関西空港の軍事使用を許すな!
10月17日、朝日新聞の「経済気象台」という株式記事の中に「関西空港再生論」なるコラムが掲載されました。膨大な負債を抱える関西空港の「有効活用法」として、沖縄の基地を関西空港に移設しようというものです。直後にこれを支持する声が同紙の「声の欄」にも。
ところが、関西空港の補給金160億円が凍結されるという、関西空港の存続が危ぶまれる事態の中で、左のような記事が日刊ゲンダイに掲載され(11月17日)、国民新党、社民党などで国会論議として論じられていることが明らかになったのです。おまけに、国土交通省では以前から検討されていたとも。
新空港反対東灘区住民の会は、1971年、神戸沖が関西空港の最有力候補地とされる中で、「軍事空港建設反対」を掲げて結成されました。1990年、神戸空港建設への動きが新たに始まる中で、「神戸空港反対」を掲げ、関西空港反対闘争、三里塚闘争とともに今日まで闘い抜いてきました。
そうした意味で、この関西空港への米軍基地の移設論議に当然にも強く反対します。
沖縄の基地撤去の闘いとともに
私たちは、この38年にわたる闘いの中で、常に沖縄における基地撤去の闘い、普天間基地の県外移設、辺野古新基地反対の闘いを全面的に支持してまいりました。私たちが三里塚闘争を全力で闘い抜いていることこそ、沖縄に連帯するヤマト(本土)の反戦の闘いとしてという意味合いが強くありました。
しかし、日米安保反対闘争が、60年安保闘争、70年安保・沖縄闘争を本土で十分に発展しえず、沖縄の皆さんに今日なお、日本の米軍基地の75%を強制し続けているというこの現実があることもまた厳然としてあります。しかも、日米安保条約60年を来年に迎えようとしながら、米軍再編を軸とした新たな日米軍事同盟の強化が、よりによって自民党政権を打倒して生まれた民主党政権によって進められようとしているという事実があります。
この厳しい現実に抗して、沖縄県民が、この11月8日、2万1千人の結集によって勝ち取られた県民集会で示した意志とともに、私たちは、今こそ普天間基地の撤去、辺野古新基地建設反対の闘いに立ち上がって突破していきたいと決意を固めております。それは、日米安保体制を粉砕し、米軍再編をこのアジアで食い破ることからだと考えております。三里塚闘争の勝利もまた、そうしたうねりの中から実現できるでしょう。そういった観点から、私たちは米軍再編の中で目論まれている関西空港の軍事使用に強く反対します。
2005年、すでに陸上自衛隊はイラクへの出兵に関西空港を使いました。私たちは、こうしたことを二度と許さず、関西空港への沖縄の米軍基地の移設が「関西空港の活用」だなどという暴論に強く反対します。沖縄の皆さんとともに闘おう!
(新空港反対東灘区住民の会発行「おしらせ」第78号より転載)
この記事が書かれて以降に、橋下大阪府知事がこの問題に関連して、「普天間基地の一部機能を関西に引き受けるなら神戸空港が適している」と発言して物議を醸しています。1975年以来、神戸港の「非核神戸方式」を定着させ、30年以上にわたって、米軍艦船の神戸港への寄港を拒否し続けてきた私たちは、それが何であれ、神戸空港の軍事使用に絶対に反対します。
沖縄のみなさんの基地撤去の闘いに連帯して、私たちは「神戸の町を基地の町にするな」を合言葉に頑張っていきたいと念じております。とりわけ、神戸市が、戦前戦後を通して、軍需産業の街、そして米軍基地の町として、第1次世界大戦以来町を発展させてきた、そして朝鮮人、中国人をはじめ戦前、外国人の強制連行を行ってきたその負の歴史にかけて、安保条約を破棄し、戦争を、軍備を拒否した国として進んでいくことをこの町で勝ち取りたいと願っております。明治の早い時期から軍艦を建造し、今も、日本で唯一、自衛隊の潜水艦を製造している町だということを、みなさんはご存知ですか。私たちは、そんなことを想いながら、ルミナリエの喧騒を眺めております。
右写真は、我が家のランとサボテンが花をつけました。
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