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2009年4月29日 (水)

農地法の改悪を許すな!

09428  昨日4月28日付の朝日新聞で、農地法の改悪に向け自民、民主両党の合意が行われ、今国会での成立に向けて動き始めたことが報じられた。

 増大する「耕作放棄地」の「有効利用」を口実とし、農地の流動化、利用権の自由化を水路として、あらたな新自由主義的利権を生み出すことがその最大の目的である。

 この農地法改悪の原動力となった06年の農政改革高木委員会最終報告は、その序で、「GDPにおける農業生産の割合はわずか1%であるにもかかわらず、農業関係の予算は依然として巨額に上る。農政の費用の負担者であり、かつ本来受益者たるべき多くの国民を納得させるものにはなっていない」と、農業への過保護を叫びたてている。しかし、本当にそうなのだろうか。

 確かにコメと乳製品をはじめごくわずかの農産物の関税は高く、WTOによって、その自由化が叫ばれている。しかし、野菜の関税がわずか3%台であるのをはじめ、日本の農産物の関税は世界的に見ても異常に低く、そのため価格競争の激化の中で、野菜をはじめ農産物の低価格化、食料自給率の低下が著しく進んできたことは周知の事実である。そしてコメの自由化、あるいはオーストラリアとのEPA交渉によって、コメや砂糖、乳製品などの最後の垣根さえ取っ払われ、食糧自給率は農水省の試算でさえ12%に落ち込むという惨状になることが予想されている。トヨタの車が売れればいい、そうなのだろうか。

 新自由主義の申し子ともいわれるアメリカ大統領ブッシュでさえ、2001年1月「食糧自給は国家安全保障の問題であり、それが常に保障されている米国は有難い」と語り、その年の7月には日本を念頭に置いて「食糧自給できない国を想像できるか、それは国際的圧力と危険にさらされている国だ」と揶揄したのだ。

 事実、アメリカやヨーロッパでは、農業を生産性の物差しで測ることを否定し、農業、農民への日本と比較にならない保護政策をとっている。他方、日本は戦後のアメリカへの従属の中で食糧輸入国化を進めるとともに、自民党政権は一貫して、戦後、耕作者保護の政策として生まれた農地法の改悪を図り、農業への保護政策の切り捨てを食管法の改悪、打ち切りを始め進めてきた。その結果として、農業従事者の貧困化、後継者育成の困難が生まれ、中山間地での離農、耕作放棄地が増大し始めた。そして、中曽根、小泉によって進められた新自由的農業政策の切り捨ては、一気に農業の破壊、農村の極貧困化、高齢化、耕作放棄地の急速の増大を生みだした。そして保護されていると言いながらコメの価格がこの10年で半額になり、集約農家でも作れば作るほど赤字になるという惨状が生まれている。

 「耕すものに権利あり」とする農地法は、戦前・戦中の壮絶な小作争議を引き継ぎ、戦後革命期に農民が総決起するなかで勝ち取られた。都市における労働者の工場占拠、自主管理をはじめとした戦後革命情勢の中で、都市の労働者と、復員してきた農家の次男、三男をはじめ農地を求め決起した農民が合流することを恐れたアメリカ占領軍GHQと日本の支配者が、共産主義革命への恐怖から農地解放、そして農地法の制定へと向かわざるを得なかったのだ。まさに、戦後憲法の骨格としての労働法や教育基本法と一体の、農民の力によって勝ち取られた法律なのだ。

 それを、支配者みずからの農業切り捨ての政策の結果として生まれた農村の貧困化、耕作放棄地の増大の現実を逆手に取り、あらたな利権の創出、新自F 由主義的生き残りの展望をかけて、戦後支配の確立をかけた積年の野望として農地法の改悪が行われようとしているのだ。改憲勢力でしかない、自民、民主の改憲に向けた野合のなせる業であるこのような農地法改悪を断じて許すことがあってはならない。まさに、国民投票法が来年蠢きはじめるために、憲法審査会がこの春、蠢動を開始したのと軌を一にした攻撃なのだ。

 市東孝雄さんと三里塚反対同盟の「農地死守」の闘いこそ、この蠢きに打ち込まれた楔、刃に他ならない。それゆえに、何の展望もない暫定滑走路北延伸供用開始の前倒し攻撃であり、農地法による公用収用攻撃なのだ。ここではね返すことができれば、国家権力、改憲勢力をこそ窮地に追い込むことができるのだ。

 10・5三里塚現地への総決起に向け、連続する裁判闘争、七月新誘導路供用開始阻止闘争などを駆使して総決起しようではないか。

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コメント

政治は国会議事堂の中だけで行われるんじゃない、農民、労働者、市民の実力闘争で決まるんだということを、はっきりさせたいです。
争議で勝ち取られてきた権利をむざむざ手放すわけに行きません。

投稿: ぶう | 2009年5月 1日 (金) 00時33分

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