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2010年9月 2日 (木)

在日外国人無年金問題で兵庫県交渉

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 昨日、障害年金の国籍条項を撤廃させる会と兵庫在日外国人人権協会が、兵庫県に対して「在日外国籍無年金障害者の早期救済」に関する要望を行い、担当する障害福祉課などと話し合いをもちました(写真手前が兵庫県)。

 本来は国が年金制度の中で対応すべきですが、野党時代にはその立場にあった民主党は、政権についた今、障害者自立支援法に対する対応以上に一顧だにしようとしていません。この「制度的無年金」の問題については、各地で、自治体が人権問題であるとして特別給付金などによって対応が行われております。兵庫県においても、県と各市の共同事業として進められてきました。すでに半分を負担する兵庫県各市は2008年までに完全実施を行ってきました。しかし、共同事業であることを提唱した兵庫県のほうが高齢者の制度的無年金者への対応をようやく今年度、完全実施に踏み切りながら、障害基礎年金1級に相当する制度的無年金者への給付が不十分であり、同2級に相当する無年金者については、まったく放置されたままです。全く所得補償のない29人の命の問題なのです。

 この日、貴重な指摘が両団体から兵庫県の担当者にいくつも行われました。その中で、兵庫県在日外国人人権協会の孫敏男代表の言葉をご紹介して、報告に代えます。(右下写真、右側が孫さん。左は、「撤廃させる会」の佐藤耕壽代表。)

 孫敏男さん

 川西に勤めているんですが、川西の場合、障害2級の方が2人おられるのは間違いないですよね。市会議員を通じて、本人さんに会う手段はないかということでやってみたんですが、相手さんのほうは会いたがらない。ということで、実は私どもが会うには至っていない。私たちとしても、その2名の方がどういう生活実態を持っているんだろうということを、できれば会って確認したいなと。市では支給されたわけですよね。今までゼロだったのが支給されるようになった。どういう気持ちなのか、そんなことを聞こうと思っても、なかなかプライバシーとか、本人の意向ですね。突然、市会議員が出てきて、「何様だ」という風な思いもあるかもしれませんけれども、ちょっと阻まれています。1091_2

 先ほども北川さんが言われてましたけれど、健常者でもなかなか勤め先がない中で、障害者が勤められるのか。また、それでなくても民族差別があって、さらに二重苦で働く場所を失っているという想像しかできない。生活実態は、先ほど言われたような生活保護に頼るしかないと思っています。

 私の親は8年前に亡くなったんですが、この制度ができたときに県はまだ支給していなかったと思います。千円か2千円を出している時代だったと思うんですけれども、日本生まれで日本育ちです。植民地時代に1923年に生まれてるんですわ。1910年に植民地になりましたから。1945年というと22歳。戦争にも行ってるんですよ。赤紙もらって。朝鮮人でありながらね。最後の徴兵だったそうですが。戻ってきてどうするというので、尼崎の常松町あたり、北のほうに住んだ。生まれたのは芦屋で、尋常高等小学校、同級生は生き残っているのが少ないんですね。会うと、みんなは(親が)支給要件のない年金をもらっていたんですね。で、親父だけないわけです。マジに言うんですね。「なんでないんや」と。「なんでないんや」と言われてもないんですわ。生まれてから社会生活を送って、同級生と同じように成人してからずっと税金を納めてきているのもかかわらず、同じようにもらえない。まあ、そんな弱音は吐いていませんけれども、非常につらい、悔しい思いをしていたんではないか。制度ができて結構なりますので、もらえるようになって非常に喜んでおりました。

 特に在日は35歳以上も含めて加入できる制度があってもなかなか入らない方が多い。そんな中で、まあ、払えばいいというもんなんでしょうけれども、そういうのはちょっと置いといてですね、結局、片やあるなし、おまけに生活できない。そういう実態からいうとですね、同じように戦後64万人の在日韓国、朝鮮人が残ってですね、税金を納めてるわけですね。いろんな形で。やっぱり、兵庫県は、兵庫県だけではないんですけれども、制度をこれだけ作って、これだけ理解して、わかっていただいて、高齢者も満額でるようになった。十分理解しているはずなんです。なのに、この(障害)2級だけはどうして理解できないのか。どうして説得することができなのかというのは、われわれは非常にもどかしい思いをしているわけです。

 中西さん、西村さんね(いずれも兵庫県の障害福祉課担当者)。私が予算要求の場に出れるなら想いをぶつけたいです。お二人の責任だけではないんだろうけれども、やはりお二人がたまたま所管で仕事になっている。非常に気の毒な面もあると思うんですけれども。こういう問題になると興味がある人はおるんで、よく「ちょっといっしょに勉強させてほしい」と言ってくる人があります。その時にね、「あんた、この問題で怒ったことあるんか」というんです。中西さん。この問題で財政当局に怒ってほしいんですよ。好奇心、興味本位で見てほしくないわけです。差別をしているのは、兵庫県という地方公共団体ですよ。だから怒ってほしいんです。「誰やねん。こんな差別残してるのは」。ほんまに二人で怒ってほしんです。よう怒らへんかったら僕呼んでください。怒らしてもらいます。想いですよ。その想いをぶつけてほしいと思うんですよ。

 たかが29人ですよ。おまけに市町は実現している。これは生活実態が厳しいのを(市町が)知っていると思うんですよね。想像しただけでもわかる。29人、どんな生活をしているかヒアリングしてほしい。ヒアリング。ヒアリングして回ったらね、汗水流してヒアリングして回ったらね、僕、怒りが込み上げてくると思うんです。怒りが。ほんま僕らまわりたいですよ。市を通しても、なかなかプライバシーがどうの、本人の気持ち、惨めな状況を見せたない、そういう気持ちもあるかもわかりません。いい暮らししてたら「さあ、来てください」となるんでしょうけれど、惨めな生活を見てもらっても余計惨めな気持ちになるだけやという気持ちになっておられるのかもわかりません。

 だから、生活実態、実態をどれだけ把握できているのかちょっと教えてほしいんですよ。そりゃあ、僕らは第3者ですよ。ところが、あなたたちは当事者ですよ。職務をやってる職権である程度は把握することができるかもしれませんし、できれば生活実態を職権で市町に調べさせるなり、どういう状況なのかということを調べさせてですね、実態を把握して、当局に予算要求してほしいんですよ。その辺、どれだけ把握しておられるのか、教えていただけるようなら教えてほしいんです。

 この日の兵庫県との話し合いは、1時間余りでしたが、この日の論議を踏まえて、10月末から11月に兵庫県の回答の場をもち、この問題をともに闘ってきた在日大韓民国民団兵庫地方本部、部落解放同盟兵庫県連合会、兵庫県教職員組合、神戸市教職員組合など36団体で、共同で兵庫県と話し合うことになっています。(なお、孫さんの発言内容については、当ブログ管理人に文責があります。)

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