関実旗開き 萩原進さんからの訴え(その1)
おめでとうございます。
まあ、毎年、毎年、決戦、決戦という言葉で言っておりましたけれど。まあ、声を上げるだけじゃなくてね、今の政府の姿を見てもね、警察、検察のクーデターという状況を醸し出しているわけですよ。政権を取った民主党にしてみれば、ほんとによちよち、よちよちしたふらふらな状況の中で支配しているような状況があるわけですね。だけど彼らも、支配するためには、政権を維持するためには、民衆をなだめたり、すかしたり、そういうごまかしの政策をとりながら、一方で強権的な政策をもってくるということは目に見えている。 こういう時だからこそ、闘うものに対しては文字通り強硬な姿勢を持ってやってくるだろうということが考えられる。
また、我々が今まで予想している、常識で考えてるようなやり方では絶対にありえない。単に民主主義を守るとかいう形で平和主義的にやっていったんではつぶされるということが一方であるんじゃないかいう風に思うわけです。それが端的に沖縄の人たちに対する問題としてあるし、あるいは弱者と言われる、差別される人たちや老人や子供たちのところにも現われているし、何よりも労働者階級においてもう資本が労働者を食べさせられないというところまで行きついているわけですから、そういう中で我々、関西とか三里塚を闘っているものについては今まで以上のやり方でやってくるだろうということが予想される。
予想されるんじゃなくって、正に三里塚にとってみれば、昨年の10月の三里塚の全国集会以後、本部裁判でなんとしても反動判決をやり抜くんだという意志の下に、強行的に一切の裁判の進行状況を破壊して、一気に判決だという形をもって、次の市東さんの農地強奪の裁判に向かっていくというやり方をしてきたのが、本部裁判のやり方です。こういうことがあらゆる裁判制度の改悪にのっとってありますけれど、我々は、この三里塚の裁判の闘いを通して今の裁判制度そのものを訴え、人民の決起を図っていく。
裁判そのものは向こうの土俵ではないのかという言い方がされますけれども、確かにそうです。だけども、向こうが仕掛けた闘いを利用して、少しずつさせるようなやり方は絶対にあり得ないし、ましてやその内容自体が今まででは考えられないようなやり方でやってくるわけですね。市東さんの裁判をとってみれば、農地法、いわゆる農民を守る、農村を守る、農業を守る法律を逆手にとって農地を奪い取っていく。あるいは金さえ払えばいいんだというかたちで、民法で土地を取り上げていく。そして本部裁判において、そこに我々の権利があるにもかかわらず、成田治安法をかけさせている。あそこに住んだらだめなんだという、3キロ以内に闘うものは住んではいけないなんて法律のもとに閉鎖して、しかもその土地を、あるいは建物を今度はぶち壊すんだということが出来なかったものであるから、獲ろうという形で、裁判所が今度は代執行を行っていくというね、そういう反動的な形をして出てきているんですね(左写真が、昨年10・11での天神峰現闘本部)。
55年体制の崩壊の中で、いろいろな意味合いがありますけれども、今までの自民党政権が崩壊して今日代わったわけですけれども、決してそれは政治や社会が変わるわけじゃなくて、今までの流れの先を、民衆をそこにとどめておいていいのかどうかが問われる時代に入ってきて、しかもそれをも突破してやり抜くということを対象化するかどうかが問われる時代に入ったわけですね。それが今の時代であるし、それをやるためには、支配する側は、そういうものに対して闘うという者をつぶさなきゃならないというところに入ってきた。
本来ならば、成田の空港なんかは見直しの対象の最たるものなんですよ。何兆円もつかって、40年も経ってね、何十人もの総理大臣が変わって、そしてここにきてまだ出来上がらないなんていうのは、もう断念して、解消しなければならんですね。それにもかかわらず、決定的に遅れた航空宇宙産業を日本としては建て直さなければならないという意志の下に、アジアの中で日本の位置を強固に築いていくという意志の下に、「ハブ空港」などという形で言ってきたわけですね。そうすると地元の経済団体、自治体は浮足立ってきたわけですね。今までは作られた成田空港が「ハブ空港だ」と言われてきたんだけれども、競合的には羽田が有利だという形で羽田がでた途端に、成田の空港圏における各自治体が自分たちの利権がぶっ飛ぶというところで、われわれの農地を差し出す、我々の闘いを差し出してまでも3本の誘導路を作ってくれ、3本目の滑走路を造ってくれと、今まで24時間化出来なかったけれど、それに一歩でも近づくために時間制限を撤廃して、もっと増やしていいんだと。もう考えられないような言い方をもって、我々地元住民を支配者に差し出すというね、そういう話まで出てきたわけです。
これは許し難いものであって、逆に言えば、我々闘う反対同盟がなかったら、もう24時間空港が実現されて、北は利根川流域から南は太平洋まで空港領域にガッポリと拡大されて、文字通りのハブ空港化として成田が展開している。騒音とか何とかそんなものは言わせない。そこに居るものが悪いんだと。そしてそれに反対する者はどんどん潰していく。そういうやり方が今、始ったんですね。
これはある意味で、もう内戦ですよ。そういう形ではね。そのためにはどうするのだという形で、いろんなものが出てきましたけれど、やはり我々は今まで通り原則的にこれをもって闘い抜く。そして何よりも、我々だけじゃなくって、関西の地でも出てきましたでしょう。先ほど出ましたけれども、沖縄の代替え案だとか、そういう形である。やはりそこには軍事という問題が存在して、しかもそれを遂行しなきゃあならんと、そいうところでしか生き延びられないという今の支配者にとってみれば、これは何が何でもかじり付いても行かなきゃならんと、アジアの盟主としてそれをしなけりゃあならんと、そのための空港であり、そのための港湾であり、そのための産業であると。そして、そのためには、いろんな人たちへの弾圧や強制を醸し出していかなければならない(右上新聞記事は反対同盟ブログより転載)。
であるならば、今までと同じような闘いではなく、文字通り全国の中でこのように闘っている者たちが手を取り合って大きな渦となって闘い抜いていかなきゃならんのじゃないか。これを我々としては訴えたいわけですよ。 (明日に続く)
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