今年最初の産直野菜が届きました
今週の三里塚の産直野菜が、さきほど届きました。今年最初です。
里芋、三浦大根、じゃが芋、ニンジン、小松菜、チンゲンサイ、カブの7品です。今日の「便り」にありますように、12月の高温多雨で、小松菜の大きいこと。
三里塚から産直野菜をとってみようと始めたのが一昨年11月。ようやく一年余を過ぎて、テンポなど、少しずつ分かって、慣れてきました。
「市東さんの農地を守ろう」ということが最大の切り口ですが、この数年、三里塚闘争に関わる中で、FTA(自由貿易協定)、農地法改悪など、農業問題に気づかざるをえませんでした。農業破壊、農民切り捨てという政策が背後にあるから、こうも理不尽な三里塚農民への成田空港政策おしつけがまかり通っているのだということを感じたのです。
三里塚農民の営農を支えたいという思いが、援農を繰り返す中から生まれました。そして産直野菜をとおした生産者と消費者の交流を通して、農業問題を自分たちの問題として取り組んでいきたい。これが一昨年、産直運動を始めたきっかけでした。しかし、「無農薬・有機栽培の野菜だから健康にいいですよ」だけでは広がらないだろうとは思っていました。よくいわれるように、産直運動の基本は「地産地消」です。生産者と交流するにも、遠すぎて現場で農地に、農業に接することが出来るのはごくわずかの人です。そして、昨年夏前に起こりましたが、サニーレタスが、わずか一晩の輸送の過程で「溶けて」しまいました。理解できない消費者からは、当然ブーイング。
去年は豊作だったごぼうが年を越しても送られてきました。ところが今年は、今日の「便り」にもありますが、無理なようです。しかも「1回作ると5年は同じ畑には作れない」そうです。「農作物は輪作を嫌う」とは聞いていましたが。もちろん輪作できる、荒れ地に強い作物もあります。そうした個々の作物の属性を踏まえながら、50を超える作物を作ることのむずかしさ。しかも「無農薬・有機栽培」なのですから。現場に行けば分かりますが、夏場の雑草の問題はもとより、虫が異常発生した時の凄まじさなど、生き物を相手の仕事ですから大変です。ですから「換金産業」として市場経済の中で営農をしている農家は、有機農業でも単品生産を志向します。洞爺湖サミットの折に訪れた北海道の農地で、ジャガイモなど単品が驚くほどの広大な面積で作られていた事を思いだします。
萩原さん、市東さん、鈴木さんが、それぞれ2町足らずの農地で、50品目もの農作物を作り、消費者に産直の野菜だけで一年の食生活を組み立ててもらいたいと必死で頑張っておられる営農の中に「農業は、本来家族農業でないとだめだ」という強い思いがあります。この農業が「生産性至上主義」とはなじまない性質を、私たちは今一度、私たちの闘いの中でしっかりと受け止めたいと思います。少なくとも「農業は、封建制の遺物」などという言葉でお茶を濁し、新自由主義者たちがスターリン主義の集団農業に学んだことに屈服してしまっている一部の人たちの在り方に本当に怒りを覚えます。「三里塚は日本農民の先頭に立って闘う」と、反対同盟が言うとき、こうした農業のもつ本質的な問題をも引き受けて立っておられるということを受け止めるべきでしょう。
こんなことを想いながら、今年も三里塚との産直運動を少しでも関西で広げていきたいと思います。みなさん。取り組んでください。
詳しくは、関実事務局までお問い合わせください。電話 0799-72-5242、または メール kanjitsu_mail@yanhoo.co.jp (これをクリックしていただければメールできます)。お気軽に。
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