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2009年10月14日 (水)

10・11三里塚 その2 基調報告

091011  写真は、10・11三里塚集会。後姿は萩原進さん。

基調報告 萩原進反対同盟事務局次長

 三里塚のすきっとした今日の天気の中で、今の社会、あるいは階級情勢は厳しいんですけれど、闘えば、勝利の道は開けるんだという、そういう時代の中にいることがはっきりしていると思います。先の総選挙で民主党が政権をとりましたけれど、自民党のみごとな敗北の中ではっきりしたように、労働者を先頭とした民衆の怒りが、あのような結果になったと思います。しかし、問題はこれからなんですよ。あの怒りを、どうやって文字通り社会を変える、三里塚が、動労千葉派に変えてこれるか、といった闘いがますます求められるべきじゃないのか。そのことを今日ははっきりしようじゃないかということを一番の眼目として、本日の闘いをとらえたい。091011_2

 なぜならば、この三里塚は、先の3月の全国集会以降、東側の誘導路の供用開始、そして裁判闘争の中でほんとに反動的な訴訟指揮を受けながらも闘いぬいてきた中で、二期阻止の闘い、本日の闘いの中でね、新たにまた西側に誘導路を建設というような形で打ち出してきたわけですよ。そしてこの22日から、暫定滑走路を前倒しして供用開始すると、常識では考えられないような攻撃が現地にかけられてきている。1本の滑走路に3本の誘導路を作ろうとしてるんですよ。こんなことはありません。

 民主党が、今、いろんなものを見直そうと言ってるけれども、まず最初に見直すのは、この三里塚の問題です。八ッ場ダム50何年、三里塚40何年、総理大臣15人以上変わってるんですよ。数え上げたら名前が出てこない。こんな政権、能力ないんですね。こんなものぶち壊して、ぶち壊してやんなきゃダメだということを物語ってるんですよ。そして民主党が政権を取ったのはいいけれど、国、地方あわせて1千兆円におよぶ借金を抱えたこの日本列島、あらゆる矛盾を今、抱きかかえて、四苦八苦してどうやってくんだと、美辞麗句を並べて選挙を勝ったけれども、これからどうするんかというところでメッキが剥げていくわけですね。ここで出てくるのが牙をむいた民衆に対する襲い掛かりですよ。

 あの閣僚を見たって、既成の労働運動の指導部であったり、そういうところから出てきた悪辣な奴が、みんな並んでんですね。そうは言っても、民衆の中にも、あまりにも自民党がひどい、ここでお灸をすえて、自民党、立ち直ってくれないだろうかという層もあるんですよ。このことも忘れちゃいけない。そして、もう一方自民党は野に下がって、やりたいことを言う、言いたいことを言う、そして人民を騙らかす。そしてもう一度政権に帰ろうと、右からの巻き返しを図っている。いわゆるヒットラー的な登場をやっぱり持っていく。田母神を先頭とする民間の反革命と千葉県知事の森田みたいな奴を押し立てて、そして何とかもう一度政権を奪取するんだと。それとの攻防が、我々、今、始まったんですね。

 文字通り、三里塚が、動労千葉派が、ここで、ほんとに足腰を強くして、ふりかぶって、ほんとに持てる力を十二分に発揮しなければ、我々は後がないわけですよ。だけども、そういう状況になったんだということ自体が、我々が希望を持って闘いぬけるんだ。そういうのを前提としながら、何もこれが日本一国の問題じゃないわけですね。世界が同時にこの大恐慌の中に叩き込まれて、労働者や人民の決起がはかられて、そしてそれをみんな手をつなごうとしてあがき苦しみながら、叫んでんですね。ここにおける国際連帯の闘いを追及していかなけりゃあならんと思うわけです。091011_3

