誰もが人間らしく生きられる社会を実現し、運営する、その誇りと力が、その怒りと一体に解き放たれる時に、未来を開きます。それが、動労千葉、国鉄全国運動であり、沖縄、三里塚、法大 ― 諸闘争 ― 11月集会であり、日米韓をはじめとした国際連帯闘争です。

 三里塚闘争は、権力が農民を問答無用に踏みにじることへの根源的怒りが、全労働者人民の怒りと結合すると同時に、労農連帯を深めるなかで、一つに団結した力で世の中を変える誇りと力を獲得し、それが日本と世界の労働者、農民、人民の一つに団結した力を生み出すものになっています。その確信と誇りと力を解き放ち闘い、勝利しましょう。08819

 私への無期も、その闘いへの、その闘いを闘い続けている私への無実を承知の無期、36年投獄です。私たちの闘いの未来をかけて一つに団結した力で、再審無罪・即時釈放をかちとりましょう。

 市東さんの畑の傍らで生きる「星の木」のように共に闘い、北原さんが「三里塚に来い」というように、1日も早く合流し、共に闘う決意です。

 みずからとすべての労働者人民の解放へ、その力を信じ、共に闘いましょう。

(左写真は、三里塚で闘う星野文明さん。右下写真中央の木が、市東さん宅前の天神峰の畑にある「星の樹・08年8月撮影」)

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2010年10月23日 (土)

今週の産直野菜 (10月23日)

101023  今週の産直野菜が、今、三里塚から届きました。

 じゃがいも(北あかり)、ネギ、小松菜、サツマイモ、チンゲンサイ、ピーマン、枝豆、キュウリ、なす の9品です。

 事前に 「枝豆は無理かな?」と「野菜だより」にあったので、先週入っていた枝豆があまりに貧弱で、「やっぱり」と思っていたら、立派になった枝豆が入ってきました。ほんとにご苦労様です。なお、先週の枝まめ、それでもちゃんとすぐに湯がいて、小さな豆をいたわりながら、酒の肴に美味しくいただいていますよ。

 奄美の方は大雨で被害がまだまだ大変のようですが、ようやく天気は落ち着いてきたようですね。しかし、新聞を見ていると、千葉の方は、3日に一度の雨のような具合のようですが、普通は、このころは晴れの日が多いのではないのでしょうか。大丈夫でしょうか?31日の直前が雨だから、31日は大丈夫かな、などと思いながら天気予報を見ています。芋ほり大会(収穫祭)はやはり晴れてほしいですね・・・。楽しみにしております。

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10・10 三里塚  市東さんの農地を守る大運動を!

101010

市東孝雄さん

 ありがとう。今日は、ご苦労様です。天候不順の中お集まりいただきましてありがとうございました。101010_2

 5月17日、不当逮捕、拘留の際は、みなさんの檄文、メッセージ、数多くいただきありがとうございました。

 今、世の中どうなっちゃってるんですかね。ほんとに。検察が証拠を偽造して人を陥れる。それとこの間の漁船と巡視船ですか。中国との領土争いですか。あげくのはてにそこに艦船を派遣しろと、そういう声まで上がっています。

 一方で仕事がない、食べていけないという、そして親が子供を虐待するというそういう世の中です。

 そういった中で、農家もこの5年の間に、農家が20%減って75万人が廃業になってます。まともといっちゃあなんですが、言えることは小沢の起訴ですかね。しかしその小沢の起訴も検察がやったわけじゃないし。

 ですから、そういう意味で今、政治権力の失墜ですか、数多く表れています。このままいっちゃうとほんとに日本どうなっちゃうかと、心配になってますけど。

 Photo_3 三里塚でもむかしからおかしなことが44年ずーっと続いているわけです。島村さんのそばへ行くと、大風の時、飛行機が揺れながら降りてくるんですよね。そしてまた、うちのやぐらに上れば東峰神社のぽこっと穴が開いたてっぺんがそこに見えるような(左写真)。またへの字も見えます。開拓道路に出ればすぐ脇に滑走路があるというような。どこに安全で、飛行機を飛ばせる状態にあるのか。

 でも許可したのは国交省であって、それが今、去年の7月第2誘導路ですか、110億かけてすぐやめてしまいました。挙句の果てにうちのそばへですね、200億をかけて第3誘導路ですか。もうだいたい破綻してるんですよね。何をいまさら焦ってやるのか。

 この間、市道つぶし、現闘本部破壊。農地を取り上げてきた40年前と全然変わっていません。ますますひどくなってる状態です。国や空港会社が一応謝罪しましたけれど、そんなことがあったのかなという感じですね。

 三里塚は反戦の砦、共闘と結集の砦です。空港が国策、公共事業だというけれど、農こそ公共だと私は信じてます。農業を守り、畑を耕し続けることが公共だと思います。

 政治とカネ、ゼネンコン、賄賂の公共事業で環境が破壊されました。そして農地がどんどんつぶされました。そうしてきたのが今の社会じゃないですか。

 086 人間は土を耕し生きてきたわけで、この当たり前のことに立ち返ることだと思います。ところが三里塚ではそうすることが罪になります。

 三里塚が原点を守ることがみなさんとの連帯と団結を作り、動労千葉を先頭とする労働者、また基地問題の沖縄とつながることになるのです。

 耕すものに権利あり。これからもこの使命を曲げず闘い続けます。これからも自然体でやっていきますので、みなさん、これからも闘いましょう。

井村弘子さん(反対する会共同代表)

 全国からここにたくさんの人が集まって、ありがとうます。

 とにかく、農民と労働者が日本を持ってるんです。労働者と農民をつぶしたら、日本はもうどこへ行ってしまうかわからない。日本の未来がなくなるんですよ。

 ですからこの三里塚でね、市東さんをどうしても。その道路を空港などの道路にしてしまうなんてとんでもないはなしです。実際問題としてね、この成田空港はいらないんですよ。はじめはここは貨物だということでやってきた。今は、ふやせ、ふやせ。

 101010_3 なんにも市東さんのところなど必要ない。なぜかというと、成田空港の利用者、人数は減ってるんですよ。羽田も減ってるんです。でも、羽田の方は増やしてもいいでしょうが、なんで成田も増やすんですか。増やす必要はない。ここは貨物空港にするだけで十分なんです。それを我々農民の、ここを、それも100年も続いてる土地をつぶしてしまう。とんでもない話です。これがあちらこちらで行われている。(写真中央が井村さん)

 しかし日本は、労働者農民によって築いてきてるんです。昔からそうです。農民の国なんです。それを今、そういう風ないいかげんなことでつぶしていく。

 みなさん、ぜひこの市東さんの闘いに一緒に、また今度の集まりにも集まり、いろいろとご意見をお願いいたします。ありがとうございます。

高階(たかはし)ミチさん (群馬・守る会)

 こんにちは。遠いところからお集まりいただきましてご苦労さまでございます。「群馬・市東さんの農地を守る会」の第3回の集会が、この集会に先立つ9月26日、高崎市で開催されました。第1回目は40人くらいの集まりでしたが、3回目は80人くらい集まりました。しかし、群馬県民200万人の80人です。集まったとはいえ、これで本当の意味での市東さんの農地を守る力にはならないなと思うんもですが、一つ群馬県の活動を続けておられる方々の努力の一部、自慢をさせていただきたいと思います。

 101010_4 どういうことかと言いますと、私は3年前から関わった新参者でありますが、実は私を引き入れるために活動していた人はもう40年、ほんとにこの活動と一緒に現地闘争を闘ってきた人であります。その人が私のようなものを引き入れるということは、この成田の闘いが、もちろん労働者、農民の闘いであると同時に、農民とか労働者とかの区別なく、一般の私のようなおばさん、そういう人たちも、やはりすごい状況にあるのだと、そして闘っていかねばならないのだということを、私は、その40年間闘ってきた群馬の仲間から教えられたように思います。それで、本当に何も知らないんですけれども、やはりこういう闘いは労働者、農民、それから学生だけが団結したのでは絶対に成功しない。身の回りのおばちゃん連中も、ぜひこういう中に入れる役を私は引き受けたいと思いまして、ほんとに新参者でありますが、参加させていただいております。

 ほんとに長い会の中で、これ以上お疲れになるのは大変ですので、これで切り上げさせていただきますが、なにしろ、みんなが闘わなければいけない。成田のことを身近の人で知ってる人はほとんどいないんです。「まだ、やってるんかい」これが普通の人の常識であります。

 しかし、群馬は水源県群馬、ほんとに命を守る原点の県であります。その県の闘ってきた人たちが、みんなが闘わなきゃあいけないんだというこういうおばさんを、闘いに引き入れてくれたのをきっかけに、これからここにお集まりの皆さんも、ほんとに身近な一人一人をこの会場に一緒に来られるような会にできるように、みなさんと頑張れたらと思います。よろしくお願いいたします。

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2010年10月22日 (金)

10・10三里塚  労農連帯  農民アピール

086_2  写真は、サツマイモの植え付けのためにマルチを張る鈴木健太郎さん、加代子さん(08年6月撮影)

労農連帯・農民アピール  鈴木謙太郎さん

0803_2  本日の集会にお集まりのみなさん。どうもご苦労様です。

 6月、私どもの父が亡くなりまして、86歳。そのうちの44年をこの空港闘争に打ち込んだわけです。私もその遺志を引き継ぎ、萩原さん、市東さんとともに、空港廃港まで頑張ります。よろしくお願いします。

 それでは農民アピールを読まさせていただきます。 (右写真は、08年3月の全国集会で開会宣言をされる故・鈴木幸司さん)

FTAに反対し農地と農業を守ろう!

 全国の農民の怒りが充満している。 ここ5年間で75万人が農業をやめた。これは農民人口のじつに22%である。農家の収入は時給換算で300万円。27_4 最低賃金の半分以下である。これでは家族を養うどころか、己を維持することさえできない。 (左図は、10.9.7毎日新聞より転載)

 その上に、民主党・菅政権はFTA(自由貿易協定)を絶叫している。これによる市場開放は日本農業を壊滅させる。同時に、アジアからの食料の収奪と労働者からの収奪である。農家戸別所得補償は、減反とFTAのためのまやかしにすぎない。

 新自由主義による規制緩和と民営化は、首切りと賃下げ、非正規雇用による格差社会を産み出した。いまや、生活保護受給者は200万人を超えている。

 切り捨ては農業においてもっとも激しく進行し、前川レポートと食管制度の廃止、農基法改悪を節目に耕作放棄地を激増させた。国の政策が農業をつぶし、農地から農民を追い出してきた。

 その結果が農地法の改悪だ。農地と農民の権利を守る農地法によって、農地を取り上げる市東さんへの攻撃は日本農業の縮図である。

 101010_3 農地はわれわれの命である。人間は土を媒介に、自然との係わりの中で生きている。人は土によって生かされている。われわれは土に生きる農民として誇りをもつ。

 農業・農地の問題は農民だけでは解決できない。全国の農民は、労働者と連帯し、人権、環境、反戦を闘う市民運動とともに立ち上がろう。

 FTA絶対反対! 耕す者に権利あり! 市東さんの農地を実力で守り、新たな農民決起を切り開こう!

