« 今週の産直野菜(10月17日) | トップページ | 10・20 三里塚・市東さんの裁判 (1) »

2009年10月19日 (月)

にぎにぎしい「ハブ空港」論議の中で・・・

Photo  さる10月17日付朝日新聞の株式欄の上に、「経済気象台」というコラムに「関西空港再生論」なる駄文が、隠れるように掲載された。

 「あれだけ巨大な、完備した航空基地を日本の中心部に建設することは、もはや不可能」「沖縄の基地をそのまま関空に移転してはどうだろう」と主張する。そして「関空が国防の基軸となれば、今までの空理空論を離れて、日本の防衛論は地に足の着いて具体的な形をなしていく」と自慢そうに、その思いつきを語る。

 いかに駄文とはいえ、こうした「論」が公然と、それも朝日新聞に掲載されることに、関西空港の軍事使用に反対してきた立場から、怒りを込め弾劾する。いかに、元航空幕僚長・田母神が、「日本の核武装」を公然と表明して回り、ファシズム勢力の「在特会」が、襲撃的な排外主義の宣伝を行っている現在であろうとも。いや、そういう時代だからこそ、この駄文に隠された蠢きを断じて許してはならない。

 「平和憲法を死守すべきことは論をまたない」とそれらしく言いながら、「周りに軍備の拡張を進めている国家が存在することを考えると・・・確たる自衛力はもたざるをえない」とその論拠を明らかにする。自衛隊の存在から、解釈改憲によって進められてきた軍備拡張、世界第3位の軍事力を現在では保有するに至ったことを正当化する、戦後60年、使い古されてきた論拠でもある。こういう論は、デマによる脅威論を騒ぎ立てるだけで、具体的な事実をいつも示すこともできずに論拠とされてきた。これ自体が許されない。

 「沖縄基地の移転問題」に対する名案とし、「国防の基軸」という。ここに許せないインチキがある。「沖縄基地の移転問題」とは、普天間基地の移設問題であろう。これは沖縄における基地縮小などではなく、また普天間基地周辺住民の基地公害対策などでは断じてない。先日、鳩山民主党政権がアメリカで約束した「日米軍事同盟の強化」として言われた、アメリカの世界戦略に基づく「米軍の変革と再編」のための沖縄基地強化策を指している。「日本の防衛」は、完全な事実のすり替え、誤魔化しでしかない。日本軍=自衛隊は、今や米軍とともに世界のいかなる所へも、戦争による世界支配、アメリカによる支配のために出かけようとしているのだ。それゆえに沖縄、岩国、横須賀、そして三里塚の人々の「米軍再編」反対の闘いがあるのだ。私たちの関西空港の軍事使用反対の闘いもその一翼を担う。

 この駄文に目くじらを立てて言及をするのは、こうした駄文をこそっと出したきた朝日新聞そのものの「ハブ空港」論議をめぐる悪質なキャンペーンを感じるからだ。現在の前原国交相による「羽田ハブ空港論」を契機とした、日本の航空行政をめぐる論議の最大の根拠は、その巨大な利権をめぐる再構築への道筋であり、また日本の航空政策が「アジアゲートウエイ構想」(2006年)の軸に据えられているように、「米軍再編」と密接にからんだ中での道筋でもある。

 それゆえに朝日新聞資本が、意図をもってこの問題に深々と関わろうとする故のキャンペーンがはられ始めたと見据えても、あながち暴論ではないであろう。この記事の翌日(つまり昨日)、「耕論 日本空港三国志」と題した特集記事が出た。個々に論じることは控えるが、一つだけ出さざるをえない。「ふざけるな、でも議論の好機」と、かって三里塚闘争を闘い逃亡した石毛博道の主張が紹介されている。石毛は「闘争から話し合いに転換し、空港と住民の『共生』という理念を出したのは、旧運輸省の官僚です」と、自らの闘いからの逃亡、裏切りを正当化する論拠をあげている。Photo_2

 なら、石毛よ、今、三里塚現地で、暫定滑走路北延伸のこの10月22日の前倒し供用を軸に進められている事態をどう説明するのか。市東さんの農地を、農民を守るべき農地法を用いて取り上げようとし、島村さんをはじめとした東峰部落住民に110ホーンを超える爆音を強制しているのは誰だ! 市東さんの宅地と農地を第3誘導路によって完全に空港の中に囲い込み、たたき出そうとしているのは誰だ! これを説明してみろ。何が「信頼関係」だ。三里塚闘争への国家権力の暴力的な農民殺しの攻撃は、43年経った今も、何変わることなく継続され、しかも、反対同盟農民の不屈非妥協・農地死守の闘いによって、今現実に破綻し、追い詰められいるのは、国であり空港会社なのだ。これが現在の「羽田ハブ空港化」を引き寄せたのではないのか。

 こうした事実を報道機関として、つぶさに知りながら、前日の駄文に引き続いて、成田空港問題としてこうした石毛を引き合いに出す朝日新聞の極めて悪辣な意図を私たちは断じて許せない。

 こうした朝日新聞の画策、なによりもこの巨大な利権の前に蠢く前原国交相などの輩を断じて許さず、市東さんの農地を守り抜き、三里塚闘争を勝利し、関西空港の軍事使用を許さず、そして沖縄、岩国などの住民とともに、「米軍再編」を断じて許さない闘いを改めて確認したい。

 明日、千葉地裁601号法廷で、市東さんの農地をめぐる行政訴訟第9回口頭弁論と、農地法裁判第4回口頭弁論が、午前10時半から開かれます。今夜出かけ、傍聴します。みなさんも、市東さんの農地を守るために、身の回りで、市東さんを支える運動を訴え、広げて下さい。 

|

« 今週の産直野菜(10月17日) | トップページ | 10・20 三里塚・市東さんの裁判 (1) »

「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

>成田“死刑宣告”同然 「羽田ハブ化」発言で森健激怒
2009年10月13日17時00分 / 提供:ZAKZAK(夕刊フジ)
 前原誠司国土交通相が、羽田空港を24時間運用の国際ハブ(拠点)空港として優先整備すると発言したことに、成田空港を抱える千葉県の森田健作知事や関西空港を抱える大阪府の橋下徹知事をはじめ、両空港の関係者から猛烈な反発の声が上がっている。特に成田空港は深刻で、同じ首都圏の空港で距離も近く、突然浮上した羽田ハブ論で“消滅危機”を迎えるどころか“死刑宣告”されたにも等しいのだ。

大事な時ですね。しっかりと、闘いましょう。

投稿: 大事な時ですね。 | 2009年10月19日 (月) 20時34分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 今週の産直野菜(10月17日) | トップページ | 10・20 三里塚・市東さんの裁判 (1) »