饗庭野基地へのPACⅢ配備強行に抗議
防衛省は、4月28日、地元自治体への連絡もせず、秘密裏に迎撃ミサイルPACⅢを饗庭野航空自衛隊基地に搬入を強行した。「止めよう戦争への道!百万人署名運動連絡会」の緊急の呼びかけで、30日午後3時半、饗庭野分屯基地に「同兵庫県連絡会」「元自衛官連絡会」「東灘区住民の会」など8人が参加して、抗議の申し入れを行った。準備された4団体からの「抗議申し入れ」が順 次読み上げられ、最後に基地内の自衛官にも呼びかけるシュプレヒコール(右写真)を行って、行動を終えた。4つの申し入れの内、「元自衛官連絡会(三木さん)」の抗議申し入れを紹介します。
抗議申し入れ
饗庭野分屯基地への、PAC3配備に強く抗議します。
私達は、自衛隊の海外派兵に反対し、自衛隊の人権確立を訴えて活動する、元自衛官連絡会です。さる3月22日、とめよう戦争・百万人署名運動の皆さんとともに、ここ饗庭野基地に対してPAC3配備をやめるよう申し入れを行ったところです。
ところが、私たちや市民の皆さんの中止申し入れを無視し、秘密裏に饗庭野への配備を強行したことを強く抗議し、直ちに配備を撤回することを申し入れます。
饗庭野では、昨年暮れ、 自衛隊普通科連隊と米海兵隊31海兵機動展開中隊との日米合同演習を、平和団体の反対の声を押し切って強行しました。
米軍再編に基づく米軍と自衛隊の一体化が進み、朝鮮戦争準備の演習が続いています。このたび、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)のロケット発射実験を、「弾道ミサイル発射」であるとして、浜田防衛大臣が自衛隊法82条の2「弾道ミサイル等破壊措置命令」を初適用し、ミサイル迎撃を発令しました。
イージス艦2隻を日本海に配備、PAC3を首都圏や中部方面から秋田・岩手方面に移動・配備を官房長・外相・防衛大臣のみの会合で決定、配備命令し、実際に配備しました。首都圏では、市ヶ谷の防衛省前公園に配置、近接するマンション住民を恐怖に陥れました。
今回配備された、饗庭野へのPAC3もまた、このように「戦時」に対応して市街地に移動し、市民生活のど真ん中にPAC3が配置されます。これは逆にミサイルに狙われる危険を生みだし、市街地を戦場とすることは必至です。
ロケット発射にあたって政府は、各自治体を全国瞬時警報システム(Jアラート)の傘下におき、国民を国民保護法の下の、戦時統制に置きました。
しかし、このPAC3は射程数十キロといわれ、市民を守ることを目的に配備さ れるものではありません。
実際には政府・資本の重要警備対象、つまり戦争司令部である首相官邸や防衛省地下司令部、または三菱重工業など軍需産業、せいぜい空港や皇居をカバーするにとどまります。市民には、ミサイルを迎撃した残骸を頭上に降らせる結果しかもたらしません。軍隊は国民を決して守らない。これは第二次大戦の沖縄戦がその事実を物語っています。洞窟に逃げ込む沖縄市民を、追い出し、泣き叫ぶ子どもを敵に悟られると母親に黙らせろと、「子供殺し」を強要したことは、沖縄ではよく知られた歴史的事実です。戦争の恐怖と危機煽りを行い、憲法9条破壊の道を進める、現自民党・麻生政権に反対します。PAC3配備に絶対反対です。(以下略)
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