 2010年10月10日

                         三里塚を闘う農民一同

 

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2010年10月21日 (木)

10・10三里塚  労農連帯  小川浩さん(北総の稲作農家)

101010_2

 どうもみなさん。今日の全国集会に結集されたすべてのみなさんに、三里塚闘争を闘う農民より決意の表明をしていきたいと思います。2623

 ただいまの農民アッピールにもありましたように、今、日本の農民と農業はものすごい危機の中にあります。 5年間に75万人が離農したというようなことが、農業政策で発表されましたけれど、この5年間はそれどころではくて、100万、200万単位の農民が離農するんじゃないかと、そういう風に考えています。

 なぜなら、今、何を作っても採算に合わないというような中で、滋賀県1県分の荒廃地が、作っていないところができているということが報告されています。そういう中で、今年、民主党はコメに関してモデル事業として「戸別所得補償方式」という形でやってきました。一見これはね、皆さんが見ると、なんか農民は保護されて所得を補償されているんじゃないかという風にとらえがちなんですけれども、実際はまったく逆です。

 今年、1反歩(10アール)当たり1万5千円、定額部分で、もちろん減反3割とか4割の減反政策をした人に限りますけれど、その残りの6割とか7割に対して1万5千円を支払という「直接補償方式」という形で今年行われています。しかしながら、その1万5千円以上、今年の米価は下がっています。我々の同志である新潟の魚沼の人は、この5年間でコメが1万円下がったと言っています。とても生産費が出ない。コンバインだって機械代が払えない。というような米価の水準です。

 大規模農家と言っても、私どもほんとに大規模小作人です。小作料を払ったら生産費も出ないような、いくら規模を大きくしたってでない。我々の仲間でも、今年、売り上げだけも去年に比べて、500万とか700万とか減っている。そう人も出ています。101013_2

 この「直接補償方式」ですけれども、これは農家の農民を守るためのものでもなくて、先ほどから出ていますように今の民主党政権が関税を撤廃していく、自由化していく、農業もどんどん自由化していって、農産物も輸入化していくという、そういう政策のために農民をある程度ごまかす、まやかしの政策じゃないかという風に考えています。(左写真は、10年10月13日、朝日新聞より)

 そういう意味で、我々は民主党の農政に真っ向から反対して、菅の農政を根底的に批判していくつもりでいます。

 ここにいろんなコメだけじゃなくてね、いろんな野菜農家も、果樹も、花もあるんですけれども、今の大不況の中で労働者が低賃金の中で、みんなそういうものが売れなくなってきている。安くなってきている。農業のどの分野においても、ほんとに低価格が定着しているというか、そういうことですべてが採算が合わなくなっているということで、この5年間、かって自民党政権が言っていた40万戸農家にするというのが現実味を帯びてくるような農業の危機的状況が進んでいるということを知ってもらいたいと思います。

 菅政権は今年、臨時国会で所信表明演説の中で、FTAやEPAを積極的に締結、推進していくということを表明しましたが、このことは今まで農業に影響のないようなものにしていくと言ってますけれども、そんなことは絶対にありえないと思います。ほんとに自由化交渉、自由化貿易をしていけば、日本の農業そのものが、今でさえやっていけないのに、壊滅的打撃を受けていくことは間違いありません。086_3

 それと同時に先ほど「尖閣列島」の問題でも排外主義の大合唱が起こりましたけれども、世界的な食料のひっ迫という中で日本の農業がやっていけなくなる、そういう中で、どうしても「日本人の命を守れ」とか。食料を海外から収奪してくる、そういう中で、先ほどの「尖閣列島」と同じように食糧問題をめぐって安易に排外主義の大合唱が起こるのじゃないか。そうなったときに、我々は、はっきりと日本の食糧問題、あるいは日本の農業問題自体がアジア侵略、戦争と直結した問題であるということが、今回の「尖閣列島」をふくめた問題に認識していく必要があるのじゃないかと思っています。(右上写真は、作業をする市東孝雄さん。08年6月撮影)

 これから我々農民が生きていくためには、労働者も生きていけない、農民も生きていけないようなそういう社会とはいったい何なんだということをはっきいりさせて、三里塚農民が44年間闘いぬいてきたこの闘いを、我々がほんとに共に闘っていく、そういう中にしか我々の将来、未来はないんだとをはっきりさせて、市東さんはじめ、市東さんの農地を守り、三里塚闘争の最後の勝利まで、ともに、動労千葉や、全国の闘う仲間とともに我々農民も闘いぬいていくということをはっきりと決意したいと思います。どうもありがとうございました。

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2010年10月20日 (水)

10・10三里塚  特別報告  関西地区生コン支部

Photo

特別報告 全日本建設運輸連帯労組

         関西地区生コン支部(メッセージ)

  連帯メッセージ

三里塚芝山連合空港反対同盟殿

 10・10全国総決起集会に結集する闘う仲間の皆さんご苦労様です。

 日米安保改定50年の年に、44年間継続されている現地闘争勝利に向けた闘いに対し、心より敬意を表します。

 昨年、衆議院選挙では政権交代が実現となりました。しかし、新政権が我々にとって社会的弱者の立場に立った政治の実現につながるとは限らず、労働者の不断の政治革新を求める運動がなければ現在の菅民主党政権もまたもや国民の目線に立った政策から離れていくことに繋がるという認識を深めなくてはなりません。Photo_2

 沖縄においての普天間基地撤去闘争・名護新基地反対闘争では県民の力が、米帝国主義の圧力に屈服した現政権に対して闘いを挑んでいる。また本土においても岩国基地米軍住宅建設反対闘争を現地の仲間が中心となり闘争に入った。そして、三里塚では本日全国から決起し、44年の闘いを継続し続けている仲間とともに戦争への道を許さない力強い闘争を継続しています。

 国の政策は、マスコミを使い「尖閣諸島問題」で中国からの攻撃に備えた日米軍事再編化を目論んでいる。特に尖閣諸島の問題については、間違った歴史認識を国民に押しつけ、戦争への道を洗脳させようとする卑劣な誘導作戦である。11月に開催される韓国ソウルでのG20や横浜APECは日本を再びアジア侵略への道に進ませようとする首脳会談であり、三里塚闘争とともに反対の声を上げていかなくてはならない。101010

 このような時代状況下では、まさに闘う戦線の真の闘争を拡大させなくてはなりません。アメリカ帝国主義と日本の独占資本と闘うことができる団結体こそが、今、我々に求められており、今こそ日米安保破棄、日本の自主、独立、民主、平和と基地撤去の道を進めて行かなくてはなりません。

 本決起集会が、結集する多くの仲間と闘う決議をおこない、闘う労働者、農民、そして結集するすべての同志達がより一層飛躍されんことを祈念して決起集会への連帯メッセージとさせていただきます。

2010年10月10日

(最初の写真2枚は、関西地区生コン支部のホームページより転載。また、左の写真は、メッセージを代読した萩原富夫さんです。)

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2010年10月19日 (火)

10・10三里塚  特別報告  沖縄・安次富浩さん

10425  写真は、4・25沖縄県民大会(2010年・読谷村)

特別報告 沖縄・市東さんの農地を守る会

              安次富 浩さん

 三里塚反対同盟の10・10全国集会に沖縄から挨拶ができることを誇りに思います。そして市東さんの農地強奪に対する身体を張った闘いにこの壇上から敬意を表したいと思います。101010

 私たち沖縄がどういう状況にあるのかを、少しみなさんの前で報告させてもらいたいと思います。今、沖縄は、普天間基地閉鎖、そして辺野古新基地建設を絶対に阻止するというこの闘いに大きく、大きく盛り上がっています。今、ほんとに沖縄の現状は誘致派であった自民党や公明党の県連ですら「もう辺野古には新基地建設はできない」とそういうことを言わざるを得ない、沖縄県民の、ウチナンチュウの闘いによって追い詰めてきていると私は信じて疑いません。その闘いの大きな、大きな一つの輪となったのが、4・25読谷村における県民大会(左写真)です。10425_2 その県民大会において、9万人も沖縄県民が読谷村に結集し、日米両政府に「普天間を返せ」「辺野古を、あの生物多様性豊かな海に人殺しのための基地を作らせない」、そういうメッセージを日米両政府にウチナンチュウは突きつけたと思います。

 今、日米両政府は、沖縄の我々に米軍基地、あるいは自衛隊を含めて軍事基地との「共存、共生」を押し付ける、そういう国策として私たちに突きつけています。そういう突きつけに対して沖縄は、この日米両政府と真っ向対峙をして現在に至っています。1月24日の名護市長選挙において、ようやく名護市民のこの新基地建設を許さないという思いが通じ、海にも陸にも基地を作らせないという市長を誕生させることができました。これは97年の名護市民投票のあの海上基地を作らせないという市民の声をようやく市長選挙の中で表せたものだと私は思います。

 そして今、名護において9月12日の名護市議選が闘われました。定数27名のうち新基地建設反対の市会議員が16名も誕生しました。議長、副議長を稲嶺進市長与党が就任しても、圧倒的な数で議会を牛耳ることができます。今、名護市議会は、来る19日に日米合意を撤回せよという市議会決議を採択することで準備中です。これは今、名護における闘いの一つの、日本政府、アメリカ政府にぶつけていく大きな柱にもなっています。101010_2

 そしてみなさん。私たちは14年も辺野古の海に人殺しのための軍事基地を作らせない、そして辺野古から今もイラク、アフガニスタンにアメリカ海兵隊が出動しているが、私たちは沖縄戦の体験を踏まえて人殺しの軍事政策に加担しない、そういう立場で今も闘いを推し進めています。

 みなさん。沖縄の闘いは、正に日本政府と、アメリカ政府との真っ向からの喧嘩です。この闘いは正に住民の闘いです。この住民の闘いを、私たちはあの4・25の闘いの9万余の民衆の結集と、そして5月16日の普天間基地、豪雨の中で普天間を包囲した。鳩山前政権が沖縄県民に辺野古の基地を作らせない、そして最低でも県外、あるいは国外という約束を踏みにじってきた。私たちは辺野古の闘いで県外移設ということを一度も求めたことはないです。私たちはこの辺野古の基地を作らせないと同時に普天間基地をすぐに閉鎖しろと、この普天間基地はアメリカの基地なんだからアメリカに持って帰れと、これが私たちの共通の思いです。

 Photo 11月28日に県知事選挙があります。この県知事選挙に名護で作り上げた大きな風を沖縄中に吹き荒らしていきたいと思っています。この県知事選、宜野湾市の伊波洋一市長が私たちの思いを背にして立候補をする予定で、もう出馬表明をしました。この県知事選、仲井真県知事は、今まで私たちに何と言ってきたのか。つまり沖合移設を言っていたにもかかわらず、県知事選勝利後、沖合移設から陸上案に代わり、現在は「名護市長が反対だから辺野古の基地は作れませんね」と、もう他人事のような言い方で、本当の沖縄県民の声を行政に反映するということを拒否している。それに対して私たちは彼の政治姿勢を、今、県外移設と言い始めていますが、彼の言葉に惑わされない、騙されない。

 沖縄県民は沖縄から米軍基地を、そして日米合意に基づく辺野古への(自衛隊の)18機のヘリ部隊の誘致、このことも許さない。こういう米軍と自衛隊の基地使用をさせない、こういう闘いを作り上げていきたいと思います。Photo_2

 今、民主党政権は何を言っているか。沖縄に対してこう言っています。尖閣列島問題をテコにして宮古、八重山、与那国に自衛隊を配備するということを公言しています。それはなんだ。またもや、日本が中国侵略に沖縄を戦場にしていく、出撃基地にしてこうとする悪いたくらみだと思います。そういうたくらみは私たちは断固、拒否する。この意思表示として県知事選挙に伊波洋一(右写真・宜野湾市ホームページより)を立て勝利する。このことが大きな、日本政府の私たちに対する攻撃に対する答え、回答だと思います。

 みなさん。沖縄はですね。これからも、日米両政府による軍事基地との「共存、共生」というのを、押しつけを断固拒否する。そして沖縄の未来は、私たちウチナンチューと日本の民衆の力で切り開いていく。これが私たちの基本じゃないかと思います。

 みなさん。今、三里塚というほんとに厳しい闘いを強いられながらも、市東さんの闘いによって、また新たな地平を切り開いていると思います。私たちも米軍基地との「共存、共生」を拒否し、沖縄の未来を軍事基地を、すべての軍事基地を撤退させる、この闘いと結合して、自然豊かな沖縄の海を、正に世界遺産に登録するぐらいの力でジュゴン保護区を作り、次の世代にこの豊かな海を残していく。そしてアジアの人々との協力は、米軍あるいは自衛隊などの軍事基地を日本から、沖縄から追い出す、なくす。そういうことの中からしか、アジアとのほんとの連帯というのは生まれないと思います。101010_3

 今、日本の支配者どもは、正に沖縄を足掛かりにしてこのアジアを侵略していく、中国を侵略していく狙いをもって尖閣列島問題をきっかけに先島諸島に自衛隊を配備しようと狙っていますが、私たちはこんなことで負けません。与那国町議選において6人の町会議員ですが、そのうち2人が、初めて自衛隊配備反対の町議が誕生しました。確実に、着実に、侵略体制に沖縄を利用しようとする輩との対決が作られつつあるということをこの場で報告させていただきたいと思います。

 そして私たちはこの沖縄の闘い、グアムのチャモロの皆さんと連携をし、韓国の民衆とも連携をし、そして独立運動をしているハワイの人々とも連携を密にし、この太平洋から軍隊をなくしていく、そして太平洋の島々、東アジアを本当に平和な地域社会に作り上げていく、そのためにも沖縄で闘いをこれからも進めていきたいと思います。

 辺野古の闘い、普天間の閉鎖を勝ち取ったら、次は嘉手納以南のパッケージで出されている4つの米軍基地の撤退を勝ち取っていきたいと思います。その足掛かりとして辺野古の闘いを絶対に勝利するということをみなさんにお伝えして、連帯の挨拶に代えたいと思います。ありがとうございました。

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市東さん耕作権裁判傍聴報告 (10月18日)

101018

「黙れ、とは何事だ」裁判長に怒りの弾劾

 10月18日、市東孝雄さんの農地を強奪しようとする「耕作権裁判」が千葉地裁でありました。この日も傍聴席が満員となる結集で、約1時間の裁判は、反対同盟、弁護団、傍聴席いったいとなって裁判所と原告NAAを押しまくりました。

原告NAAを守ろうとする白石史子裁判長

 101018_2 反対同盟の解説ビラ(右写真)にありますが、この裁判の核心点である「南台41-9」の農地が契約畑でないのに、NAAは「藤崎メモ」を根拠にして裁判を起こしています。裁判に証拠として出された「藤崎メモ」は、事実と食い違う点が多々あり、「NAAの捏造」としか思えません。弁護団は、この当時に空港公団用地部が土地買収で暗躍しており、買収記録が残っているはずだと指摘しました。そして、弁護団は、この買収記録を出させろと裁判所に要求しましたが、白石裁判長は「原告は前回に求釈明の回答をした」とNAAを守る訴訟指揮を行いました。

