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2009年3月 2日 (月)

基地の町、岩国から見えてくるもの

09228

 一昨日、2月28日、日本キリスト教団宝塚教会(佃牧師)で、「宝塚宗教者・市民 平和会議」が主催した「軍事力によらない平和な未来のために ~基地の町、岩国からみえてくるもの~」と題した集いが、岩国の「住民投票の成果を活かす岩国市民の会」代表の大川清さん(岩国教会牧師)を招いて開かれました。そのお話の要約を掲載させていただきます。

 岩国基地の歴史と住民投票で示された民意

 岩国は平野部の少ない岩山がそそりたつ土地ですが、江戸時代初期以来、Photo_3 錦川の三角州河口周辺で大がかりな干拓が行われ、平地の少なかった岩国の農地、住居となっていました。

 ところが、日中戦争が始まる中で、その農民の血と汗と涙を流しながら作られた干拓地が、旧日本海軍によって航空基地建設のためと「天皇の名の下」に収 奪されのです。敗戦後、(連合軍)米軍海兵隊が進駐し、航空基地として接収(1945年9月)し、3倍に拡大。朝鮮戦争では昼夜をわかたず直接出撃。1952年在日米軍基地となりさらに拡大し現在の規模に(570ヘクタール、市街化区域の1/4、右図の赤い部分を除く黄色い線の中)。ベトナム戦争で出撃基地となり、湾岸戦争、イラク戦争と部隊が派遣された。旧市街10万7千人の街に、3200人の米軍人、軍属と2100人の家族。そして57機の米軍戦闘機が配備され、海上自衛隊(1600人)も航空基地として共同使用。

 日夜人殺しの訓練を受ける米兵の非人間的な日常は、沖縄と同様、強姦、殺人をはじめとした筆舌に尽くし難い米兵の犯罪を引き起こしてきた。不平等な日米地位協定により米兵は守られ、犯罪の摘発は困難を極める上に、摘発されたとしても「執行猶予」であろうとアメリカ本国に帰れば「無罪」と変わらず事実上の泣き寝入りが市民に強いられたきた。

 厚木基地では午後10時までのNLP(夜間離着陸訓練)が裁判で違法とされたが、岩国では午後11時までその状態が日常化している。航空機事故の恐怖と騒音被害に苦しむ市民の悲願を反映して、海を埋め立て滑走路を1Km沖合にだす移設事業が1996年より始まった(上図の赤い部分)。

 ところが2004年、米軍再編の一環として、厚木基地からの空母艦載機部隊59機の移転が報じられ、進められている移設工事が、実際には拡張工事(総計 780ヘクタール)であることが、しかも、水深16メートルの大型岸壁の建設は、横須賀を母港とする原子力空母の寄港を前提とするものではないかといったことが明らかになった。後に明らかになった普天間基地の空中給油機12機と合わせて128機の戦闘機部隊が駐留するとなれば、極東最大の基地になる。

 05年、市民6万人の移転反対の署名が行われ、井原市長が反対姿勢を一貫09228_3 して示した。これを背景に06年3月行われた住民投票では、有権者の60%近い投票が行われ、その90%、有権者の過半数である43,433票が反対票に投じられ、合併後(15万市民に)初めて行われた市長選挙(06年4月)で、圧倒的多数の支持を受けて井原市長が再選され、再度の「ノー」の意思が示された。(左写真が、講演される大川清さん)

 にもかかわらず、国は、国会審議もなく行われた06年5月の「2+2協議」において在日米軍再編最終合意において岩国への空母艦載機59機、空中給油機12機、家族を含む米兵5千人の移駐を決定したのです。

 新市庁舎建設のための49億円の防衛施設庁補助金が12機の空中給油機の普天間基地からの移駐を前提に決められ、工事が着工され、05年、06年と14億円を交付しながら、住民投票と市長の反対を理由に残りの35億円を全額「ゼロ査定」した。「米軍再編特措法」を先取りした国による恫喝であった。そして、これを受けて岩国市議会は「誘致」に傾き、井原市長の予算案を07年、5度にわたって否決した。国の仕打ちに「怒りの1万人集会 in 錦帯橋」が打ち抜かれたが(07年12月1日)、市長選挙におけるデマと中傷、圧力のなりふりかまわぬ国総がかりの選挙で、井原市長は惜敗した(福田 47081票、井原 45299票)。

 岩国市民にとって鎮守の森ともいうべき愛宕山を削り取って沖合い建設の埋Photo_2 め立て土砂とすることに、地権者はもとより住民は反対した。それを山口県が新たな住宅街や福祉の諸施設の建設で「町の発展」を錦の御旗に押し付け、強行した(右図 「米軍再編と前線基地・日本」07年刊より転載)。しかし、バブルの崩壊と米軍再編による米兵の2倍化に目をつけ、国に売却し、愛宕山に米軍住宅を建設する道をつけようとしている。

 このあまりにもひどい市民への約束違反と騙しに、岩国市民は「愛宕山を守る市民連絡協議会」を結成して、米軍住宅建設反対に立ち上がっている。02年、米兵の追突事故によって厳しい障害を受けながら「米兵の所在は公表できない」というでたらめな「機密」で開き直る米軍と防衛省に対して「もう泣き寝入りはごめんだ!」と立ち上がったNさんをはじめとした「米兵の犯罪を許さない岩国市民の会」や、「住民投票の成果を活かす岩国市民の会」を先頭に、岩国市民は、2014年を目途に進められている岩国への厚木基地からの移駐を、米軍再編を、可能な限り先延ばしさせ、阻止する闘いを取り組んでおられるのです。

 「3・15 講演とパネルの集い 米軍再編と闘う-三里塚・沖縄・岩国・関西を結ぶ」集会にお集まり下さり、岩国の大川清さんの話しを直接お聞きください。

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