援農と勾留理由開示公判 (5月25日)
5月25日、前日の公聴会粉砕闘争に続いて市東さんと支援の勾留延長理由開示公判が開かれるので、現地に残りました。前日の雨とうってかわった快晴。萩原さんに電話で尋ねると、当然のように朝から農作業があり、その後、産直の出荷をしてから裁判に行くと言われる。慌てて萩原さん宅に送ってもらい、ズボンや長靴などを借りて援農スタイルに。
先週金曜に収穫の終わったキャベツの畑(清水の畑)で、キャベツをひっこ抜いて落花生を植えることが出来るようにするのだそうです。「富夫さんがいない分お手伝いしないと」と思い畑に向かう。裁判で仕事を休まれた同盟員の伊藤信晴さんも来られ、現地支援の皆さん3人と。萩原さんはすでに始めておられた。鎌をキャベツの根の下に突き刺して引っこ抜くのですが、なかなかうまくいかずにキャベツが切れてしまい笑われる。そのうち慣れてきたのですが、足許が柔らかい土の上で踏ん張るので、力がいる。写真の右側がキャベツが残っているところ。左側が、萩原さんがトラクターで掘り返されたところ。写真でも萩原さんが、キャベツを抜いたところをトラクターで掘り返している。後はきれいに。トラクターって凄いなぁと思わず見とれる。ほぼ1時間。最後はふらふらに。2日経った今も足腰、腕が痛いです。
終わってから、一休みしてお茶を。そして出荷作業です。私はスナックエンドウを入れて行く担当。そして終わって片付けを手伝って、昼食。着替えて、萩原さんなどと一緒に乗せていただいて千葉地裁に。10人近い「市東さんの農地取り上げに反対する会」の皆さんを始め100人近い人が駆けつけている。何と、傍聴席は16人分しかないとのこと。裁判所の中に私服警官がうろうろ。しかも法廷前にはものものしい廷吏の数。荷物持ち込み禁止、携帯電話は預かる。その上金属探知機で身体検査。思わず「なんじゃ、これ」と思う。その上、法廷の前で10分以上待たされてやっと入ったら、市東さんと支援の人がもう被告席に着いて、思わず声をかける。裁判長も席に。(法廷の中では写真が撮れないのがほんとに残念!)
法廷では約2時間、弁護士の皆さん(4人)が、非常に判り易く勾留理由を尋ねられた。しかし、遠藤裁判長は、ほとんど答える必要はないと拒否。葉山弁護士から、そもそも「器物損壊」されたという看板そのものが、NAAごとき民間企業が勝手に「私有地だから迂回してください」などと看板を立てること自体が道交法などに違反した違法物件であり、この事案はそもそも犯罪を構成していないのだということを指摘した。一瀬弁護士や浅野弁護士からも、繰り返しどういう看板だったと認識しているのかと問われるが答えない。警察が証拠物件として関係ない2枚を含めて3枚の看板全てを撤去して、現場には何も残っておらず、今日の段階でも自由に車が行き来しているということが、この看板の違法性を示していると喝破されても沈黙。当然にも傍聴席は最初から「裁判長!答えろ!」などの怒りの弾劾が行われた。開廷された直後に反対同盟の太郎良さんほか2人が暴力的に退廷させられたのに続いて、萩原さん、鈴木加代子さん、支援がもう1人と6人も退廷。16人のうち10人しか残らない。傍聴を求めて100人もの人が来ているのだから空いた席に入れろと言っただけで退廷ですから。