 これに対し、弁護団が一斉に反撃。傍聴席も「記録を出させろ、偏った裁判をするな。裁判長の資格がないぞ」と弾劾の声が頂点に達しました。ここで白石裁判長が「傍聴席、だまりなさい」と一喝したため、一瀬弁護士がたちあがり、「黙れ、とは何事か。それが裁判長のセリフか。言葉を慎みなさい」と怒り満面で裁判長を叱りました。この一撃に裁判長は顔色を変え、少しおとなしくなりましたが、NAAを守ろうとする姿勢は変わりません。

 このあと弁護団から「文書提出命令」を申し立てることを言明し、次回の裁判を2011年1月24日(月)に決定。

裁判報告会で反対同盟の決意が述べられる

 裁判の後、報告会が行われ、市東孝雄さんが「この裁判長も仲戸川と同じだ。ズルズルと最後まで肝心の証拠を隠し、不当判決を画策している。こちらの気魄でこれからも押し切ろう」との挨拶をされました。

 また、萩原進さんは「こちらも当時の買収工作を裏付ける資料を集める。NAAは移転して10年以上も経ってから『契約書』をつくるデタラメなことをやっている。徹底的に弾劾しよう」と閉会で挨拶されました。

 この報告会で、安藤から「9・19関西三里塚集会を成功させて、10・10にはバス1台とワゴン2台でかけつけた。11月21日には、2年ぶりに関西空港反対集会を大阪のなんばで開催する。東西両軍事空港を粉砕したい」との挨拶をしました。

                      事務局次長  安藤眞一

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2010年10月16日 (土)

今週の産直野菜(10月19日)

101016  先ほど、三里塚から産直野菜が届きました。

 じゃがいも(北あかり)、ネギ、小松菜、なす、ピーマン、サツマイモ、冬瓜、枝豆、キュウリの9品です。

 小松菜と枝豆が初物ですね。現地の7月以来の猛暑と、そのあとの虫の発生と雨。「もうボロボロかな・・・」と思う割にはしっかりと届けていただいています。現地は必死でしょうね。

 雨の中の10・10全国集会もそれほど悲惨なことにはならず。それにつけても、畑の水はけのよさに改めて脱帽でした。土が、長年の無農薬、有機栽培、手がかかった手入れでしっかりと生きているからなのでしょうね。それでも、1650人が固めてしまった畑を元に戻すことも大変でしょうね。

 今度の「収穫祭」(生産農家と消費者の交流会)に関西からも参加させていただきます。今回は、別に現地調査に来てくれる方たちもあり、ご案内をかねて大忙しになりそうです。それに前後がいろいろとスケジュールが重なりちょっと心配も。何はともあれ、子供さんを交えた芋ほり大会が楽しみです。

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10・10三里塚  基調報告  萩原進さん(その2)

101010

 何にしたってね、1000兆円に達する借金を抱えて経済大国日本が奈落の底に落ち込んでいるわけですよ。そのためにはどうするのかと言ったら、彼らは一方で戦争政策を掲げながら、それで戦争ができるのかと言ったら、これはまた中国を相手になかなかできることではない。だけどもそのことを押し込んで行かなければならない脆弱な体質、迷走した政策、迷走する政党。これが今の民主党政権です。だから、民主党政権打倒を高々と掲げて闘いぬきましょう。101010_2

 そして三里塚闘争をこれからどうしていくのかということは、第1には断固として現地闘争を闘いぬくということであります。そしてそれと並行して裁判闘争をこれと一体のものとして激しくたたかう。対極的に見れば、現地闘争もさらに勝利を勝ち取ることができるのです。

 第2に、先ほど言いましたけれども、民主党政権打倒を掲げて、そのために労働運動、労働組合はもちろん、反戦・反核、住民運動、環境問題も含めた市民運動、すなわちあらゆる階層、階級、戦線とのね連帯を深めていく闘いを自分たちは作っていきたいと思っています。

 民主党政権はあらゆるところで矛盾だらけです。ですから先ほど言いましたように、あらゆる戦線をとりこんで闘っていきたい。

 第3に、農地強奪、農業潰し阻止をはっきりさせて、アジア侵略のためのFTAに反対して、戸別所得補償なんてのはセットなんだと。そして、市東さんの農地取り上げは、そういう意味では農家の縮図なんだと。その先頭に立って市東さんは闘いぬき、その先頭に立って反対同盟は闘っているんだということを鮮明にさせる、そういう働きをもっともっと強くやっていきたい。

 われわれはそういう意味で、この5年間で70何万人が離農したと発表されましたけれど、65歳以上、90歳以上を含めてね、6割以上を占めてるんですよ。昨日亡くなった者がいるんですよ。明日亡くなる者がいるんですよ。いわゆる離農予備軍を含めて、この5年間で100万人が移動したと言ってもいいような状況なんですよ。これは由々しき事態なんですよ。101010_3

 今朝も反対同盟の実行役員会の中で発言しましたけれども、成田市でも農業後継者というのは5人いませんよ。全国で1000人いませんよ。これが3年たったらやめちゃうんですよ、また。これで農業、できますか。これは農民が悪いんじゃないんですよ。そういう風に仕掛けた政府の、自民党政府、民主党政府が今やろうとしている農業政策がそれを招いた結果なんですよ。それを食糧をアジアから買い、ほかの国から持ってくればいいんだと。そのために自動車を輸出して、関税を安くして農産物をどんどん輸入すればいいんだと、そういうやり方を展開しようとしている。そんなこと許せるわけないです。ですから、我々は闘うんです。ですから空港が国策なのか、農業が国策なのか比べてみろと、今だからこそはっきり言える事態だと思うんです。

 第4に、そういう意味では日本の各地で、あらゆる各地で闘いぬいている、あらゆる戦線で闘いぬいている、そういう中で沖縄をはじめとする反戦・反基地の闘いとの連帯であります。今日は、安次富さんが来られていて発言されますけれども、とりわけ沖縄における問題というのは、本土の人民がいかに決起するかということに結論的に言えばかかっています。いわゆる沖縄の人々の中にいろいろ意見があろうとは思います。先の市議選で勝利し、今度の知事選で絶対勝利するようなね、闘いを今、展開してるわけですよ。だけども、われわれは沖縄の人たちの声を率直に聞き、それを学びながら沖縄の人たちとの連帯を勝ち取っていく。そして本土でその渦を作っていく。そういう闘いを展開したい。その旗振りを三里塚でやりたい。三里塚の勢力が本土でその旗振りをやっていく、そういう闘いを展開していくことを、この三里塚闘争の中で第4に求めたいと思います。

 第5に、一番肝心なところであります。労農連帯とインターナショナルであります。

 農業、あるいは食糧問題は、これは1国では解決できません。非常に難しい問題であります。しかし、全世界の圧倒的な人口は農民であります。日本は確かに少ないです。だけども、全世界の比率から見たら、労働者より多いです。そういう意味では、農民階層の闘い、農民の姿というのは過去の残存物ではない。組織体制の中で位置を確固として築いて、そして闘いぬいて三里塚のように築いてるわけです。これを労働者とともに闘いぬいていく、それを農民が求めていく。そして労働者がそれと一緒になって闘いぬいていく、それをインターナショナル的に展開していくということが重要だという風に思います。101010_5

 今日、後で関西生コンのアピールがあります。彼らはほんとにゼネコンを相手にして、長期のストを打って、そして死闘を展開しております。その最中ですので今日来ることはできませんという形で、今日アピールを送りますという形で本日の集会への参加をいただきました。千葉における動労千葉の闘い、そして関西におけるこういう生コンを先頭とする闘いと我々は一緒になって闘いぬく。

 そして前々回の集会でも言いましたけれども、JR東日本が農業部門にまで参入して、鉄路の収益の4割くらいまでそういうものを持ち上げていくというようなことを言いましたけれども、今度新たに成田新幹線構想が破産して、成田高速鉄道を作るんだという形で、JRは線路を作り上げたわけですね。そして、そのために自然を破壊し、農地を奪って、そして都心まで30何分だというかたちで世論をごまかしているわけです。だけど日暮里まで30何分だ。そこまで来るのに何時間もかかるわけですから、同じことなんですよ。嘘を並べてるんですよ。だけども、その鉄路を違う会社に貸してるんですよね。いわゆる丸投げなんてもんじゃないんですよ。こんなやり方をやる。そこには労働者、運転手もいるわけですよ。首切りとか何とかがある。農民が農地を会社に買ってもらうのと同じなんですよ。そんなことで自分が農民だと言いきれますか。そうじゃないでしょう。そんな会社はぶっ潰さなきゃならん。動労千葉と一緒になって、共同闘争を、JR東日本に対する闘いを展開しなくちゃならん。

 ジェット闘争でやったように、今まさに、飛行場に来るお客を列車で運ぶ、そのことを通して今日の農地強奪を手助けする、ジェット闘争と同じような位置をもっている鉄道経営をJR東日本がやろうとしている。こんなことを我々は許せない。これを動労千葉と、文字通り労農連帯の闘いとして展開していきたいと思います。

 雑な言い方で並べましたけれど、自民党政権を引き継いだ民主党が、やればやるほど彼らが泥沼の中に引きずり込まれている現在の状況を我々は的確に見据えて、そして空港政策がそういう中で打ち出されている政策だということを見極めるならば、我々はやっぱり勝利することができる、そういう展望を打ち出すことができるんだということを確信しながら、最後に、農地裁判、一坪裁判、とりわけ、11月5日、東京高裁の本部裁判に対して、高裁を包囲するようなデモをやりたいという風に思います。それに対する決起を促して基調報告に代えさせていただきます。

 

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2010年10月15日 (金)

10・10三里塚  基調報告  萩原進さん

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基調報告   萩原進反対同盟事務局次長

 ほんとに雨の中、遠くから結集されてありがとうございます。今日一日ということはないんでね、今日結集されなかった人にも、帰ったら再度働きかけをお願いしたいと思います。

 市東さんのところの監視台に上った人はわかると思います。あるいは、今日のデモで現在の状況を見ていただきたいと思います。そうすれば、いかに不様な空港の姿であるかということが一目瞭然であります。40年、50年近くかかっても、ほんとに胸を張って「成田の国際空港だ」というようなことが言いきれないような空港がそこに存在しているわけです。旧態依然と相変わらず農民を虫けらのように扱ったその結果が今の不様な姿を強制しているわけです。

101010_2日本の航空政策の破たん

 こういう中で羽田ハブ化が叫ばれた時に、文字通り成田がハブから陥落した。では羽田がハブになるのかと言ったら、そうじゃない。もう、日本の航空宇宙産業というのは1世紀ぐらい後れるような状況を我々は強制しているわけですよ。そのような状況の中で、彼らが必死にもがこうと何しようと、もう取り返しがつかないところまで来ているわけです。

 つい2、3日前の新聞を見て明らかなように、日航の破産というのがありますけれども、パイロットを3百数十人を首にする、総体として日航には1500人のパイロットがいるわけですけれども、そのうち750人を首にするという。それも、50歳以上、熟練のパイロットですよ。この人たちを首にして、金のためには仕方がないんだ、会社のためにはしょうがないんだという選択をしたわけです。これではもう、会社の体をなさないわけですよ。乗客なんていうのはそこにはない。安全性なんてどうでもいい。こういう事態が、あらゆる会社、地域、行政もそうですけれども、そういう形で起こっているわけです。それが空港の現状であります。

 飛行機を運転する人ができない。あるいは会社そのものが赤字経営で、どんどん乗り入れが頭打ちになってくる。そして会社が合併せざるを得ない。倒産もしてしまう。そういう事態が醸し出されているわけですね。

 何を言わんとするかというと、空港は国策なんだ、国益なんだということを彼らは我々にずーっと言ってきたわけですよ。そしてそれに反逆するものは国賊だという扱いを受けてきた。その反発としてこの不様な姿が出てるわけですけれども、そういう形で国民をだましてきたわけですね。

 しかし今、それがはっきりしてきたわけです。自民党内閣から民主党内閣に代わった。いわゆる「小泉改革」を旗印に、表面上は人気を得ました。そして安倍、福田、麻生と、いわゆる「おぼっちゃん総理大臣」がやった、そのことがね、日本の社会や経済、政治をガタガタにしちゃったわけでしょう。101010_3

 そしてそれを受け継いだ民主党が、いわゆる戦争と同じで政権を引き継いだ時に、そこに武器や弾薬や食糧を残していくことはありませんよね。自民党は民主党に譲るときにあらゆるものをめちゃくちゃにするわけですよ。それでやってみろと。だけど、民主党は、なんとかたたけば金が出てくるだろう、ほじくれば出てくるだろうと、それを並べれば国民はついてくるだろうという形で始めたけれども、実際やってみたらとんでもない。やはり自民党の政策を継承していかざるを得ない。いやそれではやっていけない。もっと上乗せした反動的な政策を打ち出していかなければならない。そういう形であるのが今の民主党の政策であるし姿である。(左写真は、10・10でデモの先頭の反対同盟)