 そういう背景の下に、三里塚現地の闘いは、一つは裁判闘争。三里塚の裁判というのは、裁判で判決が下されたらそれで終わりてのじゃないんですよ。これが前哨戦。これが現地に帰ってきて、ここで肉弾戦になり、血を流し、みんなが武装して闘い抜く、その戦場を作るんですね。これが先ほどから言われている本部裁判であり、市東さんの裁判なんですよ。形を変えた代執行なわけですよ。このことを肝に銘じて、今日、この場でほんとに決意を固めていただきたい。これが出来ないんだったら、今すぐこの畑から出て行っていただきたい。反対同盟は決意を固めました。やります。この闘いを、裁判闘争を、その先頭に立っている奴どもを徹底的に追い詰め、裁判闘争の中で人民の渦をつくり、それを現地にひきついで、現地における武装闘争、実力闘争の爆発をはかっていく、この構図を短期間であるけれども、もう一度作っていく。

 本部裁判は、11月結審を彼らは目論んでおります。我々は、それをあらゆる手段を使って粉砕する闘いを法廷内で行います。そして、それを、判決を彼らは年内にも出したい。さきほど森田さんからありましたけれども、仮執行付き判決が出るかどうかと先ほど言われてましたけれども、もう判決文は出来上がってるんですよ。彼らの頭の中では、彼らは本部を取ろうとしてる。だから言ってんです、本部闘争をもうやろう、千葉地裁を、そういう意味での闘いとして捉えて、そして闘い抜いて、現地闘争を構えよう。そのことを今、第1に裁判闘争の中で訴えたい。

 その次に、市東さんの農地を、農地法を逆手に取ったやりかたとして取り上げようとしてるんですね。これが、解散前の通常国会で出された農地法改正、改悪です。そういう意味では農地を、どんどん・・・性の名の下に収奪するのと同時に、金を持っているものはどんどん農地を買い漁って行くんだ。そして自由に農民を労働者として使っていくんだ。そういう方向の中で、今、農業政策が行われようとしているんですよ。もう、そういう意味では株式会社が農民を労働力として使い、そしてやっていく。091011_4

 食品会社で多くあります。キューピーがマヨネーズを作るのに養鶏を行う。あるいは、トマトを作らせる。ケチャップを作るために。あるいは、水産会社が肥料をやって豚や牛を飼う。そんなことが、もう、ありきたりになってる。そういう中で、昨年、中国のギョウザ問題がありましたね。あの時、たばこ会社がタバコでは儲からないからと、ああいう形で手を出してきた。今度は、東日本の鉄道会社が、農民にネギ、野菜を作らせて、それを駅販売の中でのうどんやそういうものに活用するんだと、動労千葉と我々が今度は共同闘争できるような状況を東日本会社が始めたんです。茨木のJAと提携しながらやっていこう。そういう時代に入ってる。

 いわゆる食糧自給率がどうのこうのという問題じゃないんですね。自分たちが儲けるためには、もう、なりふり構わない。そして、そのためには何でもやる。そういう時代に入ってる。そのためには、労働者であろうと、農民であろうと、そういうものは搾取していく、そういう時代であるということをはっきりさせているわけですね。ですから、自分たちは、この闘いは、闘いの主人公は労働者です。それに、やっぱり、全国の農民に呼びかけて、三里塚が、農民の決起をはかって、労働者の同盟軍として馳せ参じ、そして共に闘う。こういう労農同盟論の中で闘い抜く三里塚の闘いをもっと飛躍させ大きくしていきたい。後ほど、北総の農民と全国の農民が壇上に上がって挨拶を行います。これも、本日の大きな基盤です。この輪を、次の3月集会では、もっと広げて内実的にも強化したいとそういう風に思います。そしてあらゆる地域で、三里塚の闘いを農業の中にもぶちこみ、そして労働者とともに闘い抜くぞういう闘いを構築していきたいと思います。

