おめでとうございます。今日は、みなさん一人ひとりが発言したくてうずうずしていると思います。それほど今日の情勢が、確実に現実の世界の中で急展開しているわけです。そういう中で旗開きを迎えられるということは、文字通り喜びを持って迎えたいという風に思います。
反対同盟の闘争宣言、そして北原さんの発言の中に全部網羅されております。食事を前に、若干時間をいただきたいと思います。昨日の動労千葉の旗開きに参加させていただいて、盛大な旗開きを体で受け止めて、本日躍動して参加しております。
多くの労働者が、首切りや、あるいはこの寒空に路頭に投げ出される、そうい う時代を招いておりますけれども、今、本当に、テレビ、あるいはマスコミでいわれておりますけれども、われわれの言葉以上に過激な表現で書かれていると思います。そこで言われている「百年に一度の恐慌」だとか「かってないリストラ」いうような形で表現されておりますけれども、文字通りそういう意味では、暮れにちょっとでましたけれども、「パーフェクト スコール」という言葉で表現された記事がでました。「究極の嵐だ」と。1991年、アメリカの東海岸の沖で3つの暴風雨が重なり合って、波が30メートルを超える大波が襲ってきた。これは現実にあったことが映画にもなった。そういう形で表現されております。アメリカから発した恐慌が、ほんの2、3ヶ月の間に全世界を駆け巡って、あのトヨタが、2兆円を上回る利益を出していたのが1年で赤字に転落する。どんなマジシャンだってこんなこと出来ないですね。自分は「トヨタをぶっつぶせ」と言ってましたけれども、先にギブアップされては、まだ困るんですよね。まだまだこれから追及していく、攻撃をかけていく、そのような闘いを展開したい。
商品が出口のないかたちで今日存在せざるを得ない。新自由主義の政策をとって、資本の新たな流動的なものとしてグローバリゼーションとかいろいろ政策をとってやってきましたけれども、みな破産したんだと。その結果が、今日こういう形で現れている。それが、全世界で同時に、そして広く表面化している。このことの現れは、資本主義の終わりが今始まったんだということを認識していいんじゃないんかという風に思います。
であるならば、われわれの闘いをどういう形で組んでいくのか。生きるためには支配階級は、露骨な、あるいは過激な攻撃をかけてくるだろう。しかし、余裕があってわれわれに襲い掛かってくるのか。決してそうじゃない。我々42年闘い抜いて、こうやって立ってる地平というのは、最初に新たな希望を持てる年として迎えられると言いましたけれども、42年間闘い抜いた成果がほんとに現れ、出てきたんだという風に思います。こういう闘いが、あらゆる戦線が反対同盟とともに闘い抜いていただいて、しかもそういう中で、労働者である動労千葉を先頭にする労働者がこういう形で闘い抜いてきていただいた。その労働者が、今、文字通り「生きることが闘いなんだ」というところまでいきついできた。中間派的なもので生き延びようとしたって、絶対生き延びられないんですよ。資本に、権力にすがって、おこぼれをもらって生きようとしたって、もう駄目なんです。そういう時代は終わった。常識が常識じゃない、非常識が通るような時代なんですね。先に言ったけれども、あのトヨタが1年にして赤字に転落する。しかし、今までのもうけを絶対吐き出していない。彼らは彼らで生きるために隠して、労働者にやらない。そのために首切りをし、この場を逃げようとしているんですよ。彼らにその責任を一切取らせるという闘いを絶対にしなけりゃならん。それは、労働者、あるいは人民に対して、今、ここで1食の食事を与えることじゃなくてね、救済じゃないんですよ、こういう今日の事態を作ったその体制に対して、今は厳しいけれども、将来われわれは正しく、代表されるんだということを徹底的に追求していく闘いが必要なんだと。銀行が破産しそうになったとき、政府は日本の経済の中で銀行が潰れたら日本の経済はガタガタになる、労働者は明日 から食べていけませんよと言われた。しかし、そうじゃないんですよ。それにすがって行ったら、もっと上回る規模で労働者は死に押い込められる。その元を切らなければならない。我々の決意が本当に問われている。安易な妥協をしてはいけない。安易な方針を出してはいけない。文字通り、現実に即して闘い抜いていかなければならないと思います。それが42年間の教訓だという風に思います。
そこから三里塚の現状を見た場合に、今年度は北延伸の工事が終了するんだ、来年春からの共用、成田空港は完成するんだ、日本の表玄関として存在するんだという宣伝を彼らはするだろう。またそういう形でしか言うことはできないだろう。しかし、見てください。2度も北へ、北へとおしやって、そこに滑走路を作って、そこに押し込めたのは、この間の闘いなんですよ。いわゆる「平行滑走路」といったて平行じゃないんですよ。新たな空港が別の方にできた、作らざるを得ない。本来であれば南側へもっていって、あのような誘導路なんて作る必要ないんです。あるいは、市東さんの畑、そういうものに今襲い掛かってきていますけれど、これがわれわれの闘いの真価として発揮できてるんです。こういう闘いでもって、今平行滑走路といってるけれども平行じゃない、あくまで「暫定」でしかない。こういうところに今押し込んでわれわれは勝ってるんですよ。そしてどんどんどんどん成田の空港が地盤沈下していく、それをわれわれは追及していくんだ。そして平行滑走路を切り離して廃港に持っていく。そういう闘いをやっていきたい。
