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2009年10月10日 (土)

9・27三里塚関西集会 講演(その4)

米軍再編と日米安保体制50年を問う

 ― 日米政権交代で何が変わるか  (その4)

        講師  吉沢 弘志さん

 ここであらためてオバマ政権の、新たな軍事政権の特徴を確認してもらいたいんと思うんです。Photo そのことを裏付けることでもあるんですが、例えば私たち「パトリオットミサイルはいらない!習志野基地行動実行委員会」は、今年3月27日の朝鮮民主主義人民共和国の人工衛星発射に伴う飛翔体破壊措置命令にともなうPAC3部隊の展開というものに対して抗議の行動をいたしました(左写真がPAC3、防衛省HPより)。あれ以降、それ以前もそうなんですが、日本の軍事戦略はかってのような、旧ソ連邦相手ではなく朝鮮民主主義人民共和国の脅威ということをちらつかせていますね。04年12月の小泉政権の時の現在の防衛大綱でそこに中国がはじめて加わりました。朝鮮民主主義人民共和国の脅威、そして潜在的脅威としての中国ということが謳われているんです。つまり日本の現在の軍事展開、戦力の仮想敵国は朝鮮民主主義人民共和国と中国人民共和国であると。こうなってるんですね。それはアメリカとの軍事同盟があるんだから、アメリカもその線でしょうと言う風に考えると、これは大変な間違いです。

 日本という国は島国であるせいもあるのでしょうが、なぜか朝鮮半島がでてくると、とてつもない、こういう言い方は好きではないですが、「下劣な世論」というものがすぐに醸成されて、根強い差別意識なのですけれども、醸成されてマスコミなどもそれに乗っかってろくでもない報道をするものだから、すぐに朝鮮民主主義人民共和国が今にも攻めてくるという風な錯覚をされる方がいらっしゃるかもしれませんが、ちょっとまともに世界の軍事ということを考えてみるならば、朝鮮民主主義人民共和国が日本に弾道ミサイルを撃ちこむなんてことがあるわけがないんです。99.999%ありません。これは、日本政府、防衛省も文書で実は、はっきりと発表しているんですよ。なのに、なぜ、とおもうんですけれども、この方がやりやすい。

 こういうのも考えなければならないことなんですが、自衛隊と米軍で温度差はあると思うんですけれども、自衛隊はとりあえず朝鮮民主主義人民共和国と中国というのを射程においた戦力展開を宣伝していると。在日アメリカ軍も、朝鮮半島と中国を考えている。韓国に配備される予定のミサイル防衛も全部中国を向いています。北ではありません。中国に向けて配備されています。しかし、アメリカは本気で中国を敵に回す気があるのか。これは可能な限り、ないです。先ず考えてみるならば、先ず、日本の貿易収支を考えて見るとわかるのですが、輸出に関してはアメリカ1位、中国2位。輸入に関しては、中国1位です。アメリカ2位ですね。日本の経済にとっても中国は否定できない大きな存在なのですよ。アメリカにとっては、実はもっと大きな存在です。09927_4

 そもそも現在の国務大臣をやっているヒラリー・クリントンは、過激なまでの中国派といわれてるんです。なぜならば、彼女の大統領選挙戦の資金源。アメリカの大統領選挙というのは資金との闘いなんですね、オバマは5ドル、10ドルと供金してくれた人たちの熱意でなぁ~んて演説で言ってますが、巨きな企業から沢山献金してもらっていますよ、オバマだって。ヒラリー・クリントンも米国内の大企業からも献金してもらってますが、彼女の最大の資金源はどこかというと中国系企業です。ヒラリークリントンは、多額の資金を中国系資本から受け取っています。だからヒラリークリントンは中国に悪い顔は出来ないんですね。だから、就任後、初めてのアジア訪問で最初に日本に来て、例のグアム移転協定などをして、中国に行きましたでしょ。ほんとは初めに中国に行きたかったんですよ。

 今のオバマ・クリントン路線、および中国経済とアメリカ経済の関係を考えてみるならば、アメリカが中国を本気で敵国にすることができるわけがないですよ。これは世界経済の常識ですよ。であるならば中国と密接な関係がある朝鮮民主主義共和国も、本気でですよ、敵国とか、もちろん米軍の横須賀基地にあるトマホークの半分が朝鮮民主主義共和国に照準をロックされてますよ、ですけれども、本気で朝鮮民主主義人民共和国を敵国にするなんて気はほんとはない。だって、うがった言い方をすれば、世界の目を、アメリカは、朝鮮民主主義人民共和国や中国を敵国にしているけれども、ほんとはそうじゃない。むしろ、もっと悪いのが奥にいるんですよという国際世論を作りたいと言っても言い過ぎではない。

