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2008年12月 9日 (火)

12・8耕作権裁判 第9回公判傍聴報告

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 昨日、12月8日、市東さんの農地の「耕作権裁判」の第9回公判が開かれ、関西から2人が傍聴に参加した。

 たくさんの傍聴団(報告会で、座る席がないくらい)が詰めかける中、裁判がPhoto 開かれた。地主の藤崎が空港公団(当時)に売り渡すために作った地積測量図(84年2月作成)などによって、この間問題となっている41-9番地(右図D)が、石橋政次(元同盟副委員長)が小作として耕作していたことを地主・藤崎が認識していたことを空港会社側が認めた。そして1972年以降の耕作状況については、空港会社、市東さん双方で認識が一致していることが明らかになった。ただ、1950年当時の耕作状況として、41-9番地(右図D)を市東東市さん(孝雄さんのお父さん)が契約し、耕していた(図のCは耕していなかった)と空港会社側が固執している点が、相違点として争点化されている。

 裁判後行われた記者会見と報告会の冒頭、挨拶に立った市東孝雄さんは、以下のように述べられた(反対する会ブログより転載)。081208_2  

 「皆さん、ご苦労さまです。まだ12月は終わってないですが、今年は裁判はじめ、いろんな取り組みに、皆様の力が、本当に力になりました。それとともに、いろいろと自分の生き方を再認識させてもらう一年だったと思います。この裁判もいよいよ佳境に入ってきたかなと。押し気味になってきたんで、面白くなってきたかなあと思います。ですから、弁護士の先生方にも、もっと頑張ってもらって、一緒に闘いたいと思います。よろしくお願いします。」

 この日、次回公判が2月16日に決まったことで、1月20日の行政訴訟公判、2月3日の第2の耕作権裁判第1回公判と合わせ、わずか一ヶ月足らずのうちに3回もの公判を闘わなければならない。これがどれほどの負担になるかは、想像に難くない。しかも、この12月17日には、東京高裁で開かれる「暫定滑走路認可取り消し控訴審」で、暫定滑走路の理不尽な生活破壊の現状などについて30分にわたって立証されることになっている。正に獅子奮迅の闘いだ。先の言葉にもあるように勝利感あふれて闘っておられる市東さんの闘いを、私たちは、文字通り全力で支え抜き、勝利しなければなりま081208_4 せん。裁判が関西から遠いなどというのは、理由にはなりません。頑張りましょう。

 報告会の後、「反対する会」が主催する第4回の勉強会が「農地裁判の現段階と争点」と題して、一瀬弁護士(左下写真)を講師に、同盟の萩原進さんや鈴木謙太郎さんをはじめ30人近い参加のもと開かれました。

 3つの裁判が出そろったところで、その関係と争点を整理しようというもので、3時間にわたる熱心な討議が繰り広げられました。詳しくは、「反対する会」のブログなどに掲載されると思いますので、省略させていただきます。その上で、先述しているように、「41-9番地081208_5 」を空港会社側がこだわっているために、「畑の位置の誤認」という問題として争点化し、解約請求権の時効の問題とあいまって農業委員会の決定や知事決定の無効に行きつく可能性があることが指摘された。「安易に、1988年の市東東市さんの『同意書』に飛びついたとのだとは思うが、もうひとつ何か狙いがあるのかどうか、判然としない」と一瀬弁護士は指摘した上で、裁判としてはやはり「農地法違反」と「憲法違反」が争点の柱だと指摘された。

 

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