10・11三里塚 その3 特別報告 関西新空港反対住民
ご紹介をいただきました関西の住民としまして、一言、連帯と共に闘う決意を申し上げます。
先日、北富士忍草母の会事務局長であった天野美恵さんがお亡くなりになりました。残念にも、寂しくも思います。忍草母の会の先頭で、長年、ゲリラとなって闘うと、雪深い、また炎天下の富士山麓で、米軍、自衛隊の演習を阻止する闘いをしてこられた天野美恵さん。三里塚闘争が始まるや真っ先に駆けつけて反対同盟の婦人行動隊の結成に尽力されたと聞きます。
私たち関西の住民が天野さんに初めてお目にかかったのは70年の7月でした。その数日前、米軍戦車に身を投げだし演習を阻止された話しを、知らないで訪れた私たちに、入会組合の事務所で当の天野さんから親しく話していただきました。あの日のことを忘れることができません。米軍演習を阻止し、入会地奪還を掲げたその闘いが、私たち関西住民はもとより三里塚を闘うものにとっていかほど励ましになったかと思います。
この演壇に立って「ゲリラになって闘え」と天野さんがあの小さな体から大音声を発して、私たちを叱咤激励されたことが今も耳に残っています。
謹んでご冥福をお祈りするとともに、その闘いの精神を受け継いでこの三里塚で、関西で、全国で闘い抜いていくということを、あらためて決意するしだいです。(右写真は、05年3月27日、三里塚全国集会での天野美恵さん)
さて、基調報告にもございましたが、今、空港会社が三里塚にかけてきている、理不尽な、卑劣な、許し難い攻撃は、私たち共に三里塚を闘うものにとっても、実に腹立たしい、はらわたが煮えくり返る思いですから、この現地で生活し、闘いぬいておられる反対同盟の方々の心中や、いかばかりかと思います。特に最近出されました第3誘導路計画、事実上、市東さんを空港の中に閉じ込め、孤立させ、そして追い出していこうとするこんな卑劣な、許せない攻撃を、私たち、反対同盟と一緒になって、どんなことがあってもはね返し、体を張ってでもはね返す、そういう決意を固めたいと思っております。
基調報告でも申されましたけれども、そういう敵の攻撃に対して、私たちがあの70年、71年のような不退転の決意を、そして今も言われたあの動労千葉の闘いに総結集した決意を固めて、この許し難い、理不尽な攻撃をはね返していかねばならないと、ほんとにそう思っております。私たちでさえはらわたが煮えくり返る思いがいたします。同盟の皆さんはいかばかりか。ましてその矢面に立たされている市東さんの怒りはどんなだろうかと思います。
先般、市東さん、鈴木さん、萩原さん、お3人にお出でいただきまして、三里塚関西集会を同盟と共催で開催し、最近ではかつてなかった結集をいただいて、大成功いたしました。この勢いで、こちら三里塚でも闘っていくとともに、関西でもさらに大きな形で三里塚の闘いを広げていきたいと願っております。
9・27三里塚関西集会でそうであったように、さらに関西での闘いの輪を広げていくために、これからさらに反対同盟の皆さんが総力を挙げて関西にお出でいただくことをお願いし、挨拶、決意表明といたします。ともに頑張りましょう。(要約)
山本 善偉関実世話人
結集されたみなさん。私は、この壇に立たせてもらって、春の集会よりも一回り大きくなったことを実感します。非常にうれしいです。
主催者の開会の挨拶をされた森田先生が92歳になって、死ぬまで三里塚の勝利まで闘うと言っておられる。私はやっと、先生より3つ下の89になりました。
去る9月27日の関西の集会では、本当に腹の底から一回り力がついたぞと感じてました。あの御堂筋を心斎橋から難波まで、たくさんの沿道のみなさんに三里塚を訴えて歩くことができました。
三里塚が今、かかっている攻撃、もう言うまでもありません、43年かかって、北原さんが言われたとおり、最初の計画の2分の1もできていない。今の暫定滑走路は、このままでは暫定なのに、第2誘導路を作り、第3誘導路を作ろうとしている。これは何だ。市東さんを囲い込んで、反対同盟を潰そうとしている。
何のためにそんなことをするのか。ほんとに無駄なカネを使っている。これは関西で、関空が赤字、赤字で、国民の税金を90億、足らないからと160億も今度はつぎ込もうという。こんなことをやっていながら、全然役に立たない第2空港島を作っている。東に成田、西に関空を作る。これは何だと言えば、米軍再編と完全に結びついたものです。戦争へ行く道がここに開かれようとしているのです。憲法を変えようとする空気がすでに生まれつつある。
これを食い止めるのは誰か。我々です。その我々の先頭に立って43年、4年目の闘いをしているのが三里塚反対同盟です。先ほどの萩原さんの「今日の闘いを肝に銘じてくれ」と言われたその決意をしっかりと受け止め、各地でさらにこの闘いを広め、今闘われている裁判闘争に、市東さんを囲い込もうとする攻撃に対して身体を張って闘おうではありませんか。
一人ひとりが闘うことによって平和憲法を守り、平和を守り、戦争をしない、戦争のできない国にしなければならないと思います。共に頑張りましょう。
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