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2009年3月21日 (土)

3・15 講演とパネルの集い④ 基調講演 萩原進さん(その2)

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 この不況、恐慌をどうやって突破しようという時に打ち出してきたのが、「農業の振興と観光なんだ」というかたちで言いだしはじめてきたんですね。これも新聞で添付してあると思いますけれども(左写真)、そのために農地法を改正し09315_2 て、農地をどんどん流動化すると、流動化というのは適切な言葉じゃないんだけれども、いわゆる資本家がどんどん取り上げることができるというかたちに農地法を改正しようと。われわれは、農地を耕すものが権利を有するというかたちで農地法の第1条に農地法の精神ともいうべきものが書かれておるんですけれども、そういうものを取っ払って、所有と耕作、所有するものは農民であってもそれを耕作するものは誰でもいいんだというところに持って行って、最後は資本家が農地を取り上げるというかたちにするんだと。そのためには、御手洗も、露骨に日本経済に対する最大の貢献は企業に農地を差し出すことだということまではっきりと述べてるわけですね。農民が農地を持って、売却して何千万も懐にするなどとんでもない話しだ。そんなものは全部国によこせ、企業によこせ、資本によこせということをはっきりここで言ってるわけですよ。そうするために農地法を改悪するというかたちで今国会に提出してきたわけですね。このことは、単なる農地法というかたちで存在するんじゃなくって、農業の存続を決するような状況としてあるんだ。農地法や農地解放は、戦後の農民運動の中で、文字通り勝ち取って権利としてとった農民の闘いの成果なんですね。労働法も教育基本法もそうだし、そういう中で出来上がった憲法に等しいわけですよ。それを根本から変えようとする。そういうやり方が、今、国会で審議して変えようとしている。

 一方では、農地法を今日まで、部分的に改悪してきているんですが、そういう中で三里塚の土地については、三里塚の空港用地にするには、公共用地であるということで優先的に取得できると、付随する形で農地法の中に書き込んでいる。そういうやり方をもって市東さんの土地を取り上げようとしているのが、今日の市東さんの農地取り上げのやり方なんですよ。ですから、市東さんの農地を守るための闘いというのは、農地法=憲法改正と同じような体制の骨格を供しうるような攻撃に対して文字通り体を張って農地を守る、農民として農地を守りぬいていくんだということを通して、明確に市東さんは「カネじゃない。農地なんだ」という形で表現してるわけです。そういう意味では市東さんは2月の裁判での冒頭陳述で「労働者にとっての職場、農民にとっての農地。これが守られないでどうして社会がなりたつんだ」とはっきり述べておりますけれど、そういうところまで踏み込んでやっていかなければもうしょうがないという時代に入っている。

 農業政策などというのは全然打ち出せない。集約農業だ、あるいは法人化すればいいんだというやりかたが、もう2年前に、3年前に言い始めててやってみたんだけれど、それがもう全部ぺしゃってる。今度言い出したのは、農業の振興だ、観光だと言うけれども、その農業というのはとんでもない話であって、車でいう「エコ車」と同じで、花粉症に抵抗力のあるイネを作るとか、バイオテクノ09315_3 ロジーを用いてあらゆる病気に対応できる作物を作るんだとか、そういう机上の計算みたいな言い方で、ブッシュがガソリンに代わるものは何かないかという形でトウモロコシや大豆を使ってそれに代替えしてやるんだという形で始めたんですが、農産物そのものを投機の対象にもっていっちゃう、食べ物を。そういう形で「農業の発展なのだ」と、いう形で農業を歪曲して資本家のいいような方向性の中で農業振興だと持って行こうとしているのが今回の「農業振興」なんです。観光だと言ったって、外国から日本に呼び寄せて日本の良さを世界に知らしめればいいんだなんて言い方をしていますが、この不況の中で、今でも減ってる、貨物も減ってるそんな中で打ち出してもいいっていうことじゃあない。机上の計算で、われわれ素人が見たって破産するような状況でやらざるをえない。

