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2009年10月16日 (金)

10・11三里塚 その4 労農連帯 農民アピール

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闘う農民を代表して  小川浩さん

 本日の三里塚の全国総決起集会に集まられたみなさん。三里塚とともに闘う農民より決意の表明をしていきたいと思います。

 先の衆議院選挙で、今まで自民党政権の温床であった農村部からも反撃が開始されました。07年の参議院選以来、もっと言えば新自由主義政策の中で、市場原理の導入の中で、農業と農村は本当にやっていけなくなりました。農産物の低迷、あるいは農業資材の高騰等々で、いくら自民党が大規模で行けと言っても、その大規模農家、あるいは専業農家自体がやっていけない事態がここ数年続いています。そうした農民の怒りが、先の選挙の結果として、自民党の大物現職大臣まで農村部で落選させるという、自民党政権を打倒する一翼を担いました。

 この間、市東さんが農地法で農地を奪われようとしていますけれど、6月にその農地法が改悪されました。それは、自公と民主党によって強引に改悪されたんです。今まで、戦後農政の根幹だった農地法が、農地法の第1条の耕作者主義を廃止して、企業が参入して、農家だけでは農業をやっていけないから企業にもできるように農地法を改正するんだという形で、農民を農業から追い出して、企業が自由に農業に参入できるような農地法に改悪しました。

 民主党に政権が交代したわけですけれども、じゃあ、この民主党に我々は期待できるかというと、まったく期待できないと思います。選挙中でも、民主党の農政は、日米のFTA締結、あるいは今、東アジア共同体構想とか言ってますけれども、 農民に夢を与えるような、農家の戸別所得補償方式を導入するというようなことを言ってますけれども、民主党の本音は農産物の完全自由化です。日米FTAに限らず、すべての国とEPAやFTAを結んで貿易の農産物の完全自由化、それが狙いじゃないかと思っています。農家には所得補償というんだからいいんじゃないかというのがありますが、それが本音じゃないかと思います。

 今まで、自民党政権の中で農家はやっていけなくなったんですけれども、民主党の農業政策、あるいは農地制度はどうなるかというと、民主党は例のマニュフェストの中で、今までの耕作者主義、非常にあいまいな形で残してるんですけど、基本的には今までの耕作者主義を廃止して、「土地を所有する農民は耕作する義務がある」と、こういうようなことを言っています。今、日本の平均農家の耕作面積は、7割以上が・・・一番多いわけです。じゃあ、農業だけで食って行けない人はどうすんのか。耕作をしても、採算が合わない。そういう中で、埼玉県一県にあたる耕作放棄地が全国にあると言われてますけれども、そういう農民は農地を所有できなくなる、裏を返せばそういうことだと思います。091011_5

 ほんとに民主党政権になって、どこがどう変わるのか、これから注意して見なければわかりませんけれども、今回の政権交代というのは、結局自民党がいつまでも続くと思っていたのが倒されて民主党に代わった。このことは、これで終わりじゃなくてね、これから農民や労働者が自らの力によって政権を変えていく、あるいは自分たちが政権をとっていく、そういう政治的な大流動化、激動の始まりと言って過言ではありません。

 そういうことで、我々、これから、まだまだ戦前や戦後の農民運動から見れば、三里塚が43年間、国家権力と必死になって闘い抜いてきた、こうしたことから見れば、全国の農民が本当にまだ連帯できていない現実があるわけです。しかし、農民がこのまま永久に決起できないのかといったら、絶対そうじゃないと思います。今回の選挙を含めて、自民党政権ではダメ。民主党政権でも農民は生きていけない。そういう事態の中で、農民はどうするのかといったら、結局、三里塚のように闘わざるを得ないという、そういう状況が必ず来ると思います。我々は、そういう意味で、今、決戦局面を迎えた三里塚の闘い、とりわけ市東さんの闘い、市東さんの農地を絶対に守る、農地法によって、市東さんの農地を絶対に渡してはならない、いうようなことを何としても全国の農民に訴えて、何としても農民の決起を勝ち取っていきたい。

 今日の闘い、まだまだ我々の戦線は人数的には少ないんですけれど、今日を出発点に、萩原さんが言ったように「今たたかわずして、いつ闘うのか」ということを肝に銘じて、三里塚の43年間の闘いの中で培ってきた動労千葉との闘い、農民が本当に未来を切り開くには労働者と共に決起して闘い抜いていく、こういう陣形を何としても作っていきたいと思います。

 この秋から来春にむけた三里塚のほんとに切迫した状況の中で、我々農民としても共に闘っていく決意を明らかにして、共に頑張っていきたいと思います。ありがとうございました。

 

農民アピール   反対同盟・鈴木謙太郎さん

 10・11全国集会に結集されたみなさん。ご苦労様です。091011_4

 三里塚は、いよいよ決戦の秋に入りました。本部裁判においては11月最終弁論、年内にも反動判決を下そうとしています。市東さんへの農地取り上げ問題。これは、今の農家にとっては重大な問題です。

 市東さんは「私は、この畑で野菜を作り続けることに生きがいを感じる。だから、ここに住み、畑を耕していきます」と。市東さんが農業を続けていくことを、反対同盟は一丸となって守り、闘っていきます。

 今秋、三里塚は代執行以来の決戦の秋に入ってきました。10・22、北延伸前倒し供用、市東さんの家や畑を囲い込む第3誘導路建設、本部裁判、市東さんの3つの裁判。重大な局面に入ってきました。

 あらためて農地死守、実力闘争で闘う決意を明らかにしたいと思います。

 最後に、三里塚が勝利する道は、動労千葉と闘いとった労農連帯と、沖縄や関西をはじめとする幅広い市民運動、住民運動の発展にあると思います。全国の闘う労働者、農民、学生、障害者、すべての皆さんを三里塚に集めて、本当に世の中を変える力を持った三里塚闘争にしていきたいと思います。

 以上です。

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コメント

「2009年 このままでええの?! 日本と世界―10・18反戦・反貧困・反差別共同行動in京都―」に参加する全ての皆さんへ!
京都は、前原誠二国交相の地元です。国鉄1047名解雇撤回闘争のもう一つの現場です。沖縄・辺野古基地建設反対!のもう一つの現場です。成田の農民殺し、空港建設に反対!のもう一つの現場です。共に頑張りましょう。
民主党京都府連・前原誠二国交相に、強く要求しましょう。
(京都市中京区御池通間之町東入高宮町206 御池ビル2F
TEL.075-241-4777|FAX.075-211-1280   info@dpj-kyoto.net
デモ解散地点京都市役所の西側歩いて5分です。)

2009年10月17日
京都生協の働く仲間の会(パート、アルバイトなどの働く仲間も加入できます。)、
(連絡先=伏見東郵便局私書箱26号keizirou.hushimi@hotmail.co.jp)


要求項目
1,
国鉄1047名解雇撤回!国家的不当労働行為=憲法違反、労組法違反の労働組合潰しの犯罪を謝罪せよ!裁判所だって認めた!
2,
沖縄・辺野古基地建設反対!全ての軍事基地をなくせ!全軍事費を福祉に回せ!
3,
成田の農民殺し、空港建設に反対!市東さんの土地強奪をやめろ!
以上強く要求しましょう。

投稿: 京都生協の働く仲間の会 | 2009年10月17日 (土) 08時57分

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