10・5三里塚全国闘争(3) 農民からのアピール(1)
10・5全国集会にお集まりの皆さん。どうもご苦労様です。反対同盟の方から、農民アピールを行っていきます。
BSE(牛海綿状脳症)、農薬混入輸入食材と食品偽装、汚染米の組織的な不正転売。まさに不信と疑惑の連鎖である。政府、農水省に人々の怒りが沸騰している。
汚染米問題は、ミニマムアクセス問題である。工業製品の輸出と引きかえに強行した、コメの市場開放が原因だ。MA米を処理したい農水省、そこに目をつけて安く買って不正に高く売り抜ける流通業者。ここにもたれあいと癒着の仕組みができた。「不審と疑惑の連鎖」は、農業切り捨て政策の結果である。
米価は下落の一途である。10年前に1俵2万円を付けたコメの価格は、今や半値となった。原油と穀物価格の高騰が、飼料価格を引き上げ、畜産農家は廃業を強いられている。相次ぐ離農で、耕作放棄地は、埼玉県の広さに及ぶ。政府、財界は、300万農家を14万経営体にするという。農業法人化による家族農業つぶしである。そしてついに戦後農地改革以来の農地法と土地制度に手をつけた。
われわれはもう黙っていられない。労働者に対する非正規雇用と低賃金。増税と医療・福祉の切り捨てが強まっている。このことと食の危機、格安輸入食材や汚染米は表裏の関係だ。今こそ、農民と労働者は団結しよう。「FTA反対」を共同のスローガンとして闘おう。農地と農民の権利を守る農地法の改悪を阻止しよう。
今年初めに漁師の皆さんが、燃料の高騰で出るに出られない。出たら赤字だということを理由にストライキを打ちました。農家では、肥料を使い、飼料などありとあらゆるものが値上がりしているのに誰も行動していません。反対同盟はこの先頭に立って労農連帯で闘っていくことをここに宣言します。(最初の鈴木さんの写真は反対同盟ブログから借用)
全国からお集まりの闘う仲間のみなさん。本日はご苦労様です。空港会社が成田市農業委員会に契約解除の申請をしたのは、一昨年の7月でした。それから2年間、二つの裁判を闘ってきました。一つは民事訴訟。もう一つは私の方から県の許可決定の取り消しを求める行政訴訟。これをこの2年間闘ってきました。また、新たに10月12日をもって農地取り上げとの闘いがまた始まります。空港会社が、私が借りていないところを勝手に決め付け、明け渡せという裁判です。
新しい裁判を起こそうというのですが、私はこれを法廷だけの闘いだとは思っていません。三里塚43年の歴史は、力による農地強奪の歴史、法律も正義もありません。あの畑一つを取ってみると嘘と騙しの土地買収です。法を次々に破っているではないですか。そして法廷で闘っていようとなかろうと、力づくで取り上げる。工事も続行する。それが国と空港会社のやり方だと、私は受け止めています。だから私は一歩も引きません。
これ以降、畑を作ることが実力闘争です。畑が私の闘争現場です。そして、この先、もし私の畑に空港会社が手をかけてくるなら、私は実力阻止の闘いをしたいと思っています。この闘いは、全国の農民と労働者、反戦闘争や住民運動を闘うすべての人々にとってもたいへん意味のある闘いなのだと強く思っています。私が闘えるには、私を支えともに闘っているこの井村さんをはじめ「農地の取り上げに反対する会」のみなさんと、全国から結集された三里塚を支援する皆さんのおかげです。群馬でも9月28日、私の「農地を守る会」という会を結成していただきました。本当に勇気づけられています。たいへんありがとうございました。
自分の生きる権利を勝ち取るために、もこれからもどんどん闘っていきたいと思います。みなさん。ともに闘いましょう。
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