 であるならば、一時は確かに日本の国民は、そういう形で選挙によって政権が変わった、これで世の中よくなるのだろうとそういう淡い期待を持った。しかし、もうどの人もそんなものを持つことはできないでしょう。そういう時代に入ってるんですね。それで、支配者は、生きるためには、自分の延命のためにはなりふり構わぬ姿をさらけ出してくる。それが今日、三里塚においては、20万回の飛行を30万回にするのだと、あるいは滑走路1本に対して3本の誘導路を作ると、また農地法を逆手に取って農地を奪い去ってこようと、このような常識では考えられないやり方をもって攻撃を加える。それが今日、三里塚に加えられている姿であります。

 その真っ只中に今日あるということをもう一度自覚して、この第3誘導路建設、市東さんの農地強奪に対して、皆さんの総決起を促したいというふうに思います。

 今年前半の闘いは、そういう意味では、我々はこの緒戦で勝利しました。敵を圧倒しました。2月25日の現闘本部裁判においての仮執行宣言を粉砕して、彼らの目論見、計画をズタズタにしたわけですよ。団結街道の廃道化の攻撃に対して、市東さんの実力決起、うちの息子もそれに続いたわけですけれども、反対同盟の必死の形相の闘いがそれを物語っています。そして何よりも、現地に常駐している支援の人たちが、一日30時間も働くような健闘をし、闘いぬいたその結果が今日の勝利の大道を築いているとそういう風に思います。

 その闘いを後半、そして来年につないでいくならば、必ず、誘導路建設、市東さんの農地強奪に対する闘いを勝利できる。主導権はどこにあるのかと言ったら、我々の方にあるんだということをはっきりと言うことができるんです。ここに労働者の決起、そして沖縄をはじめとする住民の決起、そして情勢に応じて三里塚はこういう闘いを前進させていきたいと思います。

農業こそ国策なんだ101010_4

 若干述べましたけれども、今日の情勢については反対同盟の闘争宣言に網羅しております。しかし、こういう中で重ねて言わざるを得ないのが、排外主義の嵐ですね。この大恐慌の中で、なんとしても資本主義の末期症状の中で、それを突破するのは戦争の道しかない、そういう選択をせざるを得ないという事の中で、排外主義、城内平和を作るために、中国敵視をどんどん煽っていく。これはあらゆる既成政党が、ともかくマスコミを含めて、いわゆる文化人も含めてね、今、一度にそれが噴出しているわけですよ。これを我々は木端微塵に粉砕しなければならない。

 これは先ほど言いましたけれども、彼らがいうのは、国益なんだ、国策なんだと、あるいは沖縄的に言うならば、基地は抑止力なんだと、そういう形で国民を騙してきたんですね。我々はそれに対して、真っ向から国益とはなんだ、人民のための国益じゃないんだとはっきりと突きつけて、真正面から闘いを挑んでいくしかない。

 いわゆる空港と農業とどっちが大切なんだ。農業が大切なんだ。会社が大切なのか、労働者が大切なのかと言ったら、労働者が大切なんだと。そのことをはっきりとぶち込んで、今の彼らの脆弱な論理を叩きのめしていかなければならない。これを我々は、今まで残念ながら尻込みしていたきらいがあるんじゃないか。これを大胆に押し込んで、人民の中に入っていく、そういう気持ちが必要になっていると思います。

 安保懇などに示されるように非核3原則の撤廃と武器輸出、そして集団的自衛権の行使だと、こんなの戦争やるために3原則を破るんだと言ってるんですよ。これは、彼らが国益だと言ったて、あんた戦争やりますか、こういう形にしてますよという、これを許せるのかどうか。これに対して真正面からどんどん入っていく、遠慮会釈なく入っていく必要があるんじゃないか。

 ゲートウェイ戦略にしたって、とどのつまりは、中国、そして朝鮮、アジアに対する侵略を意味しているわけであって、決してそれが経済戦略だとか人民のためのものであるということはありえないわけですよ。このことをはっきりさせていく。東アジア共同体構想にしたってね、農民に対して、自由貿易交渉をどんどん推し進めていくということだ。つい最近、韓国ではEUとのFTAの締結がなされましたけれども、こういうことを取り上げてマスコミがこぞって日本が貿易交渉が遅れていると、今すぐにもやらなくちゃあだめなんだと今後押ししています。ですから、我々にとっても、もう、待ったなしなんです。このことをはっきりさせて、三里塚闘争の中で押し込んでいく、そういう闘いを展開したいという風に思います。 (つづく)

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2010年10月14日 (木)

10・10三里塚  関西空港反対住民  特別報告

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永井満関実代表世話人

 結集されました全国のたたかう仲間のみなさん、また反対同盟の皆さんに関西の住民を代表しまして共闘の決意を込めてひとことご挨拶を申し上げたいと思います。

 ただいまは労働戦線から、そしてなによりも沖縄の方から素晴らしい闘いのご報告がなされました。そしてとりわけ沖縄における闘い、その沖縄の方々の闘いと連帯して、この三里塚の闘いに結集するすべてのものが、共に闘う形ができているということを、私は非常な感銘を受けながら聞いておりました。101010_2

 と申しますのもこの長い三里塚の闘い、その一番最初に、全国で闘っておられる方々が結集しましたが、その中でも砂川闘争の宮岡さん、あるいは北富士の闘いの母の会、天野さんをはじめとする方々。そういう方々と一番最初からご一緒に加わらせていただくことができて、しかもその夢を語り合った。三里塚を中心に全国の住民運動が手をつなぎ、基地の闘い、あらゆる闘いをやろう、わけても沖縄の方々とも手をつないでやろうじゃないかということを、心を熱くしながら語り合ったことを思い起こします。

 今、安次富さんが沖縄の闘いを紹介されながら、安次富さん自身も若き日に三里塚の闘いに決起されたということを過日お聞きしましたけれども、ともに沖縄の住民の方々と私たちがほんとに手を取り合って闘っていける。日本で一番激しく闘っていると言っても過言ではないそういう闘いが手を結んで、これから日本を大きく変えていくような闘いができるんだと、私は未来を見ております。

 そのために関西の住民である我々もがんばらないといけないということで、昨年来、従来の身内の決起集会ということではなくて、開かれた多くの人々の参加を呼び掛けた集会をしてまいりました。反対同盟もそのことに賛成してくださって、岩国の方々とか、春には「北原さん 大いに語る」という集会などなど、やってきました。

 先般は、私たちの3週間前の集会にも、萩原さんとともに安次富さんもおいでいただいて、本当に闘う陣形が出来上がりつつあると思います。101010_3

 一方、関西新空港の方も、最近ちょっとなりを潜めておりますけれども、非常な不況感の中で、いかにこれを黒字にしていくのか、伊丹の空港と合併しようとか、いろんなことが言われているわけですが、影に隠れてこの関空を軍事使用しようという企みがひそかに進んでおります。私たち関西の住民が40数年前に関西新空港反対に立ち上がった、その第1の反対理由も、「巨大空港は必ず軍事基地化する」ということをあげて反対したんです。今、隠密裏にそれが進められようとしている。成田もそうですけれども、一朝有事と言われるような時に必ずそれが軍事基地化し、兵站基地化し、そしてそこからアジアの人民殺戮の恐ろしい爆撃機が飛び立っていく。こういったことはもう、ほんとに常識であります。私たちはそれにも反対しております。

 反対同盟が40年前に淡路闘争にいち早く駆けつけ私たちを指導してくださった。そのことがあって淡路島に関空を作るという計画を見事追い出すことができたんですけれども、その時以来一貫して私たちが言ってきていることは、今申したように、単に自然破壊ありというようなことだけではなくして、関空、4000メートルの滑走路を持つような空港は必ず軍事化すると。今またそのことを声を大にして言っております。大阪で頑張る仲間とともに、この秋11月に、そういった趣旨の新たな反対闘争を作ろうということを今準備している次第です。

 そのような中で、今年の市東さんの素晴らしい、凄い闘い、ほんとに感動しておりますが、その闘いに続いてこの三里塚で闘うとともに、関西で、沖縄で、ともに頑張っていきたいとほんとに願っております。ともに頑張りたいと思います。ありがとうございました。

山本善偉関実世話人

 101010_4 結集されたみなさん。私は開会宣言をされた森田先生よりも3年遅く、1920年生まれです。戦争を経験して、平和憲法が定着しそうになりながら、今は非常に危ないところに来ている。

 私は、この4月25日、沖縄の集会に行って、目の前に9万、9万と発表されましたけれども、会場に入れない人がまだいっぱいいたわけですから、9万以上の人が集まり、この集まりのもの凄さをしみじみ感じました。

 昨年から私たちは闘いの輪を拡げるために、沖縄と岩国と三里塚を結ぼうじゃないかとやってまいりましたが、特にさる9月19日には、安次富さんに来ていただいて、萩原さんと一緒に、もちました。本土では沖縄の闘いはあまりにも知られていないというか、関心が寄せられていない。これは確かに沖縄に対する許しがたい差別であるということをしみじみ感じました。それを乗り越えるのは、中心になるのはやはりこの三里塚の闘いです。この三里塚の闘いが核で、これが広くなることによって沖縄の闘いと連帯ができる。

 どこで連帯するかというと、やはり今言われている日米安保条約、米軍再編、これに屈している政府のもとでは闘いにならないわけです。その根本は、それを真っ向からはねのける力。

 今の三里塚は、今年前半の厳しい、許すことのできない不法な闘いに、逐次勝っていきました。みにくい空港の、何の計画性もなく次々、次々と3つも誘導路を作る、市東さんが生活できないように道路を閉じるとか、ほんとに許しがたい闘いを断固として勝ち抜いているのが三里塚です。101010_5

 だが、沖縄と違うのは、どうしてここにあの9万の人が集まれないのか。やっぱり、三里塚に9万、10万の人が集まれる。かっては2万集まっていましたが、今はこの姿です。少なくとも2万以上の人が集まって、この右傾化していく、憲法を改悪しようとする空気を断固としてはねのけて、三里塚が反戦・平和の砦であるということをもう一度確認したいと思います。

 闘いはこれからです。二度と戦争、人を殺す、侵略する、そういうことがない世界を作るために頑張らなければならない。私は何歳まで生きるかわかりませんけれども、生きている限りは駆けつけ、この闘いに参加させてもらいたいと思います。ありがとうございます。

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2010年10月13日 (水)

成田空港30万回化の攻撃を断じて許すな!

3_2_6  今日、新聞、テレビは一斉に、成田空港の30万回化に向けて、成田空港会社NAAが、LCC(格安航空会社)受け入れのための新たなターミナルビルの建設と、既存のターミナルビルの拡張を行うと報じました。

 これは、民主党政権が国交省の成長戦略会議で、世界、アジアの航空政策に決定的に立ち遅れていることを挽回するための方策として、「羽田ハブ化」とともに、「羽田・成田一体運用」「成田空港のLCC・貨物専用空港化によるハブ化」を打ち出したことに対応するものです。

 このことを報じるマスコミの論調には、NAAによる「羽田ハブ化」への対抗といった解説がまことしやかに流れています。また、10・10三里塚現地での全国集会で、私たち成田空港反対の陣営においても、この事態を千葉県・成田市や芝山町をはじめ空港利権にぶら下がる連中の危機感によって進められているかのごとき主張が行われていました。「成田空港の地位の低下」が叫ばれていました。

 しかし、そうでしょうか。アジアの航空事情、インチョン(仁川)空港をはじめとした韓国、中国、香港、シンガポール、タイなど極東アジアにおけるハブ空港の乱立と凄まじいまでの航空業界の過当競争、そしてLCC各社のせめぎあいは、「羽田ハブ化」程度のことで日本の航空政策の遅れが取り戻せるようなシロモノではないことを明確に物語っています。

 2006年の安倍政権による「アジア・ゲートウェイ構想」こそは、この事態に慌てふためいた日本の帝国主義者どもの必死の取戻しをかけた政策の打ち出しだったのです。しかし、利権にまみれた自民党政権はこの事態に何の手を打つことなく無為無策のまま、4年という年月を過ごしてしまったのです。それをそのまま引き継いだ前原前国交相、民主党政権は真っ青になり、安倍政権の後を追っかけざるを得なかったのです。そういう政権でしかなかったのです。

 ですから、千葉県や成田市、芝山町の利権の故の「羽田ハブ化」への反発をむしろ奇貨として、その陰に隠れながら民主党政権、国交省、そしてNAAは、成田空港の「30万回化」を国策として猛然と推し進めようとしてきたのです。それ故の市東さんへの総攻撃ともいえる第3誘導路建設を軸としたこの間の攻撃が始まったのです。そして、反対同盟と市東さんの怒りの決起を見据えることのできない民主党政権による「やれやれスタイル」ともいうべき強引な第3誘導路建設を水路とした市東さんの叩き出し攻撃、三里塚反対同盟解体攻撃ともいうべき密集した反動的な攻撃が始まっているのです。

