首相官邸前座り込み行動 (4月6日)
沖縄の普天間基地即時閉鎖、県内新基地建設反対の声を踏みにじり、政権としての公約を破棄して、今、政府原案が「辺野古陸上案」と「勝連沖埋め立て案」であることは、県内タライ回しであり到底認められるものではないと、一昨日の当ブログにも掲載したように、昨日の6日から9日まで、首相官邸前、国会前での座り込み抗議行動が始まりました。 上の写真は、昨日午前、首相官邸(正面の建物)前で繰り広げられた抗議集会の様子で、この段階で150人を超える人々が、沖縄から、全国から集まられました。
この日、一日の進行を日本山妙法寺の僧侶の武田さんが行われました。この日請願を行う3人が先ず登場して決意を述べられました。
最初は金城実さん(彫刻家・右写真)です。金城さんは、「不当な仕打ちを受けてきた歴史を背負って、沖縄県民の五感をもってしっかりと見つめている」と、400年前の薩摩による支配以来の歴史と、佐藤栄作による密約問題を糾弾しながら、「政府は甘く見るな!」「第4の琉球処分をするのか!」と弾劾しつつ、「蟻が象を倒すようなもの」と勝利への確信を語られました。
次に立った知花昌一さん(読谷村議・左写真)は、基地のない本土並み返還を求めた闘いをもの凄いエネルギーを投入して闘ってきた歴史と、なくならない基地と米軍犯罪の現実を訴えられた。そして自らの闘いで確かに「ゾウの檻」は取り戻したが、代わりに45億円の日本の税金でキャンプハンセンに新しい施設が作られたことを糾弾し、SACO合意は何だったのかと糾弾。そして沖縄のほとんどの自治体が県内移設に反対し、4・25、10万人の県民集会を迎えようとしている。「最低でも県外」が公約である政府が、4・25を待たずに政府案を出すことを許さない。ヤマトの人々に一緒に座り込んでほしいと呼びかけられました。
3番目に知花盛康さん(読谷村農業従事・右写真)。盛康さんは、50数年前の宮森小学校に米軍のジェット戦闘機が墜落し、17人の子供などが亡くなった、あるいは沖縄国際大学への米軍ヘリ墜落を語られ、命と財産が脅かされている現実を訴えられました。そして米軍が、ベトナム戦争、イラク戦争で多くの人々を殺してきた軍隊であり、沖縄県民を守る軍隊ではないと断じられ、「アメリカの基地はアメリカに持っていけ!」と訴えられました。
続いて、この間、基地の移転先として急浮上した300万坪もの巨大な「与勝沖(勝連半島沖)海上埋め立て案」に反対している住民の代表が、昨日の政府交渉、この日の昼からの「院内集会」の中から駆けつけ、つい最近とった海のサンゴなどの写真を示しながら(左写真)、「与勝のサンゴは死滅している」などという宣伝は許せないと弾劾された。そして「あの戦争で故郷は酷い被害を受け破壊されたが、海によって私たちは助けられた。海は私たちの宝であり、命です」と訴え、この日に始まる闘いが「沖縄だけの問題ではなく、日本全体の問題だ」と訴えられました。
その後、激励に駆けつけていた国会議員、山内徳信参議院議員、糸数慶子参議院議員、服部良一衆議院議員の3人のうち、山内さん、糸数さんから挨拶が行われました。
総理府へ請願を届ける時間になってしまい、集会をいったん中断して、知花さんお二人と金城さんを先頭に首相官邸の前にある総理府に。ところが、何と扉の前から中に入れようとしないではないか。 昌一さんを先頭に「憲法16条の請願権に基づいて来ている国民に何という対し方だ!」と怒りの抗議(左写真・右の正面で下を向いているのが政府の役人)。しばらくの押し問答の末に、何と今度は扉の内側に場所を作って請願書を受け取ろうとする。皆さんの怒りは倍加し、「米軍犯罪を弾劾して抗議する私たちに対して、米軍でさえ、司令官が迎え、司令官の部屋で座って抗議を受けるぞ!」と弾劾する昌一さんをはじめ、金城さん、盛康さんがそれぞれ抗議されました。
慌てた役人は、相談に。大分待たされて、ようやく上司が来た。知花昌一さんから、あらためて内閣府の対応に対する抗議が行われ、ようやく申し入れ室に、私たちは案内された。それでも、「部屋が小さいので」とか「マスコミは代表して1社に」とかぶつぶつ言いだすが、委細構わず私たち10数人とマスコミ各社がなだれ込んだら、全員入れるではないか。(といっても、扉をあけ放したままにしてやっとという状態で、勝ち取ったのです。)部屋に入るなりビックリしたのは、「日の丸」がテーブルの上、中央に置いてあるのです。
ようやく落ち着いて、知花昌一さんから鳩山由紀夫首相にあてた請願書(「10.4.6沖縄申し入れ.pdf」をダウンロード)が読み上げられ(最初のうちに件の「日の丸」は誰かが床に落としていた)、内閣府に手渡されました(左写真)。そして金城さん、盛康さん、そして「ひめゆり部隊」の方から強い怒りの表明がされました。「政府が誤ると、沖縄の民衆の怒りはかってのコザ騒動を超えて爆発するぞ!」と警告を込め。
それから代表団は、待機してシュプレヒコールを繰り返しておられた皆さんのところへ戻り、金城さんから報告。最後に鎌田慧さんからの挨拶を受けて、首相官邸前での行動を終え、沖縄の皆さんを中心に「与勝沖基地建設に反対する」院内集会に100人余りが参加し、続いて記者会見。私たちは議員会館前で座り込みを続けました。
記者会見を沖縄の皆さんが終えて帰ってこられてから、賑やかに挨拶や、シュプレヒコール、そして知花昌一さんの三線に合わせた金城実さんの踊り(右写真)などが披露され(これは、9日まで毎日行われるそうです)、賑やかな、元気な抗議行動が、各所での交流を交えながら行われ、4時過ぎに終わりました。
みなさん。国会前に駆けつけようではありませんか。そして、4月25日、沖縄・読谷運動広場での県民集会に駆けつけよう!
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