 悪いとこどこですかといったら、中東なんです。ですから、よくブッシュのイラク攻撃、アフガン攻撃は石油利権だと言われる。石油利権もあります。しかし、データーを見てみるとわかるとおり、アメリカは中東の石油にそんなに依存してません。日本とは比較にならないぐらい依存していません。中国の方が圧倒的にイランなどに依存してますよ。アメリカにとって、そりゃあ石油も欲しいでしょうが、あのアフガン、イラク、そして現在イランにつながってる、オバマ政権、イラクから撤退しアフガンを強化すると言ってますよね、アフガンやイランにアメリカの軍事の矛先を向けていく、このようにして世界の、アメリカの軍事戦略のバランスを中国でないんですよということを国際世論に訴えたいというのが、私自身が考えている「読み」なんですね。これは多くの軍事評論家も言ってるし、アメリカの軍事専門家もみんなそう言っています。日本は、なんか異常なまでに朝鮮民主主義人民共和国や中国へへんな敵対心を持っていらっしゃいますが、これは世界的にはありえない。09927_2

 こういう中で、これから、オバマ政権は、鳩山民主党中心の政権に対して必ずアフガンへの派兵というものを訴えてくるだろうと。こういう動きの中で、自衛隊も大きく編成されてくる。しかし、そのために、日本がアメリカにくっついて中東の方に戦力を強く出すという方向は見せたくない中で、とりあえず朝鮮半島有事や中国有事ということをにおわせている。そこに多額の税金を使いながら軍事演習も行われているというのが、地元習志野基地や成田空港ということがあると思うんですね。PAC3が習志野基地に配備される時に、名目は成田空港警備でした。成田空港警備は、有事の際に成田空港を軍事空港として使う際の軍事的な防衛です。しかし、アメリカは本気でそんなことが起こるとは考えていません。「コ―プラン5055」を作成のきに、アメリカは朝鮮半島から来るとして数百人でしょうというのに対して、日本は数千人と主張して、その違いが露わになっていますが、ここにアメリカの見方が見えてるんです。09927_5

 アメリカはとにかく中国との関係を持続させながら、軍事戦略の維持のために、とりあえず、これはどう変わるかわかりませんけrども、中東をいわば軍事的な攻撃対象としていく、そこに日本も組み込まれていくだろう。しかし、そのことをおおいかくすために、これを軍事的マヌーバー、ごまかしと言うんですけれども、朝鮮有事等々をちらつかせながら国内の軍事態勢を整えていくだろう。そこに習志野も成田空港も使われるだろう、関西空港も使われるだろう、最近PAC3が配備された饗庭であるとか白山であるとか、近くの自衛隊基地も動員されてくるでしょう。私たちは、それを誤魔化されないで、アメリカが本当に狙っていること、そして日本が本当にそれにくっついていくべきなのかどうかということを、政権が変わった今こそ、国民世論としてはっきりと打ち出し、単に日本1国ではなく、中国も、朝鮮半島も、そしてアジア太平洋地域全域の平和的な生存を超えた平和的な共生に向けて。

 鳩山が東アジア共同体と簡単に言いますけれども、共同体をつくるためには安全保障は絶対にはずせません。東アジア共同体の安全保障は、日本が要になるしかないんですよ。そうなるならば、従来の考え方から言うならば、日本の自衛隊の機能を強化するしかないわけで、こんな馬鹿げたことはないわけで、わたしたちは、平和を愛する市民として、そして平和憲法を持つ日本の市民として、憲法の精神にのっとって、そして私たちが平和に生きる権利にのっとて、アジア・太平洋域のすべての市民の平和的な共生に向けて、今の政権に対して、そしてアメリカの政権に対しても、しっかりとものを言っていく大きな運動のうねりを作ってなければいけないと思っております。

 その大きな一里塚として、三里塚の闘い、そして私の地元のPAC3の闘い、神奈川での米軍再編の闘い、岩国の闘い、そして何よりも沖縄の闘いがあるだろうと思います。沖縄は来年1月、名護市長選を迎えます、そして年末には沖縄知事選があります。この間の総選挙で、初めて沖縄県から自民党の衆議員が消えてくれましたね。この沖縄県民の想い、熱意というものを、私は大きく受け止め、連帯し、全日本市民の力でもって沖縄の闘いを支え、そして私たち地元の闘いを盛り上げて行って、アジア・太平洋の共生のために頑張っていきたいと思います。共に頑張りましょう。

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