 この事態を先ほど述べたように、「成田空港の地位の低下」論や、「地元自治体や財界の利権」論だけで理解することは、市東さんの実力決起を軸に勝ち取られた今年前半の勝利的地平を投げ捨てることであり、闘いを誤らせる道、武装解除の道でしかないと断じざるを得ません。敵・民主党政権が、今年前半の我々三里塚勢力の闘いの前進を、市東さんを先頭とした三里塚反対同盟の実力決起を、事実として見据えられないことこそ、敵の最大の弱点です。

 101010_5 今こそ私たちは、市東さんの必死の実力決起によって勝ち取られた勝利的地平を守り抜き、今年後半の闘いを前進させるためにも、現在進められている「成田空港30万回化」攻撃、第3誘導路建設攻撃の反動性を、反対同盟に向けられた許しがたい牙を、真正面から見据えきり、断固として跳ね返さなければなりません。

 そのためには、三里塚を本当の意味で「反戦の砦」として復権させる広範な大衆のうねりを実現し、沖縄の基地撤去、日米合意粉砕のうねりと合流する本土、ヤマトにおける闘いとして実現していかなければなりません。

 成田空港30万回化粉砕、第3誘導路建設阻止、そして市東さんの農地を守り抜く勝利の大道を進もうではありませんか。

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10・10三里塚  北原鉱治事務局長  主催者あいさつ

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 10・10全国集会に集まられた労働者、農民のみなさん。三里塚は44年間、皆さんとともに闘い続けてまいりました。来る途中、現地を見た方があると思いますが、環境破壊などという言葉はとっくに通り過ぎました。成田空港そのものは、日本の将来を沈没させる大きなガンであるという風に私は見ております。101010_2

 今の政治を見たときに、どうですか。これでいいのか、ほんとに。そんな思いで一杯です。ということは、無責任な輩が権力闘争ばかりしていて、内容のないこと。彼らの内容はどこにいったのでしょうか。利権を追う以外に彼らの先はないということですね。

 従って、三里塚は、44年は終始一貫、成田空港建設そのものがまったく暴力によって作られた空港であるということですよ。とりわけ日米間で成田空港の価値観、それがすべて戦争に結びついているんです。18年前、・・(不明)・・になった。その時に、沖縄と成田空港は、アジアの平和を守るためには絶対に必要な島であるということを述べてるわけです。なぜそういうことになるのか。それは、有事。

 今、尖閣列島において、中国と日本が、またもや摩擦を起こそうとしています。その姿を見たときに成田空港が有事の際には軍事使用されるということです。その有事とはいったいどういうことなのか。有事ということばは、使い方が拡大解釈されると何を意味するのか。先制攻撃ということもありますけれども、有事の際には50万の米軍が成田空港を拠点として、国際空港、米軍基地、自衛隊、そして港湾、このすべてに50万の米軍が配備される。

 これでいったい将来があるのかね。みなさん。私は、こう見ている。50万の米軍は、今のべたように各港湾や自衛隊の駐屯地などに配備するということは、戦争態勢が強化されるということです。

 今の若い者は、私は、大変だと思う。将来に夢が描けない時代になってしまった。たとえば今、法政大学において学生が決起しております。それに連なって全国の学生が、これでいいのかということで、立ち上がりつつあります。そして若い者の未来、それを自分たちが作るのだと、こう言って闘っております。これは当たり前のことであって当然です。101010_3

 だけど、それを私たちが黙って見てていいのか。責任がありますよ。従って、三里塚は若い人の未来のために、健全たる政治のために、闘わなければ責任を果たすことにならないんではないでしょうか。

 三里塚は今、44年間たたかってきてよかったと思っている。大学のキャンパスは、青年の将来のために未来を作るキャンパスです。それをビラをまいたとか、闘いをやったとか、そんなことでねキャンパスを閉ざすなんというのは、これはまったく正義を知らない大学である。こんな中でそうして若い者が未来を展望できるだろうか。

 ここに集まった障害者の皆さんも、毎回参加してくれてますけれども、堂々と意見を述べなさい。表現しなさい。権利は平等です。

 今、現地において、市東孝雄も、それを囲い込んで空港の中に入れてしまう。空港の中で彼が生活できますか。これは絶対に許せない。従って、反戦・平和を考えるならば、このような成田空港は、私たちには必要ありません。従って、私たちが決起して、一人一人が立ち上がる。自分がやらなくても、誰かがやるだろうではだめだ。自らが立って、将来を作るために、三里塚が闘わなければならないと、そういう風に決意を固めております。

 今日、雨の中、大勢の皆さんが来てくれているということは、必ず大きくなります。先ほど学生から話を聞きました。今、各大学が、全国の学生たちが立ち上がりつつあると報告を受けて、当たり前であると私は思った。だけど、それを支えるものは誰なのか。それは、ここに集まった労働者が、職場で、本当に未来を語り、将来の安定した職場を作るためには、労働者は団結して、農民とともに闘う。食料の生産に励み、展望をもって私たちは闘っていきたい。また、これからも闘っていきます。

 今日一日、雨の降る中、大変ではない、心の問題である。闘おう。

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2010年10月12日 (火)

10・10三里塚  森田恒一さん  開会宣言

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 本日、この決起集会に地元はもとより全国から、遠くは沖縄から参加されたみなさん。本当にご苦労様です。主催者の一人として感謝の思いでいっぱいであります。

 私は1917年生まれ、大正6年生まれですから戦争前の日本の政治状況というものをよく知っております。それはひどい時代でした。絶対天皇制のもとに政府は、もうやりたい放題、無茶苦茶をやったんですが、国民はそれに向かって反対できませんでした。もしも反対すれば、まず逮捕される。そういう状態でした。その時代を一口で言えば、そうですねぇ、天皇制に疑問を感じた人、あるいは政府の施策に反対の意見を持っているような人、そういう人間は政府は憎い「非国民」として直ちに逮捕して、拷問にかけて殺したんです。何人もの人が殺されたことを私は知っています。101010_9

 みなさんもよくご存知の例で申し上げると、小林多喜二です。小説『蟹工船』を書いた小林多喜二は、逮捕されてその日のうちに殺されたんです。こういう時代でした。

 しかし65年前、8月15日、日本はこの戦争に負けました。アメリカ占領軍が日本を占領した。すべての植民地を取り上げられて、そして、ある意味ではありがたいことに平和と民主主義の憲法を作るように導かれて、そしてその意味では、日本は一夜のうちに民主主義国家になったんです。

 ところが政府というものは前の戦争時代と同じ体質をどっかに引きずっているんです。どういうことかと言いますと、自分の気に入らない人間は、時代は違いますから殺すまではしませんけれども、生きていけないようにするんですね。あらゆる弾圧を加えて生きていけないようにするんです。

 今、成田空港の周辺で起こっている様々な出来事を考えてください。反対農家、この成田空港に反対する農家はもちろん土地を売りませんが、その反対農家の上、上空40メートルをジェット機を飛ばすんです。それはもう大変な轟音(騒音)です。05_2 また今我々の闘争の第1番の問題になっておりますが、市東さんの横の道路をすでに取り上げてしまって、つまり廃道にしてしまう。その廃道になったということはどういうことかと言いますと、市東さんはその道を通って自分の畑に一日のうちに何回か通っていたのですが、そこを通れないですね。ご存知だとおもいますけれども、そこはすでにフェンスを張り巡らせて通れないようにしています(左写真)。

 戦前のように、政府は気に入らない人間にはこのように殺しはしませんけれども、生きていけないようにしているんですね。

 農民は農地がなければ生きていけません。ところが、市東さんの農地を、空港会社は原告になって取り上げる裁判を起こしている。これは皆さんもご存知ですが、この裁判は普通の裁判じゃないんですね。はじめから原告が勝つ裁判、被告つまり市東さんが負ける裁判、こういう風な裁判なんです。民主主義の時代にそんなバカなこと(ママ)がと、皆さんはお思いかもしれませんが、先にすでに判決が出た現闘本部の建物の撤去の裁判を考えてみてください。どう考えてみても原告は敗訴、被告は勝訴の裁判であったんですけれども、変な理屈をいっぱいつけて、特に弁護側の証人を問題にしないで、原告の嘘の証人、そういう証人をわざわざと立てて、そしてその証人にたいする反対尋問を許さない、めちゃくちゃな裁判です。こういう裁判をやったんです。この現闘本部の裁判で、被告、反対同盟は負けたんですね。

 こういう状態ですから、やがて大群の機動隊を動員してその現闘本部の建物は撤去、また、市東さんの畑を取り上げてしまうという、いわゆる強制代執行が、そう遠い将来ではない、まもなく行われるんですよ。101010_10

 そうしたら我々はどうしたらいいんですか。私は思います。この不義の不正な暴力に対して抵抗できるのは、この反対同盟の正義の暴力です。正義の暴力と言いましても、それはどういうことかというと、そのような強制代執行を阻止するということです。絶対に阻止するということです。命を懸けてでもこれを阻止するということです。これは私がこういうことをただ想像して言っているのではありません。そういう風にして勝った歴史があります。我々はこれに対して、命を懸けて阻止するならば、この阻止はできるんですね。

 我々は、今日、この集会においてこのような敵に心肝寒からしめるような、こういう我々の決意を、絶対性を見せつけてやろうではありませんか。今日の集会は、そういう集会です。みなさん。ただいまからデモの最後に至るまで、この気魄を持ってともに頑張りましょう。

 

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10・10三里塚全国集会

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 10月10日、三里塚現地に沖縄を始め全国から1560名が結集して、全国総決起集会が勝ち取られました。

 この前日、私たち関西実行委員会の永井代表、山本世話人をはじめ5名は、沖縄の「市東さんの農地を守る会」を代表して参加された安次富浩さんと品川で合流して三里塚現地へ。待っていただいていた萩原進さん、市東孝雄さん、鈴木謙太郎さんと一緒に本当ににぎやかな交流会。美味しい料理とお酒に舌鼓をうちながら、沖縄の闘いをはじめ、この間の「尖閣列島問題」など様々な話題が飛び交いながらの素晴らしいひと時でした。いったんはお開きをしましたが、飲みたらない安次富さんと私は、市東さん、鈴木さん、新たに駆けつけた太郎良さんなどとカラオケを交えながらの二次会が深夜まで続きました。101010_2

 翌朝、恒例になった北原鉱治事務局長宅に。関西からきた人々20名近くと、元関実世話人の森田恒一先生も駆けつけてくださり、座敷から縁側まではみ出しての交流会が1時間余り行われました。冒頭は北原さんからの「第2基調報告」。沖縄との1972以来の交流の経験でのお話など、話は尽きません。永井代表、沖縄の安次富さん、山本先生、森田先生、そして若い労働者からの想いを聞いて交流会を終えました(右写真は、話される北原さん)。

 安次富さん、森田先生、そして永井さん、山本さんは反対同盟の実役に合流。私たちは、雨の中、会場へと向かいました。昨日来の激しい雨で会場は田んぼ状態かなと不安でしたが、思いのほか水はけがよく、ほっと一安心。しかし、座った椅子はどんどんめり込んでいく。101010_3

 集会は宮本麻子さん、萩原富夫さんが司会で、93歳になられた森田恒一反対同盟員の開会宣言から始まりました。北原事務局長からの主催者あいさつ、萩原事務局次長からの基調報告で、この日の闘いの持つ意味と闘いの提起が行われました。

 続いて、特別報告として、動労千葉の田中委員長、沖縄・市東さんの農地を守る会の安次富浩さん、関西実行委員会から永井さん、山本さん、そして全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部からの初めてのメッセージが紹介されました。

 次に「労農連帯 農民アピール」が、この6月、86歳の人生の大半44年を三里塚闘争の中で闘いぬかれ亡くなられた鈴木幸司さんの遺志を引き継ぐという決意を込め鈴木謙太郎さんから読み上げられました。101010_5

 続いて市東さんの農地取り上げに反対する会の皆さんです。群馬の皆さん、沖縄の安次富さんもあがられ、北総のコメ農家小川さんから、続いて市東孝雄さんご本人、そして井村代表を始め各会員の皆さんからの挨拶が続きます。

 反対同盟顧問弁護団が、葉山弁護士を先頭に登壇し、全員が挨拶されました。続いて、鈴木加代子さんからのカンパアピール。

 部落解放同盟全国連、婦人民主クラブ全国協など共闘の住民団体、支援連4党派の決意表明が行われて、さあ、デモに出発です。101010_6 先頭には、萩原富夫さんが運転するトラクターを先頭に4台のトラクターがのぼりをはためかせながら続きます。反対同盟として、本当に久方ぶりのトラクターデモに、闘いへのみなぎる決意が示されています。デモは、東峰部落を抜けて、市東さん宅と、閉鎖された団結道路を横に見ながら、東横インの前でUターンするぐらいの急カーブの付け替え道路への道。デモをしながら、その長さに、成田市、空港会社、国家権力の理不尽極まる団結街道閉鎖攻撃への腹の底からの怒りがこみ上げてきます。101010_7