 そうじゃないわけですよ。農民はもうコメを作っても20年前の半値にしかならない価格で農業やれないんだ。このことをどうするんだ。あるいは、政府はコメを作るなと減反政策をやってるわけですね。だから、それが出来ないから農業をやめるんだという形をとってるわけですね。それを、休耕地や耕作地を有効利用するという形で企業が今度は参入してそれを取り上げようとする。そのための農地法改正に向かっていく。農業を文字通り育成する、育て上げていくという方向じゃ絶対ないわけですね。

 その辺を市東さんの農地取り上げの中で、自分たちははっきりと見据えて、こんなやり方はダメだと。その頂点にある、われわれのところでは空港というものが百害あって一利もない、何が公共性なんだと。ここで農民として農業を営んで、しかもそれが民衆に喜ばれる農業として存在するのが一番なんだと。これこそ公共性なんだ。ということを大上段にかかげて闘い抜いているのが、今、市東さんの裁判なのですね。このことは決して農民だけの話じゃないんです。これを食べる側、あるいはそれを育てる側、それを理解する側、そして共に手をつないで行く、消費者と言われる労働者がそれを理解し、共に手を携えて闘い抜いていかなければしょうがない時代なんだと。それが今の時代なんですね。そのことを土地取り上げ反対の中から、われわれは40年間闘って「労農同盟論」という形で作り上げてきたわけです。三里塚の闘いはここにある。いうところでそういう闘いを作り上げてきた。そういうものをもう一度、あたふたしている既成の体制に対してぶつけて、それを打ち砕いていく。そういうのができるのが3・29じゃないかと。それを自負して3・29を闘い抜いていく。そう思っています。

 軍事論については、あとのパネルディスカッションで展開したいと思いますけれども、何といっても先ほどでましたけれども、月に二度も三度も市東さんの裁判だけでもありますけれども、そういう中で裁判所が先頭に立って土地取り上げの役割を今、果たし始めた。裁判というのはあっちの土俵じゃないのかと言う人もいますけれども、確かに普通にやってたらそうです。しかしその与えられた土俵を、われわれの土俵に持ってくるんだという形で、裁判そのものを自分たちの闘いの場に引き込んで闘い抜く。いわゆる現地闘争として位置づけて闘い抜くというやり方が三里塚の裁判の闘いとしてあるんです。

 そういう闘いを展開したからこそ、先ほど弾劾声明に出てきましたが、現闘本09315_4 部裁判で、空港会社も認めて、われわれも認めて、現地調査をするんだと両者が認めているにもかかわらず、裁判長自体がそれを却下するわけなんですね。やる必要ないんだと。こんな裁判ないですよね。こんな裁判長いらないですよね。現場を見るのが一番いいのですよ。それをもやらない。それに対して忌避を申し立てて、審理中であるにもかかわらず、期日指定をやって、証人調べをやるというかたちで、しかもその証人調べが初めて別室でビデオを通して尋問をやるという。こんなやり方許せないというかたちで抗議をしていたら、勝手に開廷して、とたんに北原さんと自分、そして法対やってた人の3名が証人として申請して受理されてるんですよ。それをも全部却下して次回は最終弁論だと、それに応じなければ結審で、判決だという。そのような裁判を今進行しようとしている。先ほどもありましたが、決して一裁判官の判断ではありません。最高裁判所の指令もあるだろうし、今の政府の意を受けて、そして何としても土地収用法で取れない土地を農地法で獲る。農地を守る、農民を守る法律で、土地を獲りあげようとする。こんなことが許されていいのか。ここで、これを許したならば、これは全国に波及するわけですよ。こんなことは許せないという形で、次回の裁判は全員逮捕も覚悟して臨むという形をとって闘い抜いていきたい。そのためには、決定的に3・29の全国の人たちの結集をもって、現体制に突きつけてるということをもって闘い抜いていきたい。そして全国の労働者に戦場の中での闘いの決起と、そして何よりも、われわれ農民の立場から、全国の農民に訴えて、農民よ決起せよと、今こそ第二の農民騒動、農民決起を、農民暴動を起こそうじゃないかという形を三里塚から発したいと思います。そのために、みなさんにもお力をいただきたいと参上しました。そして、大きくは沖縄をはじめとする地域で闘っている人たち、あるいは既成の住民団体の闘い、そういう意味での市民、住民闘争を含めた広範な陣形を作り上げて勝利したいというふうに思いますのでよろしくお願いいたします。

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