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2008年5月21日 (水)

5・19勉強会での萩原さんの発言

08519  いわゆる「農民、大変だ、大変だ」といわれる。「じゃあ、どうするんか」 これで止まってるんですね。

 「我々は労働者の闘いと合流するんだ」 と、この間、2年間訴えてきたわけです。なかなかこれが広がらない。それは何かというと、同じ立場だということなんだ。それを理解してほしい。同じような状況に置かれている。

 FTA(自由貿易交渉)という場合、日本の支配者が農産物ほしくて輸入しようというわけじゃないでしょう。しかし、相手国(との論議で)の妨害になってるんでそれの壁をとっぱらうためにそれを輸入する。ある意味で農民を、農民階層を差し出してるわけですよ。「生贄」で出してるんですよ。これはなぜかっと言ったら、「資本の論理」の中で、そういう形で資本が生き延びるためにやる、という論理なんですよ。じゃあ、そこで労働者はどうなるのか。オーストラリアと韓国じゃあ違うんだけれど。

 オーストラリアは資源を持っている、広大な面積を持っていて、農産物とか地下資源とかの輸入はあるんだけれど、根本的には、トヨタとか工業製品を自由に貿易したいわけですよ。そこにオーストラリアで制約がある。それを取っ払うためには、日本の農産物の関税を取っ払うしかない。取っ払うためには農産物の輸入をしなくちゃならん、そういうジレンマの中でやるんでしょ。そのために日本の農民が苦しむ。

 だけど韓国の場合は違うんですよ。決定的に労働者対策としてどうなるのかというところなんだ。こういう形で、日本は、経済的に韓国との競合をやれば勝てるんですよ。だから、どちらかといえば韓国の方は消極的なんですよ。結びたくないんだけれど、結ばざるを得ないという情勢の中にたたきこまれている。時間がないんで、結論的に言うと、「韓国の労働運動をぶっ潰せ」 と日本の支配者は言うんですよ。そういう中で、自由な労使関係を結べる、というところのやり方なんですよ。この自由貿易交渉とはなんなんだ。正に労働者の問題になってくる。そこに存在する食料問題であり、水問題であり、労働問題である。

 「農民が立ち上がるんだろうか」 という話しがあったけれど、必ず爆発したら絶対にどこでも爆発するということを、自分たちは三里塚の代執行の中で経験してるんですよ。いろんな議論はあるけれども、機動隊を前にしたり、自然を破壊した姿の中に近隣からそこに何万もの人が結集したんですよ。われわれが「わー!」と攻めていったら、同じように石を持って闘いぬいたんですよ。それをやらせないために次の代執行の時には、「三重丸?」と言って一番精鋭部隊が前、次の部隊が次、最後の部隊は寄せ集めで、駐在所の職員08519_2 までやってたわけなんです。その外側の警備が打ち破られるというそういう警備になったんですよ。我々の闘いが一瞬でも勝つ、あるいはそういうことが見えたら、我々の予想を超えて闘いが広がる。それをここでやろうじゃないか。市東さんの裁判というのは、そういう位置として非常にあるんだ。この問題をどんどん広げていこう。

 これは農民だけの話じゃないんだ。労働者もそうなんだ。同じ課題だという風に捉えてもらってやっていく。これがなかったら勝てませんよ。という形を共有してもらう。しかも、こういう勉強会に出てもらってる人たちはそれをホントに理解してもらってるという立場からあらゆる地点で活動していただきたい。そのためには、我々同盟をどんどん使っていただきたい。

 (5月19日の、裁判の後での「市東さんの農地取り上げに反対する会」主催の勉強会の最後に、まとめを兼ねて萩原進反対同盟事務局次長が話されたものを、テープ起こししたもので、文責は、当方「関実・三里塚」ブログにあります。)

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