 また集会中とデモの最中、ひっきりなしに飛んでくる着陸機。それも、時折、これまでなかったジャンボ機も。明らかに3月28日の22万回への増便による、暫定滑走路の着陸専用化によって、着陸機の数は2~3倍に膨れ上がり、東峰地区住民と市東さんへの騒音被害、生活破壊が身に染みて理解されました。「30万回なんてとんでもない」と怒りがさらに。

 デモは、最後にフェンスに取り囲まれてしまった市東さんの南台の畑に。

 この闘いが終わればまた再び、第3誘導路建設に向けた工事が激しくなるだろうと同盟の皆さんは語っておられました。姑息な攻撃を断じて許さず、第3誘導路建設粉砕、団結道路閉鎖解除、そして市東さんの農地を守り、暫定滑走路閉鎖へ、成田空港廃港へ前進しようと、大きな決意と団結が勝ち取られました。

 詳しい皆さんの発言は、明日以降できるだけご紹介いたしますので、乞うご期待。

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2010年10月 9日 (土)

今週の産直野菜(10月9日)

10109  雨の中、今、クロネコさんが三里塚からの産直野菜を届けてくれました。

 ジャガイモ(豊しろ)、玉ねぎ、ネギ、赤トウガラシ、セロリ、大根間引き菜、空芯菜、キュウリの8品に、前回入っていなかったサツマイモが入れられていました。ありがとう。

 現地は、長い、長い、猛暑と日照りの後、今度は、「雨、雨、雨・・・」。ほんとに大変な様子が、「野菜だより」から伝わってきます。それにしても、そんな中で第3誘導路建設のためのフェンス工事で萩原さんの横川の畑が冠水し、ニンジンに被害が出たことには、「野菜だより」でなくても「怒!」です。

 天気予報は、「太平洋側に大雨」とか。畑も大変ですが、明日の全国集会が大変そう。久しぶりに長靴を出してきて、ゼッケンなどの雨対策をして、準備が終わったところです。今夜、現地で交流会があるので、今から出かけます。みなさん。明日現地でお会いしましょう!

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2010年10月 7日 (木)

10・10三里塚へ  第3誘導路建設を許すな

 10月に入ってこの数日、成田空港地元の千葉の新聞は、30万回への枠の拡大、LCCの導入とそれに伴う新たなターミナルビルの建設や、現在のターミナルビルの拡張などにぎにぎしい。そして地元住民の騒音被害の訴えを抑え込んで、芝山町など地元町村が、10月13日にも開かれる四者協議会(千葉県主催)で、30万回への発着枠拡大に同意することが報じられています。直接のきっかけは、もちろん21日に迫った羽田の第4滑走路供用開始、30日のアメリカとのオープンスカイが始まるという事態に「成田の地位が低下する」と煽られた地元の動きだということです。Photo

 こうしたことの最大の論拠が、「第3誘導路建設でなんとかなる」であることは言うまでもありません。第3誘導路建設が持つ犯罪性、強暴性に触れる前に、暫定滑走路とわずか1本の滑走路に3本もの誘導路というこの世界にも例を見ない事態と経緯が、莫大な私たちの税金を投入して行われていることを振り返りたいと思います。

 08820 暫定滑走路は、2002年4月に供用が開始されました。市東さんの農地や現闘本部、そして一坪共有地などによる誘導路の「へ」の字問題(右上写真)。滑走路手前50メートルに迫る東峰部落の開拓道路(左写真)。滑走路南端に迫る東峰神社(右写真)。そして、昨日当ブログに書いた東峰地区の島村さんをはじめとした住民が飛行コース直下、それも滑走路南端からわずか300メートルのところに住み、農作業をしておられる、など様々な世界の空港では例を見ない、住民、乗客の生活と生命、安全を無視した供用開始でした。しかし、空港会社NAAは「問題ない」として強行したのです。09422

 案の定、開港して半年近く経た02年12月には、雨とこの地方特有のウインドシェアに煽られて全日空のB767がスリップし滑走路南端で止まることができず、東峰神社手前でようやく止まったということが起こりました。窪地になった東峰神社に落ちておれば大惨事となったことは確実です。また、誘導路内で心配された航空機同士の接触事故が現在まで繰り返し起こっています。

 05年5月、元運輸事務次官でNAA社長(当時)の黒田匡彦は、東峰地区住民にお詫びの書面を入れて話し合いのきっかけをつかもうとしました。少し長いですが、その一部を転載いたします。

 ― 「振り返ってみますと、円卓会議が暫定滑走路なるものを想定していない中で、東峰区の皆様との合意形成を図ることなく、取得済所有地を使った一方的な計画を策定してしまいました。そればかりか、工事についても、事前に十分なご説明をしないまま、滑走路の供用開始から逆算して工事スケジュールで一方的工事を行い、工事の完成が早まったからといって、東峰区の皆様の生活環境に配慮することなく、1ヶ月も供用を前倒ししてしまいました。

 その結果、工事やこれに続く供用によって、現に皆様が生活していることが一方的に無視され、生活環境が破壊されたことについて、皆様が非難し、怒り、以後私どもを信用できないと思われてしまったのはもっともなことだと思います。滑走路供用後2年間の騒音測定結果では、平均96デシベル、最大で110デシベルを超えていました。さらに頭上を離着陸する航空機への恐怖心は、表現できないものだと思います。

 そもそも、今振り返ってみますと、暫定滑走路計画時に、皆様が日々生活を営んでいるまさにその場所に真上数十メートルに航空機を飛ばすことが、皆様にどのような被害をもたらすかについて、深く検討もせず、看過してしまったというのが正直なところであり、航空行政に携わる者として、全く恥ずべきことであると大変申し訳なく思っております。

 これまで申し上げてきましたことは、今考えますと、単なる空港建設の手法や生活環境の問題にとどまらず、人間としての名誉、尊厳に触れる問題であると思います。空港問題が発生してからの長い間の皆様のご苦労、そして失われた名誉、尊厳に対して、私どもは十分心を砕かねばならなかったのだと痛感しており、改めて深くお詫びし、反省する次第です」―

 09100025 実に、NAA社長黒田は、この手紙を書いた2ヶ月後に、暫定滑走路北延伸の工事を着工したのです。そして狭い1本の誘導路では、常に一方通行で延伸して便を増やそうにも増やせないとして、東峰の森を伐採して第2誘導路の建設を進めることと、成田市農業委員会に申請して農地法で市東さんの農地を取り上げ「へ」の字問題を解消しようとしたのです。

 09100034 左上写真は、伐採された東峰の森の前を散歩される萩原進さん(09年10月)。この日の翌日、写真の細い木によじ登ってカメラマンのFさんが撮った、ちょうど萩原さんが歩いている当たりの第2誘導路の写真が右写真です。(気づいたNAA社員が吹っ飛んできて、「逮捕されるぞ」などと脅すさなかの写真です。)この誘導路のために、東峰地区のみなさんが、正に営農と生活にとってなくてはならない「いのちの森」であった東峰の森の3分の1が削り取られたのです。地区に住む住民にとって「いにちの森」であることを知っていたNAAは、それまで幾度となく文書で「区民の同意なく、一方的に現状変更を伴う計画は策定しない」と約束していたにもかかわらず。

 18091025 しかし、110億円をかけ、昨年7月30日、供用が開始された第2誘導路は、離陸機専用、旧の誘導路が着陸専用とされました。しかし、北風であれば、着陸位置に着く前に必ず着陸機を待たねばならず、ターミナルビルから大回りしてきて、なお2度も信号で止められるという大変な時間がかかることが判明したのです(左写真)。南風の場合は、さらにひどく、滑走路を横切って、さらに「へ」の字部分を通って、ターミナル部分を出てから1時間近くかかってやっと南へ離陸するという不様さでした。一年ももたずに使われなくなりました。しかも、これでは使い物にならないと、供用開始する1ヶ月も前に「第3誘導路」計画が浮上したのです。ここに、成田空港の建設開始の1966年以来の、「行き当たりばったり」の無展望な、そしてめちゃくちゃな無駄遣いの成田空港建設の破綻した姿があります。これを強制してきたものこそ三里塚反対同盟の44年にわたる闘いなのです。しかし、第2誘導路にかけた110億円の問題、そして東峰の森の破壊、こうしたことの責任を一切明らかにすることなく、闇雲に進もうとする国、国交省、NAAの姿勢を断じて許すことはできません。また、東峰の森破壊に示されるように、第2誘導路は「無駄を承知」で東峰地区住民の生活破壊、そして追い出しを目的に作ったにすぎないと言わざるを得ません。地域住民に対してだけでなく、すべての国民に対する背信行為として断罪されるべきです。

 そして第3誘導路建設の動きが始まるのですが、まず何よりも、民主党政権が誕生する直前に出されたこの計画とそれが出てきた以上のような経緯を何一つ検証することなく、むしろ2・25天神峰現闘本部裁判反動判決を皮切りに3・16成田市議会の団結街道廃道化決議、5・17市東孝雄さん逮捕、5・24萩原富雄さん逮捕、6・28団結街道封鎖、7・26市東さんの農地囲い込みと警察・機動隊暴力を前面に立てて、第3誘導路建設を、民主党政権が航空政策の転換の帰趨をかけて進めようとしていることを、腹の底からの怒りを込めて弾劾するものです。

 02 この第3誘導路建設が、冒頭のべたように三里塚闘争の解体なくしてありえない「30万回」化の実現のための暫定滑走路3500メートル化と並ぶ唯一の方策だという点で、まず認められるものではありません。そして三里塚闘争解体への道筋をこじ開けるために市東さんの生活を破壊し、生きることさえ許そうとしない暴虐非道の攻撃であるという点で、いかなる意味でも許されるものではありません。

 右の写真を見てください。市東さんのお宅は旧の誘導路から130メートルほど離れているだけのため、離着陸の航空機の轟音だけでなく、いやむしろそれよりも誘導路を走行する航空機の爆音と排気ガスの悪臭による肉体的、精神的苦痛と被害を受けています。その誘導路と反対側を、さらに市東さんのお宅に100メートルと近づく第3誘導路を作られるならば、それ自体からの旧の誘導路に倍した被害が襲い掛かることはもちろん、両方の誘導路によるその被害は想像を絶するものとなることは確実です。こうした事実を承知の上での「へ」の字問題の解決を見ないままのこの計画は、第2誘導路がそうであった以上に、市東さんを叩き出したい、三里塚闘争を解体したいという国家権力、民主党政権の航空政策の転換をかけた願望が、その根拠なのです。まさに、自民党政権の44年にわたる成田空港政策を、さらに硬直化させて引き継いだが故の計画なのです。

 どうしてこんなことが許せるでしょうか。市東さんを叩き出す、あるいは抹殺しようとするこんな国家権力の横暴を許して、私たちに未来はありません。しかも、三里塚反対同盟、そして市東孝雄さんは、この理不尽な国家権力による航空政策、成田空港建設政策に対し、44年間の闘いの精華をかけて挑もうとしておられます。しかも、その闘いは、44年の不屈非妥協、実力闘争の真価をかけた市東孝雄さんの実力決起を軸に、今年前半の闘いに示されたように明らかに国家権力に破綻を突き付けているのですからなおさらです。ここに私たちが「三里塚と沖縄を結ぶ」という重大な根拠があります。巨大な大衆運動のうねりの一歩がすでに沖縄の「基地撤去」の闘いによって始まっています。今、三里塚の闘いこそは、この沖縄の闘いに応える本土の側の雄叫びとなっているのではないでしょうか。本当にそうなっていくのかどうかは、私たちにかかっているのではないでしょうか。10・10三里塚へ、全力で行こう!