 まあ、民主党の鳩山が最近、「東アジア共同体構想」なんて言ってますけれども、いわゆる経済も軍事も含めて、そこで解決しようとしているんだけれども、「アジア・ゲートウェイ構想」を踏襲しているわけなんだけれども、こんなこと絶対にできえないんですよ。そこから・・・を上げるとか、そこから労働力をもってくるとか、そこに会社を作って日本の経済を立て直すとか、そんな夢のようなことを今言ってますけど、こんなこと絶対に出来得ない。もう我々が、先ほども言いましたけれど、そういう人たちとの連携、連帯を強く求めて闘い抜いていく、そういう構図を具体的に三里塚闘争の中で発揮していきたい。

 くどいようですけれども、何よりも市東さんの農地を守る闘い、そして農民の決起、そして労働者との連帯、そして全世界人民との連帯を通しながら、三里塚現地の問題に本当に目を向けていただきたい。市東さんの脇に第3の誘導路を作ろうとするのは、まさしく、そういう意味では、一つには今飛行回数20万回を30万回に引き上げていこうと、机の上で、机上の計算として、そういう形にするにはもう一本誘導路が必要なんだというかたちで作らざるを得ないと、そのような状況が起こっている。だけども、問題は、今の大恐慌の中で、文字通り、日航がもう破産状態でしょ。全日空もそうです。そして、どこに頼って行くといったら、国にも金がない。そしてどうするのか。これはもう、一国だけの問題で解決出来得なくなっている。だから、外資を導入する、外国に頼って行く、そういうような状況にあるんですけれども、だからこそ、横の連帯というものが必要になってくる。そして30万回に引き上げることの狙いは、市東さんを叩き出すことにあるんですね。そのことをもって。そして東峰部落をなくすことなんですよ。091011_5

 あるいは、22日からの供用開始もそうです。今度は大型機を飛ばすよ、その騒音の中で、お前らまだそこで生活するのか、それでもやるのか、ということを迫ってるんですよ。このことを我々は打ち返していかなくちゃぁならん。それは、文字通り、裁判闘争の勝利と、そして現地におけるそういう闘いの勝利と、そして労働者と闘い抜いていくあらゆる戦線の構築が必要だ。今こそ、全国の、あるいは地域の、またあらゆる戦線、市民も住民も、そういう意味で、強固に、ほんとにひと踏ん張りもふた踏ん張りも踏み固めてね、頑張り抜いていく、そういう時代だと思います。

 そういう意味では、今闘わずして、いつ闘うのかということなんですよ。ですから、ここで、ほんとの意味で、この闘いを、三里塚の闘いを、もう一度全国化して、全国の渦の中で闘い抜いて、そして暫定滑走路を閉鎖して、4000メートル滑走路に攻めのぼっていく。こういう闘いを展開します。これは絶対に勝利できるんですよ。そのために民主党内閣、連立内閣に対してね、まず第1段にね、この階級情勢の中で、ここに三里塚あり、ここに動労千葉あり、ここに全国のあらゆる戦線がここにあるんだという闘いをね、ここで示そうじゃありませんか。文字通り見直しを、力によって見直しを迫るという形を作ろうと思います。

 まあ、気持ばかり先ばして、まとまらなくなってきましたけれど、先ず、ほんとに言いたいのは、ほんとに今こそ闘おう、ほんとにそれを肝に銘じて腹を固めよう、そしてあらゆる戦線で起ち上がって、今までを大きく超える闘いを、もうほんとに常識で測れない攻撃がかかってくるわけですから、我々もそういう意味では無制限の闘いをやりましょうよ。そういう意味で三里塚の反対同盟は、先ほど言いましたけれど、腹をきめてこの闘いを展開します。是非、今日一日、この集会でそれを確認いただいて、戦闘的なデモを貫徹して、もう一度三里塚問題を全国に波及していただいて、今日ほんとに集まりました、春の集会に、これをもう少し広げていく、そういう輪を作っていきたい。我々も、全国に飛び出し、闘っていきますので、ぜひよろしくお願いします。

 

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