そういう中で市東さんの農地を守る闘いは、非常に大きな位置を占めている。一つは今日の司法の反動の中で、司法改革だという名の下に裁判がちゃんとした審理を行わずに、不当判決を出そうというのが三里塚の裁判で、ほんとに明らかになってきている。だって、地番が間違ってて、しかも土地収用法で取れない土地を、農地法で取る。土地収用法で取れないという、土地を取るための判決が一回出てるんですよ。取れないからと別の裁判をやる。二重の裁判をやって取り上げようとする。そのような裁判に対して、それは裁判自体がおかしいんじゃないかという、誰でもが気付くような裁判に作る。そういう司法反動に対する闘いが一つ。
もう一つは、空港反対のスローガンである軍事空港という問題で、あの滑走路をつくらせないということでもって。成田では7月の末から9月にかけて国民保護法という名の下に5千名規模の自衛隊、警察、各自治体、そして関係の機関そういうものが集まって訓練がなされてるわけです。それとは別個に米軍が40万、50万、成田に来た時にその宿舎があるか、あるいは・・・・、そういうことが昨年の秋までに調査が行われているわけです。そういうことを市東さんは土地 を守ることをもって、あらゆる人民の戦争への動員を押さえてるんです。このことはものすごく重要なんですよ。自治体労働者、運輸労働者、医療労働者、あらゆる労働者の動員されることを、彼が土地を守ることで、一切の反動をはねのけて守ってるんだという、このことの重要性、その闘いの正当性ということがあるんですよ。
もう一つは、土地を持つ、耕作するということ、耕作することが土地を守り抜いていくという農地法の精神の中で、それを転覆し、改悪しようとしているのが、今の通常国会で農地法の改悪を行おうとしている。このことに対する徹底的な闘いの最先頭に立っている。このことは重要です。農地は、支配者から我々農民が与えられたものじゃないんです。農民が戦後、食糧難のなかで、農民として決起して農地を自分のもの、権利として取ったんですよ。与えられたんじゃなくて、闘いによって勝ち取ったものを、今度は国のもんだというところに持って行こうとしているこういう悪辣な策動が今なされてるんです。これを徹底的に粉砕しなきゃならん。そのことは300万戸農家そのものを守る闘いとして市東さんの闘いが存在している。
自分たちは、農地取り上げ反対と、もう一つは、結論的になっちゃいますけれども、あらゆる政策を打ち出し、実現しようとする支配階級が、これからやろうとするのは、もはや評論家も言ってますが、戦争でしかもうけが回復できないんじゃないのかいうところに右足が傾いている。一歩入ってるんですよ。それが田母神の発言とか文章とかに現れてくる。改憲と戦争と我々は対決しなけりゃならん。その闘いを勝たなきゃならん。軍事空港反対というのはそこにあるんじゃないのか。我々は農地取り上げを阻止する闘いを通してそれを阻止するんだ。そういう時代になっていく、そういう社会に対して対峙して闘っていく。恐慌と戦争、それに対して闘い抜いていく。そういう形でやっていきたいと思います。
北海道のサミットでも、WTOでも入口で破産しちゃう。いつ再開できるかわか らないという状況がある。戦争に向かっていくしかない。「足音」じゃなくて現実の意味でそういう政策をとっていくということの怖さ。それをわれわれはひしひしと感じて、捉えて闘い抜いていかなくちゃならんだろうと。今度は中国やインドが大国の間に入ってきて、WTOなんかまとまらない時代に入った。ますます全世界が一挙にそういう闘いの中に落ち込んでいく。そうであれば自分たちは、世界の労働者、農民との連帯を積極的に、そして勝利のために求めざるを得ないだろう。そういう中で、昨日は動労千葉の旗開きに参加して平成採が6人入ってきたという形で、非常にみなさん喜んでおりましたけれど、われわれは、成田、芝山の地域を限定しないで、日本の農民をどんどんどんどん獲得する。そして反対同盟に入ってもらう。そういう闘いを展開していきたい。
韓国の農民も同じです。アメリカの農民も同じです。そういう農民と闘いを共有し連帯し闘い抜いていきたい。そういう意味では、壮大な闘いが展開される09年だという風に思います。
そういう中で敵も必死になって空港を総仕上げしようという、そういう攻撃があろうと思います。しかし、今、市東さんの闘いとして裁判所というかたちで闘い抜いておりますけれども、現在においてはその裁判の闘争という風に見えますけれども、決してそうじゃない。現地闘争なんです。あの代執行の闘いを振り返って見ていただきたい。代執行がきましたからそこでスクラム組んで、さあ闘いました。そうじゃないでしょう。先ず砦を作ったでしょう。建物を作ったでしょう。そして我々は塹壕を掘ったんです。この塹壕はあのベトナムの農民につながるんだというかたちで、掘って掘って掘り抜いて、そして代執行を闘い抜いたんです。今、それなんです。今、裁判闘争をやってるのは、われわれはここにおいて砦を作って、城を作って、塹壕を掘って、そして市東さんの土地に手を着けるんだったら大変なことになるよという闘いを今やってるんですよ。裁判そのものとは別のことなんですよ。この闘いを粗末にしては絶対に駄目なんですよ。そういう闘いを本当に準備してコツコツと積み重ねることが必要なんですよ。正直言って市東さんの闘いは後れを取りました。慌てて慌てて、そして弁護士先生達の尻をたたいて。しかし、今、それ以上に支配者はひっくり返ったんですよ。その機に乗じて我々は突き進む必要がある。ほんとに地に足を付けて、文字通りノッシノッシと誰からもどこからも手を出せない確かなものをやっていく。そのためにも、三里塚はこういう形で労働者を先頭にしながらも、そしてあらゆる戦線とともに闘い抜き、沖縄の住民、そして関西の住民、全国の市民団体とともにあらゆる闘いを展開していきたい。それをもって09年の闘いをもう一歩飛躍して、具体的な勝利を勝ち取りたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
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