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2010年1月 3日 (日)

沖縄をヤマトの中で闘っていこう

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 昨日、大阪駅前で毎週土曜日に行われている「辺野古に基地を絶対につくらせない大阪行動」の署名活動に参加して、ビラをまいてきました。写真は、ジュゴン(勿論ぬいぐるみ)を中心に盛り上がる子供たちです。辺野古の座り込みに応えて04年8月から毎週、大阪駅前で辺野古の基地建設反対を訴え、これまで4万筆以上の署名を政府に提出してこられました。また、この活動を紹介した本「辺野古の海をまもる人たち―大阪の米軍基地反対行動」(田中佑弥編著、東方出版)が昨年末出版されています。といっても、私は、2度目の参加でしかありませんが・・・。今日も、みなさんは難波で、署名の訴えを行っておられます(行けなくてスミマセン)。

 さて、年が明けても普天間基地「移設」問題が新聞紙上をにぎわしています。ある意味では風が吹いています。今年こそ、基地撤去の闘いの転換点としたいものです。そのことが同時に三里塚に、岩国に、そして米軍再編反対の闘いに大きな転機を作ることにもなります。09524

 普天間基地は、右の写真でわかりますように、密集した家並みの中に基地があり、誘導灯などが町の中にある正に航空法から見れば違法状態です。基地で繰り広げられる演習は、凄まじい騒音をはじめとした生活破壊を住民に強制しています。04年8月、沖縄国際大学(写真の青い屋根の右側です)で起こった米軍ヘリ(岩国の海兵隊所属のCH53D)の墜落事故は、破片が周辺一帯に飛び散り、住民に死の恐怖をさえ味あわせたのです。死傷者は出なかったものの、直後から燃える機体を前に消防署も警察も米軍に阻止されて近づけなかったというひどいものでした。ここに「日米地位協定」の現実があります。こんな生存権さえ無視した基地は「どこに移設するかどうか」ではなく、直ちに閉鎖をこそ日本政府は要求するべきなのです。ここに、鳩山政権の根本的な間違いがあります。

 この普天間基地移設を口実に進められてきた辺野古新基地建設へむけた動きは、明治以来130年間一貫して繰り広げられてきた沖縄を差別してきた歴史、「沖縄への核持ち込み」の密約が明らかにされたように、戦後の平和と繁栄の代償として沖縄の全てを米軍の占領政策に売り渡し、返還後の在日米軍基地の75%が沖縄に押しつけられるという差別政策そのものとして押し付けられようとしています。「沖縄は戦略拠点」なる虚構をおしつけ、戦後の日米地位協定と思いやり予算という世界にも例を見ない「厚遇」を手放そうとしないアメリカ政府、米軍と、そこでの日米同盟に巨大な利権をもつ日本政府との野合がその一切の根拠です。Photo_2

 ジュゴンが棲み、世界的にも貴重な生き物がいきいきと生息する、沖縄自体でも有数のサンゴの生息地でもある辺野古崎周辺、大浦湾(左写真)を埋め立てて、このような利権による巨大基地建設がどうして許されるでしょうか。

 また、この辺野古新基地に配属されようとしているV-22オスプレイ(右下写真)は、すでにイラク侵略戦争に投入された巨大な垂直離陸が可能なヘリコプターです。墜落事故が多いため「未亡人製造機」とさえ呼ばれています。このヘリコプターの離着陸訓練のために、辺野古からさらに1時間余り車を北に走らせた国頭郡との境のやんばるの森の中にある東村高江の集落の周りに巨大な離着陸訓練場がいくつも作られようとしています。V22 高江のみなさんはもとより、沖縄の多くの方々がこの建設の動きに反対しています。正に辺野古新基地建設反対と一体の闘いです。

 昨年末、読谷村では米軍基地キャンプトリイの米兵が酔っ払い運転で轢き逃げし、村民を殺しました。その米兵は、一度は警察の事情聴取に応じたものの、「取り調べへの不信」「人権」を理由に米軍は引き渡しを拒否しています。これが「日米地位協定」の現実です。知花昌一さんたち読谷村のみなさんは年末基地前の座り込みを行い抗議しておられます(詳しい状況は伝わっていませんが)。

 これらは、今の沖縄の現実のごく一部に過ぎません。こうした「日米安保体制」「日米地位協定」を根拠とした75%もの基地が沖縄に差別的に押し付けられている状況の上に私たちヤマトの平和が、暮らしが築かれているということをどう思うかということなのです。09118_2

 昨年11月8日、沖縄では、まさに超党派で2万1千人が結集して「普天間基地国外移設、辺野古新基地建設反対」を掲げた県民集会(左写真)が開かれました。東京や大阪であれば数十万人が結集した集会ということです。この沖縄のみなさんの怒りの声を私たちのものとして、冒頭に書きましたように、明らかに風が吹いています、ヤマトの地から、沖縄基地撤去の闘いを、日米安保体制粉砕、米軍再編反対の闘いを新しい年、やり抜こうではありませんか。

 1月30日、東京の日比谷公園野外音楽堂で、「普天間基地はいらない 新基地建設を許さない 1・30全国集会」が呼び掛けられています(午後2時開会)。一人でも多くの皆さんが、この集まりに結集されることを呼びかけます。

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