団結街道閉鎖、第3誘導路には、一片の道理もない!
成田市は、第3誘導路計画が具体的に認可申請もされていない3月16日、市東孝雄さんの営農道路である団結街道を閉鎖することを市議会に決議させました。これは、道路法にも違反し、また第3誘導路建設を前提としたとしても必要性のないものであり、そこには一片の道理すらありません。(上写真は、3月16日、成田市議会の審議と閉鎖決議強行に抗議して行われた集会の最後の団結ガンバローをするところで、中央・後姿が市東孝雄さんです。関実からもかけつけました。)
成田空港会社NAAは、この3月28日から、主滑走路であるA滑走路を離陸専用、2500メートルに延伸され昨年10月22日から供用が開始された暫定滑走路は、着陸専用に使うことにした大幅な運用の変更を行いました。このため、暫定滑走の離陸用に昨年7月30日に供用が開始された(東峰部落住民の命の森であった東峰の森を破壊し巨額を投じてつくったものである)東誘導路がまったく無用の長物になってしまったのです。
そして着陸してきた航空機はすべて旧来から使われてきた誘導路(右写真右端中央部の「へ」の字誘導路)を使って南にあるターミナルビルに向かっています。この誘導路ではジャンボは使えないと言われてきましたが、何ともなくジャンボも使っている上に、ご存知のように、世界の航空会社は採算性の悪いジャンボは廃止し、中型機のB767や小型機のB737、あるいは新型の中型機に移行が始まっている傾向にあり、世界でもっともジャンボを保有する日本航空に対して、「そんなものを大事に持っているから破綻するのだ」と揶揄されているのです。これでは、第3誘導路を建設する理由など、どこにもありません。しかも、200億円もかけてなど・・・。
写真下の方、中央部に旧の小見川県道が地下道化されることが示されています。この道路は、もともとある誘導路も地下道で下をくぐり、東誘導路のところでまたまた地下を潜ります。そして現在の小見川県道は、A滑走路の誘導路、滑走路の下を地下道を通って作られ、暫定滑走路も、写真中央左の白い部分で地下にもぐって東峰十字路にでます。また、横堀の小屋が空港敷地の中にあるため、近づくために道路(農道)に見合わない立派な地下道が、1昨年末作られました。「万歩」譲って、第3誘導路を前提とするならば、市東さんの営農道路であり、宅急便など一般道路としての機能を果たしている団結街道は、道路法に照らしても、閉鎖は許されず地下道化すべきなのです。ここに、成田市議会の、現状を精査せず、道路閉鎖が住民の生活にどのような影響を持つかを調べようともせずに閉鎖を決定した、重大な誤り、犯罪があります。
そこには、ただただ市東さんに「農業を辞めろ」、「住む所じゃない」「出ていけ」ということのために団結街道の「閉鎖」が決定されたと断じざるを得ません。市民の生活を守り、農業を守るべき市議会、市長が、このような市民の生活を破壊することに手を染めること自体が到底許されません。(左写真は、市東さんの自宅の前から見た、閉鎖されるとされる部分〈赤い部分〉=「週刊三里塚」第798号より転載)こんな理不尽なことがまかり通ってはなりません。
昨日の記事に書いたように、左上の写真の右側にある作業所を起点に、4つの畑を細かく回りながら、いろいろな作業が行われます。ここから北へ車で数分のところにある畑に行くにも、3倍以上の距離を周り(右上の写真参照)、しかも、成田市への抜け道の県道のため通行量も多く、時間帯によれば結構渋滞する道路で、時間がかかる上に、トラクタ―で行くには非常に危険が伴います。営農活動への妨害が目的であることは明らかです。正に「一片の道理」もありません。
すでに当ブログでも暫定滑走建設、供用開始、北延伸の1980年代以来のこの30年近い歴史すべてが、空港計画として何の整合性もないまま、ただただ東峰、天神峰部落住民の叩き出し、農地強奪の「つぎはぎだらけの政策」のオンパレードでした(4月14日付記事http://kanjitsu-sanrizuka.cocolog-nifty.com/blog/2010/04/post-b9b1.htmlをご参照ください)。
上空40メートルの飛行による轟音被害、東峰の森の破壊、空港施設への囲い込みによる営農への妨害。直近の誘導路の航空機の走行による騒音と排気ガスの被害、そして離陸機のジェットブラストと騒音は、行ったものでないとわからない凄まじいものです。右写真は、市東さんの自宅から100メートルあまりのところにある畑(左写真の道路の右側)に備えられた監視台ですが、前のフェンスが本来なら防壁にならなければならないのに、低すぎて、航空機の騒音と排気ガスは、素通りして市東さん宅に襲いかかってきます。
こうした住民の被害、生活破壊を、空港利権にしがみつこうとする姿勢の中から、放置するばかりか、今度は、市東さんの生活と営農を破壊し、追い出そうというものですから、成田市、そして空港会社の姿勢は断じて許されるものではありません。
そして、左の写真にあるように、第3誘導路は、市東さんのお宅と畑を完全に空港の中に閉じ込め、しかも100メートル足らずの距離からの轟音と排気ガス、そして振動で、市東さんの生活を破壊するものとなることは明らかです。しかも、24日に開かれる公聴会で出されている建設にともなう環境影響評価が、市東さんの家と反対側(西側)の取香部落のものはされているものの(それ自体、こういう場合のアセスメントに共通の作るためのいい加減なものですが)、市東さんは、そもそも存在していないことになっているのです。こんなことが許せるでしょうか。5月24日(月)、国土交通省が開く第3誘導路計画にともなう公聴会など断じて許されません。
「へ」の字誘導路の致命的欠陥を何一つ解決することも出来ず、ただただ市東さんを囲い込み叩きだそうとする最3誘導路計画。しかも、暫定滑走路が着陸専用化されたことで、必要性すら失った第3誘導路計画に怒りの声をたたきつけ粉砕しようではありませんか。
団結街道閉鎖実力阻止、第3誘導路計画粉砕をかけて、5・16現地闘争に総決起しよう!
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