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2010年10月 6日 (水)

10・10三里塚へ  市東さんの農地を守ろう

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 三里塚において、この1年近く、民主党政権の成立とともに市東さんの農地(上写真)をめぐる、言い換えれば成田空港の誘導路の「へ」の字部分をめぐる熾烈な戦いが繰り広げられてきました。2623

 マスコミに大きく報じられた(右新聞)ように、この5年間で農業人口が22%も減少し、農業従事者の平均年齢が65.8歳まで上がるという形で、国の農業切り捨てが顕わになっています(左図)。27 三里塚における空港のために市東さんの農地を奪おう、営農を破壊しようとという国の動きは、こうした流れの中で起こっています。

 親子3代で90年にわたって耕し続けられ、無農薬・有機栽培で20年以上にわたって営農が続けられている肥沃な農地、第1級の優良農地を空港のために取り上げコンクリートで固めようなどということが、戦後農地法の精神からも許されるはずがありません。しかも、市東孝雄さんは、「1億8千万円の補償よりも、1本100円の安全な、美味しい大根を作って消費者、労働者に喜んでほしい」と、厳しい中で年間50品目を超える作物を作っておられます。この市東さんをただただ空港のために追い出そうと、営農破壊を企むことなど到底許されません。国策に名を借りた国家権力による生存権、生活権、人権の侵害、強奪でしかありません。05

 空港から入る膨大な税金で潤ってきた成田市は、こうした国の意志と自らの利権を守るために、市東さんの営農を破壊することを唯一の理由に、3月16日、成田市議会で市東さんの家の前の道路、団結街道の市道の廃止を決議しました。そして成田空港会社NAAは成田市から「買収した」として6月28日、夜陰に乗じてこの団結街道を閉鎖しました(右写真。市東さんのお宅は、写真手前左側に。最初の写真の畑は写真上部の天神峰現闘本部と印された向こう側にあります)。

 江戸時代に記録が残り、市東さんが日に5回も6回も営農のために使うことはもちろん、今も一日に150台以上が通行して付近の住民が使っていた道路を、道路法に基づいたこうした関係者の同意もなく道路を廃止にすることなどできません。一方的な道路の廃止は地域住民の生活圏を破壊する違法行為です。そもそも市道だから成田市の所有だというのは、法的に管理を付託されたもの以上ではないのです。

 閉鎖した根拠は「第3誘導路の建設のため」ですが、成田空港周辺の類似した誘導路や滑走路と交差する道路は、すべて地下道化されて維持されてきました。にもかかわらず、この道路のみ廃道化し、閉鎖するという暴挙に、ただただ市東さんの営農を破壊するためという意図が明らかになっています。1640

 3月28日、成田空港会社は暫定滑走路が2500メートルに延伸されたことをもって、成田空港の離着陸の枠を20万回から22万回に増加させるとともに、A滑走路を離陸専用、暫定滑走路を着陸専用にしました(周辺住民の騒音被害による抗議で、一部緩和されたようです)。このため、暫定滑走路に着陸する航空機の数は一気に以前より数倍化されたのです。しかも、使えないと言われていたはずの、ジャンボ機も。

 冬場を中心に北風が年間の6割以上を占めるため、滑走路から300メートル余りしか離れていない島村さん宅は左写真にあるように上空40メートルを110ホーン以上の轟音を響かせながら、1分~2分間隔で襲い掛かるという事態になっています。写真手前が島村さんの畑ですが、家に居ても、畑に居てもこの轟音に襲われるのですから、その肉体的、精神的な苦痛と被害は筆舌に尽くしがたい深刻なものとなっています。

 島村さんのお宅の奥、東側に清水の畑(10・10全国集会の会場、右下写真)をもつ萩原進さんは、「9・19三里塚と沖縄を結ぶ関西集会」で、この現実を以下のように語っておられます。088

 「自分の畑がその(島村さんのところ)すぐ脇にありますけれども、2分おきに飛行機が脇を通るんですね。東京の山手線のガードと同じなんですよ。飛行機が。その下で農作業をしている人というのは、実際を言えばこれは耐えられないんですよ。次々に来るんですから。この間の台風の時の飛行機の状態と言ったら、こういう風に揺れて(両手を広げてバタバタする仕草をされる)降りてくるんですからね。降りられずにもう一度上がっていくような状況。その下で仕事をやっていて怖くてしょうがないわけですよ」と。

 今、世界、アジアの中で、航空政策において決定的な立ち遅れに追い詰められた政府、民主党政権は、「羽田ハブ化」「羽田・成田の一体運用」「成田のLCC・貨物専用化によるハブ化」に大きく舵を切って進もうとしています。そのためには、東峰地区住民の叩き出し、天神峰からの市東さんの叩き出しで、「へ」の字誘導路問題の解消と滑走路の3500メートル化によって事態を前に進めたいと必死になっています。ですから、5月24日開かれた第3誘導路のための公聴会(国交省主催)で示された環境アセスメントで、なんと、市東さんも東峰地区住民も存在しないことを前提としたアセスメント調査の結果を公表したのです。もちろんこういう時のアセスメントがどれほどいい加減なものかは衆目の一致するところでしょうが、現に住み、営農している人々が存在しないことを前提としたアセスメントとは、いったい何なんでしょうか。そこには国交省、国、NAAの「住民を叩き出す」という意思表示しか汲み取ることはできません。

 Photo 9月6日、成田市議会の空港特別対策委員会でとんでもない「緩和工事」の計画が、NAA(成田空港会社)の説明で露見しました。以下、8日付け反対同盟のビラを引用します。

「問題になっているのは、暫定滑走路の『へ』の字誘導路。無理に無理を重ねたために、本来、滑走路と平行であるべき誘導路が、大きく『へ』の字に曲がっています。

 滑走路と誘導路の間隔(離隔距離)は接触事故を避けるための国際標準が決まっています。182.5メートル。ところが『へ』の字部分は、一番近いところで107メートルしかありません。

 このためNAAはなんと信号機を設置し、滑走路を走る航空機があるときには、誘導路を走行する航空機を待機させてむりやり運航してきたのです(右下写真)。

 『緩和工事』とは、その曲がり具合を緩くする工事のこと。NAAの説明では、工事後の離隔距離は120メートル。13メートル広がるだけです。ところがNAAはこれで改善できたと言って、信号機をはずしてノンストップで運行するというのです。どうしてこんなデタラメが許される? 乗客、乗員、住民の命には目もくれず、利益のためなら法も破って平気なのです。(左写真は反対同盟ビラより転載)」

 1069 成田空港を、羽田・成田一体運用のハブ化のために30万回の飛行を可能にするうえで、決定的な障壁が「へ」の字誘導路問題、市東さんの存在とその営農であり、東峰地区住民とその営農です。安全性を無視し、法も無視したこの「ノンストップ」運行は、22万回化から27万回化、そして30万回化への「市東さんが動かない」ということに追い詰められたが故の突出であると同時に、そのことによる極限的な騒音地獄などによる市東さんと東峰地区住民の叩き出し、そして3500メートル滑走路の実現に目的があることは明らかです。国策の名の下で進められるこれほど非道な、暴虐な攻撃がどうして許せるでしょうか、それは、沖縄の基地建設攻撃に通じる問題です。(右上写真では、ジャンボが使われていることと、天神峰現闘本部の左手に4機も、航空機が信号で止められ渋滞していることがわかります。今年6月9日撮影。クリックすれば大きくなります。)

 航空政策の完全な立ち遅れを取り戻そうとする民主党政権、航空資本によるこの卑劣極まる攻撃を許さないために、この「国策」に真っ向から身体を張って、実力決起で闘いぬいておられる市東さんをはじめとした反対同盟の皆さんとともに、そして沖縄の基地撤去の闘いをともに闘うたたかいとして、10・10三里塚現地全国集会の決定的な位置があるのです。

 なお、ここで、成田空港にとって「30万回」はありえないと決めつけるのではなく(アジアの新自由主義政策が闊歩する航空業界の現状と日本の資本家階級の生き残りをかけた必死さを見なければなりません)、「30万回」を目標とすることで、羽田・成田一体運用、成田ハブ化を羽田ハブ化とともに進めようとする国策を許すのかどうか、そのために民主党政権が今三里塚で、市東さんに対して、三里塚闘争に対してどう襲いかかろうとしているかを見据えきれるかどうかが、我々に決定的に問われているのだということを申し添えておきたいと思います。

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2010年10月 5日 (火)

10・10三里塚全国総決起集会  招請状

     招請状

               三里塚芝山連合空港反対同盟

 全国の労働者、農民、闘う仲間のみなさん! 三里塚闘争は、今年、44年間の闘いの成否をかけた新たな決戦に突入しました。反対同盟は連帯と団結の旗を高く掲げ、敢然と闘う決意です。きたる10・10全国総決起集会に総結集されるよう呼びかけます。

 新たな決戦は、身体を張った渾身の決起で火ぶたを切りました。「羽田ハブ(基幹)空港」に追いつめられた空港会社と千葉県・自治体は、「年間飛行回数30万回」を掲げて第3誘導路計画を本格化させ、団結街道の廃道攻撃に出ました。この闘争つぶしに対して、市東孝雄、萩原富夫両同盟員が不当逮捕をものともせずに実力で闘いました。午前3時の街道閉鎖(6・28)、裁判さなかの農地囲い込み(7・26)といったやみくもな攻撃と反対同盟は対決し、3ヶ月の激闘で闘いを守りぬき突破口を切り開いたのです。

 不屈の反対闘争と長期大不況で、今、成田空港と航空資本はかってない危機にあえいでいます。羽田をハブ空港とする国交省の政策転換は、成田空港の陥落を象徴する事態です。本格的な羽田国際化を意味する4本目の滑走路の開業(10・21)の対極で、成田は「貨物・LCC(格安航空)専用空港」といわれるまでに展望を失い、鳴り物入りで開業した成田新高速鉄道も「アクセス向上」とはほど遠いぶざまな姿をさらしています。

 この三里塚の闘いは、4・9政治和解と闘う国鉄闘争、140万沖縄県民の基地撤去闘争と一体となって闘い取られた勝利です。しかし、そうであればあるほど、天神峰・東峰敷地内に対する攻撃は凶悪となり、これに立ち向かう労農連帯の闘争陣形をさらに強くすることが求められます。

 恐慌情勢がもたらす底知れぬ危機の中、失業と貧困が拡大し、財政投入による国家財政の破たんが労働者・農民を襲っています。6月18日に菅内閣が閣議決定した「新成長戦略」は、日本農民と労働者、アジアの民衆に対する収奪宣言です。そのアジア経済戦略は、11月APEC(アジア太平洋経済協力)首脳会議をもテコに、ふたたびアジアに侵略の矛先をむける「東アジア共同体構想」に他なりません。FTA(自由貿易協定)の立ち後れに危機感をあらわにする財界の意を受けて、300万農家を40万に激減させる農家壊滅攻撃が始まりました。また地域主権戦略は道州制と360万公務員首切り攻撃です。

 この戦略と一体のもとに出された「新安保懇」の報告書(8・27)は、グローバル化と周辺地域防衛をうたって、非核三原則の見直しと武器禁輸の緩和、集団的自衛権に踏み込みました。改憲と戦争、排外主義の攻撃が一線をこえています。米韓軍事演習が侵略の切迫をもたらしています。沖縄・名護の新基地建設舞い戻りはこうした攻撃のもとにあります。

 成田空港は有事の兵站拠点として米作戦計画に位置づけられています。終始一貫、軍事空港建設に反対し、戦争への道を拒否してきた三里塚は、安保粉砕・基地撤去へと不屈に闘う沖縄の闘いに、真に応える本土の決起を決意します。

 いまこそ、ともに立ち上がろう!企業に減税、庶民には大増税! そして首切り、賃下げ、非正規化と、社会保障の切り捨てに怒りの声が渦巻いています。断崖絶壁に立つ民主党・菅内閣を打倒しよう! これこそ三里塚が待ち望んできた情勢の到来です。ストライキで闘う動労千葉、沖縄や関西住民、韓国やアメリカを始めとする全世界の労働者と連帯して闘おう。

 第3誘導路建設粉砕! 現闘本部裁判控訴審闘争に勝利し、市東さんの農地を守りぬこう! 10・10全国集会への大結集を訴えます。

 2010年9月1日

              記

【集会名称】1010

第3誘導路粉砕! 団結街道廃止許すな! 現闘本部の破壊を阻止し、市東さんの農地を守ろう! 軍事空港建設粉砕・改憲阻止!