勾留の理由とされた「証拠隠滅のおそれ」については、すでに現場から警察がほとんどのものをもちかえり、この程度の事件で何が「おそれ」なのかと追及。なんと「関係者と・・・」言う。「関係者」とは反対同盟の市東さんが警察や空港会社と話し合って証拠隠滅を図るということらしい。何という理由か!また、「逃亡のおそれ」については、わずか1万6千円程度の「罪」だからと、市東さんが逃亡すると言うのか! 農地死守、何があっても農地を守り、天神峰にとどまると市東さんが闘っているのは全国に知れ渡っていることだと怒りを込め一瀬弁護士が明らかにし、裁判長は三里塚闘争そのもの、この事案が起こった背景というものを認識しているのかと断罪。しかし、遠藤裁判長は沈黙。
しかし、鈴木加代子さんを退廷させたあたりから、裁判長は終始下を向き、あるいは不安げに周りを見回す。そして傍聴席からの怒りの声にも最初の居丈高な態度は何処へやら、指差すものの「退廷」とは叫ぶことが出来ない。明らかに弁護団と傍聴席に圧倒されている。「検察官の言われるまま、手先になっているのか!」という指弾にも下を向くだけ。しかし、自らの犯罪的な役割にしがみついて法廷を進めた。本当に怒りが沸き起こる。市東さんと支援が、最後に「何か言いたいことがあるか」と言う裁判長の誘いに対し怒りを込め「完全黙秘」を貫かれた。しかし、何のための「勾留理由開示公判」なのかという怒りが沸いてくる!それにしても、2時間叫び続けながら退廷させられなかった私は、何となく「かっこ悪い?」と思わず思えるこの裁判は何なのだ!
閉廷後、残れる人は裁判所の裏口に集合。出てくる市東さんと支援を待った。異常な警備の状態で出てくるのがわかる。来た!来た! 警備の制止を吹き飛ばして車を取り囲み窓や車体を叩き、私たちからは見えないが彼らからは見える。手を上げ、手をたたき激励。3枚目(左)の写真が支援、4枚目(右)の写真が、市東さんが乗っていた模様。私は写真を撮るのに必死で近づけず。
しばらく廷吏たちともめながら激励を行い、そのあと全体で報告集会を行った。左写真は葉山弁護士が説明しているところ。あと3人の弁護士が報告し、北原さん、萩原さんから挨拶があって、最後に団結ガンバローを行って、散会しました(最初の写真)。
萩原富夫さんへの10日間の勾留決定弾劾! 市東さんと共に直ちに釈放しろ!
最新の「農家だより」によれば、萩原富夫さんにも10日間の勾留がついた模様。これまた、昨日のブログで報告した通りまったくのでっち上げ、不当逮捕。にもかかわらず、10日間の勾留。ふざけるな! 断じて許されない! 市東さんへの25日の「勾留理由開示公判」で明らかにされたように、全くでたらめな、ありもしない「証拠隠滅と逃亡のおそれ」が理由だろう。しかも、富夫さんは不当な暴力的デモ規制に口頭で抗議していただけではないか。その彼を暴力的に拉致し、逮捕したのは成田署ではないか。断じて許されない! 皆さん! 抗議を集中しよう!
市東孝雄さんといい、萩原富夫さんといい、これらの不当逮捕と勾留は、ただただ三里塚反対同盟の破壊と三里塚闘争の解体を狙った攻撃だ。直接的には、支援の一人を加え、現地の営農態勢への破壊的な攻撃だ。本当に許せません! みなさん。とりわけ関東のみなさん。一人ずつでもいい。現地の営農への具体的な応援をお願いします。特に、月、火、木、金の出荷のおりの収穫と出荷作業への応援をよろしく。詳しくは現地にお問い合わせください。
| 固定リンク
「たたかいの報告」カテゴリの記事
- 市東さんの所での座り込みに参加して(2023.01.21)
- 市東さんの農地を守ろう! 現地決戦に参加して(2022.12.15)
- 11・28 耕作権裁判傍聴報告 証拠隠し許さず 審理を尽くせ(2022.12.05)
- 強制執行許すまじ ー 11・27三里塚報告(2022.12.03)
- 4・25耕作権裁判報告 空港会社の証拠・証人隠しを追求(2022.04.29)
コメント