10・10全国総決起集会

【日時】10月10日(日)正午

【会場】成田市東峰 反対同盟員所有畑

 (右図をクリックすれば少し大きくなります)

【主催】三里塚芝山連合空港反対同盟 

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2010年10月 3日 (日)

10・10三里塚現地へ行こう

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 10月10日、三里塚現地で全国集会が開かれます。みなさんが、全力で10・10三里塚へ行かれることを訴えます。上写真は、この春、3月28日の全国集会です。

 この半年、市東さんの農地強奪を軸に据えたすさまじいまでの攻撃が、三里塚反対同盟に襲い掛かっています。それは2・25天神峰現闘本部明け渡し判決を突破口に、5・17市東さん逮捕、6・28団結街道の閉鎖、7・26市東さんの農地囲い込み、そして第3誘導路建設の開始と続いています。しかし、反対同盟は、市東さんの実力決起を軸に猛然と決起し、2・25仮執行宣言の粉砕をはじめ、この半年、敵・国家権力の攻撃をはね返し、その攻撃の実態が破綻していることを突き出し、むしろ追い詰めています。この勝利している関係を発展させ、今年後半の闘いをさらに前進させるかどうかをかけて、10・10への総決起を反対同盟は訴えておられます。

 民主党政権になって「事業仕分け」と政策の見直しが言われ、政治主導と言われる中で、自民党政権でさえ躊躇した反対同盟農民の逮捕、長期勾留を、市東孝雄さん、萩原富夫さんに強制し、市東さんに至っては23日間も拘留したうえ起訴直前までいったことが示すように、民主党政権の成田空港政策は、自民党以上に硬直し、強暴なものとなっています。それは、この間言われているような、地元自治体や地元財界による「羽田ハブ化」による成田空港の位置の低下への焦り、反動などでは説明がつきません。

 民主党政権は、市東さんを逮捕するという攻撃をかけたその日、5月17日に国土交通省の成長戦略会議の答申を行うことで、その航空政策を初めてまとめました。しかし、その内容は、2006年に公表されたあの安倍政権のもとでの「アジア・ゲートウェイ構想」として明らかにされた内容とあまりにも似ているうえに、この4年間の、極東アジアのインチョン(仁川)空港の3本目の滑走路の供用開始やアジアのLCC(格安航空)の凄まじいまでの進捗に追い詰められて、むしろ緻密化されて出されています。

 国民投票法制定と同じ時期に農政改革(高木委員会最終報告)と一体化して出された「アジアゲートウェイ構想」の中の航空政策とはなんだったのかということを見なければなりません。それは、アジアにおける日本の航空政策の遅れと貿易自由化(EPA/FTA)政策の遅れが決定的なものとなった中での、自民党政権による「このままではだめだ」という認識の下で出されてきた、極めて反動的な、しかし展望のない悲鳴に近い方針でした。農政改革については、早くも出されたその年の2006年末、「担い手」農家ほど深刻な破たんが表面化し、離農や自殺などという悲惨な事態が生まれて、その破綻が明らかになりました。航空政策の場合は、自民党自体が持つ巨大な利権ということが大きなブレーキとなり、加えて翌年の参議院選挙の大敗もあって、実際にはそれ以降何一つ具体的な施策も行われないまま、昨年8月末、民主党への政権交代が行われたのです。

 日本航空の破たんといったことを背景に、政権に就く前の民主党は、空港特別会計の廃止をはじめとして、航空政策が巨大な自民党の利権の温床だとしてその見直しを大きく掲げていました。しかし、その民主党の鼻息は、政権につくまででした。政権に就くやいなや起こった日本航空の破産という事態をはじめ、この分野に具体的パイプを何一つ持っていなかった民主党の前に示されたのは日本の航空業界、航空政策の破たんの現状でした。なぜ安倍政権が「アジア・ゲートウェイ構想」を出さざるを得なかったのかでした。そして自民党と違い航空政策、航空業界に利権もパイプももたない民主党にとって、政治主導どころではなく、官僚主導のもとにこの「アジア・ゲートウェイ構想」に飛びつくしかなかったのです。

 それは、5月28日の日米合意に象徴的な極端な「対米従属」としか表現のしようのないあり方や、今回の「尖閣列島」問題での中国とのパイプがないが故の関係や自民党以上の反動的な領土問題の絶叫に現れているものと通じるものです。つまり、根幹的国策については、「見直し」どころか、自民党政治のより硬直した継承でしかなかったのです。それが鳩山の「抑止力」発言であり、「少なくとも県外」約束の破棄だったのです。

 5月17日の国交省の成長戦略会議の答申は、世界、とりわけアジアのハブ空港の乱立ともいえる現状の中での決定的な政策の遅れを、「羽田・成田の一体運用」「成田・関西のLCC・貨物のハブ空港化」を水路として対抗的に進めるのだとしています。そうした意味では「羽田ハブ化」に危機感を抱いた地元自治体、財界の「30万回化」「24時間化」の要請を奇貨として、まさに国策それ自体として進めようとしているのです。ですから、昨年9月、天神峰現闘本部の成田治安法適用の継続、同10月22日の暫定滑走路北延伸部分の供用開始、今年に入っての2月25日の天神峰現闘本部撤去に向けた反動判決、そして5月17日の市東さん逮捕、5月24日の萩原富夫さん逮捕、6月28日団結街道の夜陰の封鎖、7月26日の居留守強盗的市東さんの畑の囲い込み、そしてその日の第3誘導路建設発表と、正に必死の極めて強暴な硬直した攻撃となったのです。

 民主党政権が考えていることは、暫定滑走路の3500メートル化、その過程での三里塚闘争の解体と、横風用滑走路の復活、そして空港拡張(ターミナルビルの拡張など)と羽田との一体運用によるアジアのハブ空港との競争に耐えうるハブ化を考えていることは明らかです。それが「アジア・ゲートウェイ構想」であり、民主党の成長戦略なのです。こんなことがどうして許されるでしょうか。こんな「国策」を許さないためにこそ昨年8月30日の政権交代、自民党政権打倒が私たちの手で勝ち取られたのではないでしょうか。

 沖縄で、露骨な政府による選挙介入を跳ね返し(もっとも悪質な選挙違反ではないか)、1月24日の名護市長選挙、この9月12日の名護市議選をまさに「民主主義」のあり方をも示して勝ち取った沖縄県民にとことん学び、民主党政権のこのような国策の押しつけ、強暴な政治支配を絶対に許さない大衆的うねりこそが今求められています。

 10・10三里塚全国集会が、こうした決定的な闘いの場として、三里塚闘争の今年前半の勝利的地平を守りぬき、前進させるものとして勝ち取られることが必要なのです。「反戦の砦」三里塚の大衆的な闘いとうねりを勝ち取り、沖縄とともに、本当の意味で日本を変える流れを生み出そうではありませんか。10月10日、全力で三里塚現地へ!

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2010年10月 2日 (土)

今週の産直野菜(10月2日)

10102  前のブログの記事をアップしている最中に、三里塚から産直野菜が届きました。

 じゃがいも(豊しろ)、ピーマン、なす、ししとう、ネギ、切りしょうが、オクラ、ゴーヤ、きゅうりの9品です。リストにはさらに、「サツマイモ 1Kg」とあるのですが、入れ忘れでしょうか、入らなかったのでしょうか。

 「野菜だより」には「彼岸の中日境に一挙に秋へ 低温と台風で夏野菜激減・・・ しばらく辛抱してください」とあります。すでに当ブログでも第3誘導路のためのフェンス建設の強行によって、萩原さんの横川の畑で冠水の被害が出ていることを怒りを込め報じましたhttp://kanjitsu-sanrizuka.cocolog-nifty.com/blog/2010/09/post-3620.htmlが、フェンスに取り囲まれている市東さんの南台の畑は大丈夫なのでしょうか。今回の台風で、「農家便り」にもあるようにあっちこっちの畑で冠水があったようですが、どうなのでしょうか。「野菜だより」によれば、その台風の後も、23日からの低温と風害とか。それに萩原さんのお話しでは、気温が下がってきたと同時に虫が発生してきたとか。ほんとに無農薬・有機栽培の農業は大変ですね。

 今回、ネギは初物。萩原さんの自宅前の畑と市東さんの天神峰の畑(全国集会の会場)はスプリンクラーの施設があり灌水できるので大丈夫だったとのことでの初出荷のようですね。

 みなさん。10・10三里塚現地に総結集してください。市東さんの農地を守り、第3誘導路建設を阻止するために正念場です。

 そして、10月31日、現地での「収穫祭」(芋ほり大会。生産者と消費者の交流会)に参加しましょう。詳しくは、関実事務局にお問い合わせください。

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三里塚と沖縄を結ぶ⑩   決意表明

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決意表明

大阪の海と空を戦争に使わせない会  青木道夫さん

 大阪の海と空を戦争に使わせない会の青木です。決意表明をさせていただきます。10919_2

 一つは10月10日、三里塚現地にこぞって結集しようということを私の決意ともどもみなさんに呼びかけたいと思います。是非、三里塚の現地に参加しましょう。私自身も、今年の2月25日の天神峰の現闘本部裁判以来ですね、夏にかけて5回くらい千葉の方に、成田の方に赴きました。その中で、私自身が感じたことは、反対同盟が本気の闘いを始められていると。これに応えるには、私たち自身が本気になって自分の闘いをつくらなくちゃあならんということを私は感じました。これは沖縄の闘いが私たちに示していることとまったく通じる所があると思います。あるいは、市東さん、萩原さん、反対同盟の方々が、沖縄とほんとうに結んで三里塚の勝利を勝ち取ろうという決断をされていることの中にも通じているのではないかと思います。そうした闘い方が私たち自身に求められていると思います。

 私は大阪に住んでいます。三里塚の闘いはもとより、関西空港の建設、あるいは軍事使用に反対する闘いにもかって携わってきました。しかし、今日、関西空港についてあれだけ大阪知事の橋下などが、沖縄の基地問題に絡んで、それに調子に乗って関西空港の軍事使用を公言するということが去年から今年にかけて起こりました。それに対してまだ私たちは狼煙(のろし)を上げていないという状態です。

 大阪からその声を上げていきたいと思っています。11月21日の日曜日、この大阪で関西空港反対の集会を開きたいと考えております。関西空港に反対してこられた大阪湾岸の住民の方々と共に呼びかけて、みなさんに呼びかけて、関西空港の軍事使用を許さないという意味で、大阪で集会をやり、デモをやり、そしてさらには大阪府知事橋下に対する要請行動なども準備していきたいと思っております。

 そうした闘いを通して、地元での闘い、自らの闘いを通して、三里塚と連なり、沖縄とつらなり、そして全国の闘いの勝利を私たち自身が担えるように頑張っていきたいと思います。ともに闘いましょう。

風をおこす女の会     陶山喜代子さん

 10919_5 本日の三里塚と沖縄を結ぶ関西集会ということで、成田空港を軍事使用させない、反戦の砦として闘いを続けてきた三里塚と、日米安保の実体としてある基地、先ほど安次富さんは「日米安保の犠牲の島」とおっしゃいましたけれども、その沖縄が一緒になって闘う。この大きな結びついた中にね、ほんとに日本の反戦闘争の強力な軸になっていくんじゃないかなと、ほんとにそれを感じています。

 今年の3月に援農に行ってきました。鈴木さんのお家にお世話になったんですけれども、天候がよくなかったので大した援農というような仕事はできなかったんですけれども、トウモロコシの種付けをしてきたんですけれど、育ったんかなぁと不安になりながらも、ビロードのような黒々とした土の中で、ほんとに美味しい野菜が作られていく。それを毎年、年末の野菜市で味あわせてもらっている。この肥沃な土地をね、絶対守らなあかんなというのを実感してきました。0910627

 詳しくスライドと萩原さんの方から話がありましたように、どんな権力が使ってこようと、逮捕攻撃があろうと、やはり笑顔で報告できるという、あの中にほんとに反対同盟の強さというのを見ることができると思います(左写真は、今年の6月27日の緊急現地集会で、市東孝雄さんと萩原富雄さん)。

 そして今年の4月25日の沖縄の集会の方にも参加させていただきました。全国から、沖縄各地から、集会が終わってもぞくぞくと参加者が集まってくるというそういう状況の中で、集会のど真ん中に反対同盟の旗と関西実行委員会の旗が翻っているのをみて、ここに闘いがあるなと実感しました。

 私たち「風をおこす女の会」も、命を守ろう、戦争を止めよう、声を上げようということで、戦争につながるいっさいの事について、学習会をしたり集会をしたりしてやってますけれど、10月10日、総力を挙げて参加していきたいと思います。ともにがんばりましょう。

関西合同労組    石田勝啓さん

 関西合同労組です。

 先ほどの安次富さんのお話の中で、名護市議選の勝利を土台にして、11月の知事選に絶対勝利してアメリカのオバマに直接迫っていくという、そういう力強い闘いの報告を聞きました。さらに萩原さんからは、市東さんの不退転の闘いの決意、そして本当に手をかけてくるならば流血を辞さず闘いぬくという激しい決意を受けて、私もこの闘いに全力で取り組んでいきたいと思います。10919_4

 三里塚の闘い、沖縄の闘いも、ほんとに日本の労働者、民衆の宝と言っていい闘いの砦です。これは絶対に守り抜き、勝利させなければならないと、このように思います。

 昨年、8月30日の政権交代というのは、構造改革と新自由主義というむき出しの弱肉強食の市場原理主義が大量のワーキングプアを作り出して、地方や農業を切り捨て、沖縄を切り捨て、そういうことに対して労働者、民衆がノーを突きつけた。このノーを突きつけた、労働者、農民、市民の中から、新たな闘いを作り出すことがほんとに必要だと、先ほどお二方も言われていたように、労働者が沖縄と結びつき、三里塚と結びつくことが決定的だとおっしゃっておられましたが、まさしくその通りだと思います。

 関西合同労組は、この一年、関西で「在特会」という朝鮮学校に対して差別襲撃を行ったことに対して、反「在特会」の運動を闘いました。京都、大阪で、900人、1000人という労働者、市民の結集が瞬く間に作られていった。こういったことや、様々な孤立無援の中で、こういう新しい闘いが作れると確信します。

 関西合同労組は、10・10の三里塚闘争に全力で決起したいと思います。また、この関西の地で、関実の一員として労働者、市民を組織していく闘いを全力で闘っていくことを決意して発言に代えさせていただきます。 

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